(ブックレビュー)佐々木正悟 「Evernote仕事術」(東洋経済新報社)

もはやビジネス・アプリとしてほとんどの人に利用されているであろうEvernoteなのだが、そのレシピ本。

マニュアル本とせずに「レシピ本」としたのは、Evernoteのアカウントの取り方といった基本編のところはすっとばして、手練れたちはEvernoteをどう使っているか、また筆者はどう使っているか、というところに絞ったものであるため。
構成は
Chapter1 達人の活用術
 倉下忠憲さん、濱中省吾さん、五藤隆介さん、海老名久美さん、中島 紳さん、富さやかさん、横井菜穂美さん、とゆさん、大橋悦夫さん
Chapter2 Evernoteをもっと便利に使う
   Evernote活用10の原則
   01 原則1 IN-BOXをゼロにするよう整理す
   02 原則2 プロジェクト=スタックを作る
   03    原則3 ノートブックごとに散らばったノートをまとめたいときには「タグ」を使う
   04 原則4 あらゆる記録が自動的にEvernoteに集まるように設定する
   05 原則5 よく使うファイルはEvermoteにいれてしまう
   06   原則6 タスクをは管理せず、資料を管理する
   07 原則7 仕事の資料をワンタッチで呼び出せるようにしておく【iPhone編】
   08   Evernoteのリマインダー機能を使えば資料が自動でポップアップしてくれる
   09 クラウドタスク管理サービスと Evernoteのリマインダーを同期する
   10 原則8 「これは何に使うのか」に答えるのがノートブック
   11 原則9 単層式タグを使う
   12 「領収書」を「ノートブックではなく」「単層式タグ」で管理する
   13 原則10 Evernoteはアイデアを生き長らえさせるために使う
Chapter3 Evernoteを使いこなすために最低限知っておきたいこと
 01 まずIN-BOXノートブックをつくろう
 02 Evernoteの中でアイデアをまとめていく
 03 チェックリストをEvernoteに作っておく
 04 「すべてのノート」+「更新日順」を検索に活用する
 05 「節約スタック」を作る
 06 あらゆるアイデアをIN-BOXにため込む【クイックノート編(Mac)】
 07 あらゆるアイデアをIN-BOXにため込む【スマートフォンアプリ編】
 08 「レファレンス」ノートブックをつくろう
 09 「いつかやりたいこと」のノートブックを作ろう→「先送りノートブック」も
となっていて、目次を見たところで、どういうことが書いてありそうかがわかるのは、かなり使い込んでいる人であろう。ただ、こういう類の本を事細かに解説しては、ネタバレもよいところなので、ここは印象に残ったところ、自分の使い方の参考になりようなところをピックアップしておこう。
まずは全般的な使い方として
とゆさんのEvernoteの使い方で注目したいのは、メモや資料をキャプチャリングするためのチャネルをたくさん持っている点です。紙にメモを書いた場合は、メモをiPhoneで撮影してから、iPhoneアプリのCamScannerというスキャナーアプリを利用してEvernoteに保存することもあるとのこと
「ノートブック」のまとめ方では
「プロジェクト別」に分けるのが一番現実的ではないかと考えるようになりました。
「メモ」とか「ログ」といったものは結局のところ恣意的な分類です。・・これに対して「プロジェクト」は多くの場合、他人を巻き込んでいるので、どちらのプロジェクトに入れればいいのかわからない資料というのは意外と少ないのです

「仕事に関する資料やネタ」をとにかくノートブック名にしてEvernoteのあらゆる資料はこのどこかに入れるようにしています。セミナーで使ったプレゼンテーションの資料であれば、 PowerPointの拡張子である『PPT」というノートブックに入れておきます。この原稿は『Evernote仕事術原稿」です。
『Evernote仕事術の原稿である」と同時に「セミナーのPPTでもある」ということはまずないので、「これは何に使うのか?」で分けようとすればまず困ることはありません。
後になって「セミナーの作りかけの資料を完成させよう」と思ったらノートブックをすぐ探してみれば見つかります
この分類を使うコツとして「作りかけでもなんでも必ずノートブックに集めておく」ことです
タスク管理ソフトとの使い分けでは
Evernoteでは(機能が豊富すぎてどうしてもタスクが埋もれがちになるから)タスク管理はせずに、仕事の資料はEvernoteに入れていく
タグの使い方では
単層式タグ、例えば接頭辞に+とか$とかの特別な記号をつける。それぞれを「企画系」であるとか「感情系」などで分けておく。後で検索するときに「+」をタグ欄で打ってみればそ、その分類の多義しか現れなくなり、かつ過去にどんなタグを自分で使ったかがわかる
といったあたり。
実は、Evernoteの使い方で個人的に固まりきっていないのが、Dropboxとの使い分けのところなのだが、この辺についてはちょっと明確なヒントは得られなかった。今の所、自分せ作成している資料、参照することが多い資料、アイデア、その仕事の連絡先や領収素といった小片はEvernote、報告書や大部の参考資料といったものはDropboxといった感じかと思っているのだが、そこは実地検証してからまらレポート、ということで、このブックレビューは了とする。

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