2017-11

ワークスタイル

サラリーマンにいつか訪れる「定年後」を機嫌よく生きるための処方箋 — 楠木 新「定年後 50歳からの生き方、終わり方 」(中公新書)

自営業やフリーランスの人、あるいは経営者の方々には、「定年」なんて他人に決められた物事に様々なことを左右されるなんて、といった思いがるだろう。しかし、今のところ、日本の多くの人は「勤め人」であることに間違いはないし、ましてや、高度成長からバ...
和田はつ子

昔ながらの「骨っぽい」時代小説の幕開け — 和田はつ子「料理人季蔵捕物控 雛の鮨」(時代小説文庫)

初版が2007年と10年前の時代小説であるせいか、今時の時代小説の「ふわっ」とした感じは薄い。主人公は、長崎奉行を務めたこともある名門・鷲尾家の家臣であったが訳あって出奔し、今は料理屋の板前をしている季蔵(武家の時は、「堀田季之助」という名...
坂井希久子

「ぜんや」は今日も大賑わい — 坂井希久子「居酒屋ぜんや ふんわり穴子天」(時代小説文庫)

江戸の町中の居酒屋を舞台に繰り広げる、人情時代もの「ぜん屋」シリーズの第2弾 今回の収録は 「花の宴」 「鮎売り」 「立葵」 「翡翠蛸」 「送り火」 となっていて、第1巻を読んだ方は、その最後のほうの「お妙さん」を妾にしようという企みのその...
坂井希久子

「奢侈禁止」でも美味いものは食いたいのが人情というもの — 坂井希久子「居酒屋ぜんや ほかほか蕗ご飯」(時代小説文庫)

時代小説の主人公は二色に分かれる。一つは、剣客小説や捕物帳に描かれる、風采は別にして剣術などに秀でたマッチョなタイプと、市井の人情ものに描かれる、力仕事は頼りにならないが、変わった特技や温厚な人柄の主である。 本書は後者に属していて、主人公...