構成は
「おまんま」
「嫌いの虫」
「子盗り鬼」
「なけなし三昧」
「日暮らし」
「鬼は外、福は内」
で、「ぼんくら」の場合と同様に、「おまんま」から「なけなし三昧」で本編の「日暮らし」に至るエピソードや伏線や目くらましをぽんぽんぽんと振っておいて、
あれよあれよ、といっているうちに、物語世界に引き込んでしまうのは、手練れの技としかいいようがない。
構成は
「おまんま」
「嫌いの虫」
「子盗り鬼」
「なけなし三昧」
「日暮らし」
「鬼は外、福は内」
で、「ぼんくら」の場合と同様に、「おまんま」から「なけなし三昧」で本編の「日暮らし」に至るエピソードや伏線や目くらましをぽんぽんぽんと振っておいて、
あれよあれよ、といっているうちに、物語世界に引き込んでしまうのは、手練れの技としかいいようがない。
構成は
殺し屋
博打うち
通い番頭
ひさぐ女
拝む男
長い影
幽霊
となっていて、「殺し屋」から「拝む男」は、本編である「長い影」に至るための、重要なエピソード集であり、「幽霊」は「長い影」の後日談となっている。
筋立ては、最初の太助殺しから始まって、「博打うち」の博打狂いの父親の借金の方に岡場所に売られそうになある娘が、父親の一言でどうしたか、といった、それぞれに、ほぅっと唸らされながら、途中、鉄瓶長屋の差配を務めていた九兵衛が失踪し、その跡に長屋の所有者である湊屋の姪の息子の佐吉が新しい差配となるが、店子は、櫛の歯を欠くように減っていくのだが、どういうわけか湊屋は、それを望んでいる気配もあり、、そこに、湊屋と若い頃、同じお店で働いていて、そこでの諍いで湊屋を深く恨んでいる岡っ引の仁助が絡んできて・・・てな調子で、いつのまにか、宮部ワールドにどっぷりとに浸ってしまっている自分を発見するという、いつものパターンだ。
「パーフェクトブルー」で大活躍した、元警察犬マサの短編集。
収録は「心とろかすような」「てのひらの森の下で」「白い騎士は歌う」「マサ、留守番する」「マサの弁明」
蓮見探偵事務所の調査員で所長の娘のボディガード、元警察犬のマサの視点から書かれたミステリーの掌編。マサの語り口が、また良いのですねー。そして、マサの目にうつる、所長の娘、加代ちゃんが、また一本気でかわいらしい。「パーフェクトブルー」を読んでなくて、こっちから読み始めても「好」な短編集である。
筆者の長編デビュー作にして、蓮見探偵事務所の元警察犬マサのデビュー作でもある。
しかし、長編デビュー作しては、うまいですね~。さすが、今は、日本推理小説界どころか小説界を代表する作家にまでなってしまった筆者のデビュー作なだけはある。
ことわざ的にいうと「栴檀は双葉よりかんばし」といったところか
話は、東京湾を臨む工業団地で、火の手があがる。その火の中では、人間が燃えていた、
という場面から始まる。
この燃えていた人間は、高校野球のエースで諸岡克彦。このエースの弟で不良っぽい諸岡進也と、彼が結果的に転がり込むことになる蓮見探偵事務所の面々(所長、調査員でもある長女の加代子、次女の糸子、そして、元警察犬のマサ)が、この陰惨な殺人事件の犯人を捜していく物語である。
最初は、克彦の幼馴染で、交通事故から今は野球を断念してドロップアウトしている山瀬という少年が犯人ということで一件落着ということになりかけるのだが、そうは問屋がおろさない。
東京の下町に住む中学生、緒方雅男くんの「今夜は眠れない」の続編。
今度は殺人事件がおきます。しかも、雅男くんがあこがれる同級生クドウさんの従姉。場所は、毎年9月末に虫聞きの会が開かれる、近所の「白川庭園」。おまけに、クドウさんが、その虫聞きの会に家族連れでいくということを聞いて、なんとか偶然の出会いをしようと企んでいたら、雅男くんが発見者になってしまうというおまけつきである。
その従姉(森田亜紀子さん)が売春をやっていたことがわかってきて、学校の皆のクドウさんを見る目が変わってくる。雅男は、大好きなクドウさんを守るために(うまくいけば仲良くなるために)、親友の島崎と犯人探しに立ち上がった・・・という前回と同じノリの立ち上がり。
ところが、前回より仕掛けがだんだん大きくなる。複雑な家庭の犠牲者と思われた従姉が実は、売春組織の結構な顔役だったことがはっきりしてきたり、クドウさんが、その従姉に組織に引き込まれようと再三誘われていたり(組織のチラシにクドウさんの写真がつかわれていて憤慨する場面もある)。
