”グループ”は、こうやって”チーム”になる — 「今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則ージャイアントキリングの流儀」(講談社)

Kindleの講談社の50%ポイント還元セールも2月8日までなので、このあたりで、先日紹介した「今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則」をレビュー。
 
筆者は楽天大学の学長をつとめる仲山進也氏で、「ジャイアントキリング」というサッカーマンガのシーンを使いながら、「グループ」を壊して、「チーム」をつくり、その「チーム」をさらにステップアップする方法論が本書。
 
構成は
 
はじめに
第1章 新チーム始動 ステージ1 フォーミング
第2章 巻き起こる嵐 ステージ2 ストーミング
第3章 チームワークの誕生 ステージ3 ノーミング
第4章 生き物みたいなチーム ステージ4 トランスフォーミング
おわりに
 
となっているのだが、本書の表題に「今いるメンバーで」となっているように、組織に新外人戦力を入れたり、リストラによってチームを変質させたり、といった外科的手法ではなく、構成員の気持ちや取り組み方を変えることによる「チーム」の「改変」であるところがまず「良」。
 
というのも、こうしたチームや組織の改革を考える際に、中途から新戦力をどういれるがが中心になって、旧戦力のことはおきざりなることがよくあるのだが、現実の話、旧メンバーを入れ替えがデキるなんてことは少なく、既存勢力+αで難題をクリアしないといけないことが大半なのでこの視点は重要である。
 
さらには
 
ストーミングが起こり始めると、組織全体のパフォーマンスが低下して非効率なのえ、多くの人は元のフォーミングに戻そうとしたり、そもそもストーミングが起こらないように予防してしまうわけです。その典型が先ほどの「優秀過ぎるリーダー」です。すべてを自分で支持して組織をコントロールしようとするため、ストーミングの余地がありません。
 
といった、既存の「デキる人」意識に水をかけるあたりは着目すべき。
 
また、
 
「モチベーション」という言葉を使うのは、モチベーションが低い人に多いということ。モチベーションが高い人は、「楽しい〜」と言いながら活動していて、そもそもモチベーションのことなど意識していない場合が多いようです
 
といったところは、ちょっと皮肉な指摘ではあるな。
 
もちろん、コミックを土台においていているので、現実はそううまくいかないだろうな、と思うところもあるのだが、「チームの作り方」をわかりやすく解説してくれている本であることは間違いない。ジャイアントキリングの愛読者でない方も、いかがであろうか。
 

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