2017-09

ビジネス

ポスト・イットを使った仕事の作法。適材適所でね。 — 嶋ひろゆき「仕事はすべて「ポスト・イット」で片づく」(かんき出版)

仕事の効率化のアナログ・ツールは、綴じられているものとそうでないものとに分けられるのだが、そのうち「綴じられていないもの」の主流は、十数年前は情報カードであったようだが、今はポスト・イットがその地位を継承している。しかも。ポスト・イットはサ...
仕事術

トヨタ流の仕事術である”紙一枚”の「思想」のところが学べるビジネス本 — 浅田すぐる「トヨタで学んだ「紙1枚」にまとめる技術」(サンマーク出版)

ひと頃、仕事術は「猫も杓子もトヨタ、トヨタ」の時があって、それは、「猫も杓子もアップル、アップル」「猫も杓子もGoogle、Google」「猫も杓子もサムスン、サムスン」と同じ「流行り廃りもの」であるのだが、少なくとも、このA3ないしはA4...
近藤史恵

吉原と芝居小屋は「謎」の宝庫 — 近藤史恵「にわか大根」(光文社文庫)

堅物同心+(女形の人気役者+人気花魁)のトリオの捕物帳の第3弾。 今回は、短編集なのであるが、それぞれの短編をつなぐ筋が流れているので、それなりの統一感があるという凝ったつくりの短編集である。 収録は 吉原雀 にわか大根 片陰 の三編。 ざ...
仕事術

「努力」はアメリカ・日本共通の処世訓 — アンジェラ・ダックワース「GRIT やり抜く力ー人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける」(ダイヤモンド社)

きらびやかな才能の磨き方や、パンチのあるプレゼンの力の伸ばし方など、キラキラ光るビジネスの能力の鍛え方をコーチするビジネス本は多いのだが、今回、本書で注目し推奨するのjは「古くて良き」能力である。 構成は PART1 「やり抜く力」とは何か...
仕事術

「最速」「Google」という言葉に弱いビジネスマンに捧げるビジネス書 — ジェイク・ナップ「SPRINTー最速仕事術 あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法」(ダイヤモンド社)

「最速」という言葉は、常日頃、タスクに追われているビジネスマンには、一種の「キラー・フレーズ」で、この言葉がチラとでも見えると、思わず手に取ってしまうのは、一人二人ではあるまい。 本書はGoogleのデザインパートナーをしていた人たちによる...
仕事術

「知的作業」の要点は「紙一枚」にあり — 高橋政史「すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術」(クロスメディア・パブリッシング)

「仕事、勉強、プライベートの趣味や日常生活、整理をしないといけない場面はどこにでも存在しています。 本書では、そうしたいろいろな意味での整理を、すべて紙1枚でできるようになる。その方法を紹介しています」 という、結構タカピーな宣言で始まって...
近藤史恵

「堅物同心」+瓜二つの「女形役者と花魁」、幽霊に出会う — 近藤史恵「猿若町捕物帳ーほおずき地獄」(光文社時代小説文庫)

「巴之丞鹿の子」で歴史ミステリー・デビューした近藤史恵さんの、堅物同心・玉島千蔭+女形の人気役者・水木巴之丞+花魁・梅が枝のトリオ・シリーズの第2弾。 今回は、お茶屋に出る「幽霊騒動」事件がメインなのであるが、千蔭の上役の与力の孫娘「お駒」...
近藤史恵

「堅物同心」+瓜二つの「女形役者と花魁」の異色トリオの捕物帳 — 近藤史恵「猿若町捕物帳ー巴之丞鹿の子」(光文社文庫)

<br /><br /> 時代小説、特に捕物帳の書き手には、ミステリーの出身者と大衆小説・純文学の出身者の二通りの流れがあるような気がしていて、ミステリー出身者の捕物帳の特徴は、人を驚かす仕掛けを放り込んでくるところと事件のディ...
テクノロジー

科学進化の「倍々ゲーム」の行き先は? — 稲見昌彦「スーパーヒューマン誕生 人間はSFを超える」(NHK出版新書)

<br /> AI、IOT、ロボットといった最近流行のテクノロジーは、いずれも人間のアナログな感覚との間に膜で遮られているような気がしていて、こうしたテクノロジーの進化は必ずしも人間・人類と並走してくれるかどうか不安なところがあるのだが、本...
阿川佐和子

「叱る」「叱られる」どちらも難しくなった時代の対処法 — 阿川佐和子 「叱られる力」(文春新書)

「聞く力」で大ヒットを飛ばした、エッセイスト阿川佐和子さんの「力」シリーズ第2弾が「叱られる力」である。当方が育った世代は、親や教師のみならず、近くのおじさんおばさんまでもが何か悪さをすると「叱る」世代である。なので、「叱られる」ことに何の...