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ノートの使い方の百科全書 — たった1分ですっきりまとまる コクヨのシンプルノート術(KADOKAWA)

最近、仕事のツールとして「ノート」が見直されてきているのだが、ノートの使い方となると、誰もが、どんなノートがいいのか、どんな使い方が効率があがるか、といったことが気になって、できることなら、他の人のノートを覗き見したくなるのが人情というもの。

本書はそんな「ノーツ使い」の期待に応えて、「コクヨの社員」のノートを、その使い方と実物の写真を、一挙、100例紹介したものである。

構成は

Prologue ノートで仕事はシンプルになる

#section1 方眼ノート シンプルメソッド50

#section2 横罫ノート シンプルメソッド30

#section3 無地ノート シンプルメソッド20

となっていて、方眼ノートの実例が多いのは、最近のブームを反映したものであるかも。

最初のPrologueはノート選びのコツといったもので

「自分はどうありたいのか、どう行動したいのか」

「何に重点を置いて仕事をしていきたいのか」

仕事で使うノートを、「めざす方向」や「なりたい自分」に近づくためのツールとしてとらえて選ぶという方法があります

とか

業務の性格に応じて、複数のノートを使い分けるという方法があります。その使い分けのパターンは2種類。

ひとつは、インプット用(会議や打ち合わせの記録)に横罫ノート、アウトプット用(感上げやアイデアを整理する)に方眼ノート(あるいは無地ノート)という方法

もうひとつは、サイズ((大と小)で分けるパターンで、脳みそ代わりに使うノート(データや議事録をメモ)は小さなノートで、発送したりするのは大きめのノートという使用法

といったアイデアがいくつか紹介されるので、これを道標に、ノート選びの旅にでてもよかろう。

ただ、全体を通じて感じるのは、「ノートの使い方はこれしかない」と硬直してしまうより、それぞれの、その時の仕事や場合に応じて、ノートの使い方も柔軟に変えていけばよいのでは、と思う次第。

100の実例があるが、使うノートもA5一筋であったり、複数サイズや横罫・方眼併用であったり、その人の仕事の種類によって千差万別。さらにはマスキングテープを使って、別紙を貼り付けて拡張したり、スケジュール帳にふせんをプラスして使ったり、とか、ノートそのものを拡張した使い方すらでてくる。

大事なことは、自分の仕事が、自分なりに快適に、効率よくこなせるのは、とあれこれ工夫することであるようで、日頃ノートをつかってはいるが、もっと良い使い方があるのでは、と悩んでいる人は、パラパラとめくって、使えそうなアイデアをピックアップしてはどうだろうか。

斎藤メソッド満載の「ノート」の真髄本 — 斎藤 孝「頭の良さはノートで決まる 超脳内整理術」(ビジネス社)

表題の「頭の良さは・・・」という表現にはぎょっとするが、内容的には、ごく真面目で、ノートを使っていかに仕事の質をあげるか、たくさんの仕事をするか、といった「ノート」についての啓発本。ただ、

第1章 頭の良さはノートで決まる

第2章 ノートはビジネスパーソンの必須スキル

第3章 頭と心がスッキリする斎藤式ノート術全公開

第4章 仕事のスキルを上げるノートのとり方

第5章 セミナー・勉強に役立つノートのとり方

第6章 心が軽くなるノートのとり方

といった構成で推察されるように、ノート術の「技術論」が展開したあるわけではなく、「ノートを使った仕事術」の風合いなので、ノートのテクニックやノウハウを求めている人にはちょっとピントが違うかもしれない。

ただ方法論のヒントがないわけではなく

東大合格生は、板書を写すだけでなく、授業の中で話された先生の言葉も自分のスタイルできれいに整理している。私はこれが基本だと思う。「板書+先生の言葉」というかたちだ。(P26)