東京の下町に住む僕(緒方雅男)のところに突然、弁護士がやってきて、伝説の相場師が僕のかあさんに5億円の遺産を残して死んだことを告げることから始まる、ちょっとコミカルなストーリー。
どうも母親は若い頃に、その相場師の命を救ったことがあり、そのお礼らしいのだが、相続が表にでると、近所や同級生の態度がかわり、見ず知らずの人からの嫌がらせの嵐。おまけに、その相場師とかあさんができていたんじゃやないかと邪推して、とうさんは家を出てしまう始末(父親は結構浮気っぽくて、そのときに女がいるのだから、仮に邪推が本当でもどっちもどっちなのだが)
壊れてしまいそうな家族を守るため、僕は、親友の島崎(とんでもなく将棋が強いらしい。これは、今回の話では何の伏線でもありません)と、相場師が母親に遺産を残した真相をさぐるため、調査にのりだす。
二人は、両親の若い頃からの足取りをたどり、関東地方のあちこちを調べるが、有力なてがかりはでてこない。そのうち、嫌がらせの電話に閉口して一旦転居することにするが、偽装誘拐時間に巻き込まれ・・・、といった話。
1996年7月15日初刷。作品は、1993年に講談社から刊行。文庫は定価580円で購入。
遺産相続で大金を得た独身女性の家に忍び込み盗みを働こうとした泥棒が、忍び込むときに使った鉤フックに落雷。泥棒は隣家の家に落ちるが、そこで、双子の兄弟(宗野直と哲)に出会う。両親は、それぞれ別々に駆け落ちしてしまっているらしい。
泥棒は、怪我が治るまで、双子の家に匿われるが、盗みの弱みにつけこまれ、双子の親代わりにされてしまうことになるが・・・、というシチュエーションで始まる、ちょっとほのぼのした7つの事件と解決。
「ステップ・ファザー」というのは「継父」という意味らしい。いつの間にか、本当の親と同じようになってくる泥棒と双子の関係が微笑ましい。おどろおどろしい事件はないから、流血や陰惨な事件が苦手な人も安心して読めます。
収録は「ステップ・ファザー・ステップ」「トラブル・トラベラー」「ワンナイト・スタンド」「ヘルター・スケルター」「ロンリー・ハート」「ハンド・クーラー」「ミルキー・ウェイ」

おなじみの江戸もの。
今回は古い大店(おおだな)にかけられた呪いの顛末や仲の良い幼馴染や長屋の住人が垣間見せる一瞬の闇など庶民の暮らしをなぞりながら、底に流れる暗闇を描いている。
「本所深川ふしぎ草紙」以来の江戸ものも円熟味を増して、どっぷりと江戸情緒と人情の影にふれる短編集
茂七親分の捕物帳。たぶん、これが茂七親分はデビューと思う。江戸の庶民の暮らしを題材にした推理短編。レギュラー陣は意外にシンプル。茂七親分と女房、子分。そして素性の知れない稲荷寿司の屋台の親父(武士あがりらしいが)
江戸の四季折々の風情を漂わせながら、一篇一篇が語られる。推理のヒントは、この稲荷寿司売りの親父のところで酒を飲んでおしゃべりをしている時に茂七親分が思いつくこと多い。稲荷寿司売りの親父はちょっとしたワトスンないし、名探偵コナンのらん役。
話の合間に出てくる稲荷寿司の屋台の親父のところの料理が旨そう。
収録は「お勢殺し」「白魚の目」「鰹千両」「太郎柿次郎柿」「凍る月」「遺恨の桜」の6篇。
「本所深川ふしぎ草紙」「かまいたち」に続く江戸庶民のさまざまな暮らしを描いた江戸ものの短編集。下町の人情や怪異が語られるのだが、いずれの話も、なんか寂しさ、哀しさが漂うものばかり。それぞれに、いろんな境遇の中で、故郷から一人奉公にでているおかつ(鬼子母火)、不器量なのに、器量がよいと望まれて嫁にもらわれるお信(器量のぞみ)など、頑張って生きていこうとする話ばかりなのだが、突き放したような表現のせいか、一見、少しひんやりとした印象を受ける。しかし、最後は、そうした境遇にもかかわらず生きようとする姿、それを黙って支えあう周りの暖かい姿を感じ、救われる。
収録は「鬼子母火」「紅の玉」「春花秋燈」「器量のぞみ」「庄助の夜着」「まひごのしるべ」「だるま猫」「小袖の手」「首吊り御本尊」「神無月」「侘助の花」「紙吹雪」の12話
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