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人生の「愉しみ」を見つけるには、一定期間、一つのテーマを集中して没頭することをローリングすることもありか

記憶の端っこに残っているだけなので、出典とかが定かではないのだが、一人の作家の思想を理解するには、休暇期間とかまとまって時間がとれる時に、全集とか、その作家の作品を代表作だけではなくよりたくさんの作品を固めて、集中して読むのが有効、という話がある。

 

さらには、以前、レビューした出口治明さんの「「本」の使い方」(角川ONEテーマ21)でも 

 

私の場合、新しい分野の勉強を始めるときは、

 ①関連書籍を「7~8冊」手に入れる 

②「厚くて、難解そうな本」から読み始めて、輪郭をつかむ

 ③最後に「薄い入門書」を読んで、体系化する

 ④本で学んだあとは、実際に体験してみる 

というマイルールを決めています。そして、一旦マイルールを決めたら、あとは迷いません。ルールのとおり行動するだけです。

 

というアドバイスもあって、一つのテーマを掘り下げるには、時間をかけてじっくりと調べる方法もあるのだが、限られた期間に、集中して「読む」「調べる」という方法がかなり有効であるようだ。

 

で、これは仕事に限らず、人生を愉しむ趣味を見つける場合にも適用できるような気がしていて、特に、これといった趣味を持っていない人は、少しでも琴線にふれることがあったら、何り振り構わず、小遣いのほとんどをつぎ込んで、期間を限ってやってみる、そして、飽きたら「やめる」といった

ことを繰り返していけば、少なくとも「熱中して過ごす期間」がテーマは異なるにしろ「連続」することとなり、結果的に「充実した」期間が過ごせることになるな、と思った次第。 

 

一つの分野を極め、一角の専門家風になれるのは、そのテーマに1万時間費やす必要があるらしいが、そのテーマで一生食っていくつもりでなければ、そこまで拘ることはない。テーマがバラバラであっても、そこは多ジャンルにわたってそこそこの識者になる、という手もある。 

とかく、日本人はその道の権威・専門家になりたがるが、浮気者よろしく、一つのジャンルをある程度食ったら、次へ行くといった方法も、「多動力」の重要性がいわれる今日には、もっと見直してもいいのでは、と思いますね。 


染み付いた習慣を変えるにはどうしたらよいか — 島宗 理「使える行動分析学ーじぶん実験のすすめ」(ちくま新書)

一番わかっているようで、一番わからないのが「自分」というもので、何か目標をたてても三日坊主に終わったり、なんであんなことしたんだろうと自分でも思わぬ行動に出たりとか、自己嫌悪に陥ったりするのは他人事ではない。
 
本書の構成は
 
第1章 じぶん実験と自己理解
第2章 行動分析学と自己実現ー自分の行動を変える
第3章 自分実験レポート
第4章 自分実験の進め方
第5章 広い「じぶん実験」の適用範囲
 
となっていて、『自己理解(行動の理由を理解すること)と自己実現のために、自らの行動を対象にして行う自己実験』である「じぶん実験」という方法で、自分の行動の分析をして、行動の変化を考えてみようというもの
 
そもそも、行動分析学というのは「心理学の一つで、目の前の行動をそのまま対象とし、行動を変える変数を実験によってさぐる方法論をもって」いるものであるらしいのだが、おおくの場合、本書に言うように「ほとんどの人は自分の行動傾向を実際に行動してみるまではよく知らない(P33)」というのが常であるので、分析するにしても、自分勝手な行き当たりばったりではなかなかに難しい。
 
で、本書の提案する「じぶん実験」のやりかたは、
 
一 解決したい問題や達成したい目標を選ぶ
二 標的行動を決める
(やろうと思っているのにできない行動か。やめようと思っていいるのにやめられない行動のどちらかにすると決めやすい)
 
 標的行動を決める際に満たすべき条件
  ①死人テスト(生きていないとできないこと)をパスすること
  ②具体的であること
  ③数値化できること
三 標的行動の測定方法を決める
四 行動の目標値を決める
五 記録したデータを折れ線グラフとして視覚化する
六 増やしたい行動がなぜ増えないか、減らしたい行動がなぜ減らないか原因を行動随伴性に求めて推定を行う
七 増やしたい行動を増やし、減らしたい行動を減らす介入を考える
  (重要なのは、現状の行動随伴性と介入の行動随伴性が対応していること(P149))
八 介入を開始してからも、記録をとり、グラフを描き、介入の効果の評価をする
 
といったかなり手数を伴うものなのだが、実際に試して見る場合は、第三章や第5章で、実際の被験例が掲載してあるので、ここらが参考になる。
 
とはいうものの、あれこれやっても習慣づけできなかったり、悪弊がやめられなかったり、というのはよくあること。本書の言うように
 
せっかく効果的な介入を見つけたのにそれが続けられないなんて、自分はどこまでだらしないんだと個人攻撃の罠に陥ってしまう人がいますが、本末転倒です。じぶん実験は、自分の行動の制御変数を自分ではなく随伴性に見つける方法です。介入を続けることができないとしたら、それは介入を続けるために必要な行動を強化する随伴性が十分でないということ、それだけのこと(P169)
 
といった気楽な感じでやってみたほうがよさそうですね。