とか、「頭をよくするノートの取り方」は

「攻撃的な意識」でノートをとること

話をきいている時点で「次に自分が話すのだ」と思ってノートにしないと、再生することはできない。これが受動的jにノートをとるのか、攻撃的にノートをとるのか、という意識の差だ。意識のあり方によって、話の吸収率が全然違う

もうひとつは、話されていることとリンクする自分の経験をメモすることだ。(P33)

といったあたりは、ノートの現物が掲載されていなくても、自分なりに工夫できる範囲であろう。

さらに「斎藤式ノート術」(P74)として  続きを読む

オーソドックスな「手帳・ノート術」 — 鈴木真理子「仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術」(明日香出版)

仕事をしていく上で、欠かせないのがスケジュール管理と仕事の記録というもので、これをうまく管理する方法論の百花繚乱が、「ビジネス本」といっても過言ではないだろう。

で、そのツールも、最近ではパソコン、スマホ、タブレットとデジタル・ガジェットの勢力が強くなってきていたのだが、最近になって、手帳、ノートを推奨する傾向がまた出てきていて、その理由は「手書きの効用」ということであろう。

本書も、そういったアナログ・ツールの再評価という路線にのったものといってよく、

構成も

第1章 手帳の基本

第2章 手帳の実践的な使い方

第3章 メモの基本

第4章 メモの実践的な使い方

第5章 ノートの基本

第6章 ノートの実践的な使い方

第7章 夢や目標を叶えるための記録術

といった形で、デジタル・ツールに関する記述はほとんどない。そのあたりは、

スマホの最大の難点は電話をしながら見られないこと(P29)

画面を出すまでにパスワードを入力するなどの操作が必要(P30)

仕事中にスマホをいじっていると、私用との区別がつきにくく・・・(P30)

といったところに顕著で、”そこまでデジタルを貶めなくてもいいのでは”とデジタル派の当方としては少し不満に感じるところもないではない。

ただまあ、デジタル・アナログ共通の仕事のノウハウ、スケジュール管理や記録のノウハウというものはあって、

ミスをなくすには、予定をできるだけひとつのツールで管理してください(P24)

とか

取引先やお客様を訪問する日付のところに、持っていくものを書き添えておくと忘れものがなくせます(P46)

仕事とプライベートは区別せず、むしろ両方書く(P62)

手帳は段取りを整える最善のツールですが、仕事のことばかり書くと、やる気が下がり品質低下やミスにつながります(P62)

注意したいのは、いつでも、なんでもかんでも、付箋をメモがわりに使うこと。付箋に書ききれなかったり、貼ったり剥がしたりするうちになくす心配もあるため、メモ帳を用意してください。(P74)

といったところは、デジ・アナ共通で使える部類であろう。 続きを読む

ノートはデカイほど良い? — 横田伊佐男「一流の人は なぜ、A3ノートを使うのか(Gokken)

情報整理や発想のツールはいろいろあれど、「ノート」に拘る人は一番の多数派であって、これはデジタルなガジェットがどれだけ普及しようが、いまだに変わらないように見受けられる。で、そのお勧めされるノートのサイズも、人によって様々ななのだが、中でも最大なのは、この「A3ノート」であろうが、A4はポピュラーではあるが、A3となると「デカすぎる」の一言で片付けられそうにもなりかねない。

構成は

1 なぜA3ノートなのか

2 なぜ「ノート」なのか?PCではダメなのか?

3 書く前に何を知っておくべきか?

4 A3・1枚にあらゆる発想を書き出す

5 A3・1枚をフレーム分割して、発想を整理する

6 A3・1枚で「全体像」を網羅する

7 A3ノート徹底活用術

となっていて、そのあたりを考慮して、なぜA3といあたりから始めないといけないのがまわりくどくはある。

で、その理由は

日本を代表する世界企業のトヨタ自動車では、社内資料はA3で徹底されている

また、大前憲一氏はA2(A4用紙4枚分)という巨大な方眼紙を使って左下から右上に向かって書く(P23)

