ザクザク読める自己啓発本 — 神田昌典・宮島葉子「マンガでわかる 非常識な成功法則」(ぶんか社)

活字の原本でヒットしたものに、原本を底本にしたマンガをくっつけるという形は、人によって好悪が別れるようである。当方としては、マンガが結構読ませるものが多いのと、頑張っている女性のサクセス・ストーリーが多いせいもあった、もともと成り上がり物語の好きな方なので、結構好んで読む。本書もそういう類で

構成は

序章 成功は「悪の感情」から始まる

Comic1 凡人からの脱却

第1の習慣 やりたくないことを見つける

Comic2 潜在能力のスイッチ

第2の習慣 自分にかける催眠術

第3の習慣 自分に都合のいい肩書を持つ

Comic3 すべては小さな一歩から

第4の習慣 非常識的情報獲得術

Comic4 マイナス思考は情報収集で吹き飛ばせ

第5の習慣 殿様バッタのセールス

Comic5 「悪女」になって愛される

第6の習慣 お金を溺愛する

第7の習慣 決断は思いきらない

第8の習慣 成功のダークサイドを知る

Comic6 光と影を歩く

Comic7 TRUST YOURSELF

といった形。

マンガの方の物語の主人公は、システム会社のWebデザイナーをしている「恩田恵美」という34歳の女性が、人事異動でいけ好かない上司がやってきて干され始めたところで、社内起業のプランに応募して、イタリアの革小物とジェラートのショップを開店。いくつかの困難を乗り越えて独立、生涯の伴侶と一緒になる、ってな筋立て。

もともと原本の「非常識な成功法則」が結構乱暴なアドバイスが満載で

「いくら好きなことでも嫌なものは嫌。やりたくないことを無理にやるから悩んで挫折する」(P50)のだから「「嫌なことをやらなくてすむ」システムを考える

殿様バッタのセールス=相手から「お願いします」と頭を下げさせるセールスを目指し、「NO」のお客にムダな時間を使わない、まず相手に買う気があるかどうかを探る、自分にとってふさわしくない客は断る

といったあたりはその代表格であろう。

ただ、その根幹とするところは、「自分の目標を繰り返し、頭に刷り込む」「消極的なイメージはそれに引っ張られるので、それから極力避ける」といったメンタルの自己コントロールにあるといってよく、その意味で自己啓発本の本流といえば本流であろう。

ともあれ、こうした自己啓発本、しかもマンガでわかりやすくしてあるものは難しく考えずエッセンスだけを吸収するような気持ちで読むべきものであろうな。

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