「狩る」という根源的なこと  その6ー岡本健太郎「山賊ダイアリー 6」

「山賊ダイアリー」kindle版も6巻目となった。この巻は2010年12月から開始なので猟生活としてはまだまだこれからの頃か。
このマンガは、猟師生活のあれこれの実情といったことのほかに、狩った獲物を焼き肉やら鍋やらカレー、煮込みやらで食べるところが魅力の一つで、今まで、ズズメといった小物は当然、カラスにようなゲテモノ系も美味しく食してきたのだが、今回は始めて「不味い」獲物に出来わす。野生の鳥といってもすべてがウマイわけではないのですね、と自然の意外な厳しさを垣間見る。
収録は

第七十三矢目 廃屋に棲む何か
第七十四矢目 エースハンター☓2

第七十五矢目 ヒドリガモ

第七十六矢目 ぼくの夏休み

第七十七矢目 猟犬

第七十八矢目 プチ野営

第七十九矢目 佐々木さんと罠猟

第八十矢目  足跡

第八十一矢目 残弾数とアナグマ

第八十二矢目 岡本、惚れる

第八十三矢目 セリとミンチ

第八十四矢目 雪山にて Ⅰ

第八十五矢目 雪山にて Ⅱ

第八十六矢目 コイ釣り Ⅰ
第八十七矢目 コイ釣り Ⅱ
今回も「猟」だけでなく「漁」の話が加わるのも最近の傾向と同じ。
ただ、「漁」とはいっても、岡山の山間に在住らしいので、海の魚ではなく、コイやらの淡水魚の釣り・漁が中心となつのが御当地らしさがでているところ。海近くに棲む私は、どうも川魚は苦手であるのだが、コイの洗い、鯉こく、ナマズのホイル焼きあたりを美味しく食しているのは、ちょっと文化的なギャップを感じるところではある。
本人の猟の話だけでなく、サカリのついた猟犬の話とか、アナグマ向けの箱罠の話とか、空気銃などの銃猟だけでない「猟」の話や山里の風情がよく感じられる話もあって、「山里暮らし」をふうわり味あうによいコミックとなってきた感がするのであった。

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