といったところであって、あまり根拠らしいものは感じられないのだが、当方としては、市販されているものの中では、ノートパッドや用紙ではA3が一番デカイくて入手しやすい、というところであろうと落ち着いた。

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ノート術のネタも満載 — 藍玉「まずは書いてみる [時間][アイデア][やりたいこと]がどんどん湧き出すメモの習慣」(KADOKAWA)

ブログ「藍玉スタイル」の運営者で、手帳関係のブロガーとして有名な「手帳ライフ研究家」藍玉さんによる「メモ」術。彼女の得意分野は「手帳」であるようなのだが、今回は手帳に限らず「ノート術」にまで範囲を広げている。

構成は

第1章 「毎日忙しい」を解消する時間管理の手帳術

第2章 食事の記録にコーディネートノート・・・日々記録する楽しみ

第3章 仕事のパフォーマンスが上がるメモの方法

第4章 夢や目標じゃ書くことで現実になる

第5章 手帳&ノートがもっと私の味方になる使い方Q&A

となっている。当方は、スケジュールはスマホアプリの「ジョルテ」、ToDoは「Toodledo」で、記録やメモの大半は「Evernote」かiPhoneの「メモ」となってから久しいのだが、仕事柄、会議や打ち合わせが多いのと、お固いところであるので、会議の机の上にタブレットかPCをおいてメモをとるっていうのがギョッとされる職場なので、紙の「ノート」は手放せない。

そういう環境の輩にも、使えるネタ、特に手書きのノートネタであったり、応用できる手帳ネタが多くて、「使えるね」というのが本書の印象。

ネタを全部、書いてしまうわけにはいかないのだが、例えば

会議の内容などのメモは、もらった資料の裏側に書く。この方法は、情報を一元化するのにベストな方法。会議中にノートにメモをとると、後からそれを参照しようとしたときに、探す手間がかかる。

A4の用紙なら、横に、書く前に3分割して折り目をいれる。1/3の幅で改行すると、ほどよい長さの文字数になる。

1枚目の内容について説明をされているときは2枚目の裏紙、2枚目の説明のおきは3枚目の裏紙というようにズラして書いていく(P97)

はデジタル、アナログ共通の仕事術として使えるし、

タスクにポイントを振る。日常的によく(行うタスクで、一日以内に終わるものを2ポイント、数日かかりそうなものを4ポイント、数時間で終わりそうなものを1ポイントなど。

長くても1週間先までのタスクしかポイント付けはしない

ポイントが8以上の大きすぎるタスクは、作業を分割して8以下にする

ポイントを振ったら1日で何ポイントのタスクを実行するかを決めて、行動に移すだけ

1日に設定したポイント数を達成したら、余力があってもそこで終わり(P32~P34)

や、スキマ時間の有効な使い方として

「すぐ済むのに、つい忘れてしまう用事」「緊急ではないけれど、やらなきゃいけない用事」を付箋に、用事を済ませるのに必要なおおよその時間と一緒に書き出す。

書いた付箋は手帳のフリースペースやメモ部分に貼っておく。その場合、かかる時間ごとに並べる

いざスキマ時間ができたら、使える時間に合わせてこなせる用事を選ぶだけ、実行したらその付箋をはがす(P43)

といったあたりは、手法を変えればデジタルにも応用できる。

もともと仕事術やメモ術といったものは、基本的手法はアナログ、デジタル共通であるほうが「使える」ものが多く、可塑性が高い分、利用者の方でいろいろと工夫の余地があり、それぞれの仕事向けのものが独自開発される土台ともなる。

レビューしたもの以外に、まだまだ使えるネタは満載なので、デジタル派も、「手帳術か~」と見くびらずに読んでみてはいかがであろうか。

Seria フリーノート368をモレスキン風に使ってみた感想

人気のノートゆえ、長い間お目にかからなかったのだが、年末の手帖シーズンということで偶然ゲットしたseriaのフリーノート368。

定番は「ほぼ日手帳」風に、毎日1ページといった感じで使うのが多いのだろうが、当方は飽きっぽいので、おそらくは1年間にわたって日記風に使うことは無理だろうな、ということで、会議やら仕事のメモやら、展示会のチケットやら、となんでも1冊にまとめる。どちらかというとモレスキン風に使ってみた。

