自由極まりない「ノート」の形がここにある — Marie「箇条書き手帳でうまくいくーはじめてのバレットジャーナル」(Discover)

ノート術というのは、結構、流行がうつろうもので、固定的なファンは継続しているものの、猫も杓子も「モレスキン」であったり「ロディア」であったり、「ほぼ日」であったりといった情勢もちょっと落ちついた感がある。
本書で提案されている「バレットジャーナル」は、そうしたノートの物質的な「形」ではなく、「自分の好きなものを、すきなように全部盛り込む手書きの自作手帳」という思想で、使うノートは正直、なんでもよい、というもの。
本書の構成は
Prologue バレットジャーナルは、私の人生をよくしてくれる相棒
第1章 まずは、最低限の基本をおさえましょう バレットジャーナルのpつくり方、はじめ方
第2章 ちいさなくふうで、ストレスフリーの毎日 私はこんなふうに使っています
第3章 なんでも書き出しておけば安心! つくると便利な「コレクション」アイデア集
第4章 アイデア盛りだくさん!今すぐ真似したい みなさんのバレットジャーナル見せてください!
Epilogue バレットジャーナルをはじめて、いちばん私が変わったこと
となっていて、筆者のバレットジャーナルとの出会いから、バレットジャーナルを使っている人の使い方紹介へと展開していくつくりで、当方のように、初めてバレットジャーナルをやってみようかという向きにはとっつきやすい構成になっている。
 
バレットジャーナルのノート・スタイルは、先だって当ブログの「「バレット・ジャーナル」という手帳・ノートの使い方が面白い」で取り上げたところなのだが、このスタイルの主眼は「デイリーログ」と「コレクション(自由に追加するコンテンツ)」を「インデックス」で管理しながら、全ての「ライフログ」を、一つのノートに落とし込む、といったところであろう。
 
そして、システム手帳なりのシステムとも異なるのが、「マンスリー」→「ウィークリー」→「デイリー」→「タスク」と流れていくような階層性は求めない、という部分であり、その意味で、書きなぐるページの枚数制限もなければ、「コレクション」の追加も新しいページを儲けて追加すればよいという自由度の高いものである。
「モレスキン」にせよ「ほぼ日」にせよ、もともとは、それぞれが主張する、「記録」のスタイル、スケジュールや日々の情報管理のスタイルにあわせてそれに一番フィットする「物」の形になっているのだが、得てして、当方も含め、「形」から入って、さて、何をどうメモしようか、となり、数日過ぎるとやけに高いメモ帳を買ってしまったなー、となることがよくある。バレットジャーナルというスタイルは、そうした「型」や「物」から、ノート術を解放してくれるシステムであるような気がしますね。

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