使用期間は11月2日から12月15日までのほぼ1月半。これぐらいの厚さになった。

20151216231358

そんなにたくさん紙を貼り付けたりしているわけではないのだが、普通にメモをとるだけでも紙がたわんで厚くなるので、どうしても嵩張ってくる。紙質としては薄めの紙が使ってあるのだが、モレスキン・ルールドが240ベージであることを考えるとその1.5倍なので、やむを得ないところか。

ノートの表紙は厚めのクラフト紙、ノートの綴じは糊でなく糸綴じと、かなり丈夫なつくりであるので、持ち運んでも耐久性はあるのだが、やはり、持ち運ぶのは難儀である。やはり、「ほぼ日手帳」的な使い方で、しかもデスクへ置いておく方式がベストであるように思う。

持ち歩くノートは、ダイスキンないしはセリスキンに戻すことに決定。どうか、ダイソーさんとSeriaさんには、定番として、これからも末永く商品供給していただくよう望む次第であります。

堀 正岳・中牟田洋子 「モレスキン 「伝説のノート」活用術」(ダイヤモンド社)

文房具や情報処理の方法論は流行りすたりがあるのだが、デジタル系で流行るものが出ると、それに対抗するようにアナログ系のものが台東してくるっていうのが持論であるのだが、2014年・2015年あたりにアナログ系のノート術・情報整理術で気を引くものがでてこないのは、スマホブームも落ち着いて、デジタル系の尖ったものがでてきていないせいなのかも、と先だってのエントリーでも述べた。
本書は「モレスキン」ブームの中心本といっていいのだが、初出は2010年で、この年はEvernoteのWeb版が日本語化された年でもある。デジタル・アナログ双方とも賑やかであった年のリリースである、
構成は、
第1章 なぜ、モレスキンノートが選ばれるのか
第2章 モレスキンノートに人生を入れる
第3章 モレスキンノート「3ステップ活用法」
第4章 モレスキンノート「ビジネス活用術」
第5章 モレスキンノート「生活活用術」
第6章 モレスキンノート「DIYカスタマイズ術」
第7章 モレスキンノートと相性のいい文房具
となっているのだが、一般には馴染みのなかったモレスキンという高級ノートを、「あこがれのノート」に押し上げた割に、モレスキン売らんかな、という調子の紹介本ではない。勉強や会議の備忘録、スケジュール帳としての利用が中心で、どちらかといえばシステム手帳の脇にいた「綴じノート」を、人生の記録、ユビキタス・キャプチャーの主役として据えようという提案が中心の本である。
例えば、時系列で記入する、記憶したいことがあったその場で記録する、「こんなことは書いても意味が無い」というハードルを下げる、といったユビキタス・キャプチャーの基本論であるとか、ノートに記入されたものへの「毎日レビュー」「週次レビュー」によるふりかえりと追加の書き込みの仕方、ページとページとのリンクやタグつけや、GTDシステムの構築などの方法論が熱く語られている。
こうした使い方をする場合、持ち歩き頻度や、開け閉め、追記の回数が増えるから、通常の綴じノートより、モレスキンのような堅牢なノートであるほうがたしかに良いことは間違いない。ただ、如何せん、「お高い」。ブームの頃はダイソーのダイスキン、Seiriaのセリスキン、Ceinzのカイスキンなどなど、お安い類似品が世にあふれた、というのも無理はない。
ただまあ、本書の肝のところは、人生を「ノートに入れる」、ノートを人生の友とする、ということであろうから、大ブームの去った今、手触りや堅牢性を好んでモレスキンを使うも良し、代用品や普通の綴じノートにするもよし。
「モノ」を愛着をもって何度も見返し、手書きする、というアナログならではの良さを堪能すべきであろうか。