イギリスの女性冒険家の古き「日本」の冒険記ー佐々大河「ふしぎの国のバード」1〜4

日本の時代的には、明治初期、ハワイ諸島、朝鮮、中国などのアジアの多くの国を旅して、その当時の住民やその地の風土の記録を残してくれたのが、アメリカの女性探検家の「イザベラ・バード」。そんな彼女の冒険譚をマンガにしたのが、本書『佐々大河「ふしぎの国のバード」(KADOKAWA)』
彼女は、日本の各地も旅をして、失われていく日本の風俗や、当時の日本の庶民の様子の記録を残してくれているのだが、そのうち、横浜への日本到着から、江戸、会津、新潟を経て、北海道(蝦夷)への旅行記をマンガ化したのが本シリーズ。

【構成は】

当方が読んだKindle版は4巻までが出刊されていて、収録は(第1巻)
第1話 横浜/第2話 江戸/第3話 粕壁/第4話 日光①/
第5話 日光②(第2巻)
第6話 日光③/第7話 二荒山温泉/第8話 会津道①/第9話 会津道②

(第3巻)
第10話 会津道③/第11話 津川/第12話 阿賀野川/第13話 マリーズとパークス/第14話 新潟

(第4巻)
第15話 伊藤の記憶/第16話 越後街道/第17話 山形①/第18話 山形②/第19話 ファニーの憂さ晴らし

となっている。

いまのところ、山形に到着したところであるので、まだまだ「蝦夷地」までは遠い道のりではある。

【注目ポイント】

主なキャストは、イザベラ・バード、

彼女の通訳・伊藤鶴吉

を中心に、英国公使・ハリー・パークス、彼の妻ファニー・パークス、

伊藤の前の雇い主で英国のプラント・ハンターのチャールズ・マリーズ

をサブとして展開される。

印象に残るのは、当時の欧米列強と日本と国力の圧倒的な違い。このあたりは、地方の住民の疥癬やできものだらけの姿や、蚤がわんさかいる宿や雨がふればすごいぬかるみになる道路の描写など、

今でこそ、「先進国」と名乗っているが、150年前のことを思うと、あまり思い上がらぬほうがよいのかもしれない。

そして、「新潟」「山形」のあたりの東北・北陸の日本海側の諸都市の豊かさをみると、「先進国」となってく過程、特に、戦後、東京を中心とした発展の陰で、いびつな道を歩んでしまったのかもしれないな、と思うんである。

ただ、そうした暗い部分を吹き払うのが、各地で登場する若者たち、例えば日光の宿屋の娘「お春」

や、歩荷(ぼっか)の娘・おゆう

そして、新潟の宣教師の娘「ルース」

たちの、置かれた境遇の中で一所懸命咲こうとする「明るさ」で、ひょっとすると、こうした無邪気な明るさを失った若者が多いのが、今の日本の閉塞感を助長しているのかもしれない。
行く末を思い悩むより、まずここで動け、といった単純さが「大事」ってことを遅し得てくれtるような気がしますね。

【まとめ】

明治初期、ヨーロッパから見れば、とんでもない未開国であった日本を、女性が、単身で「旅」「探検」をするということは、おそらくはとんでもない暴挙であったのだろうと推測される。
ではありながら、日本だけなく、アジアだけでも、韓国、中国といったところも、しかもその奥地も、しっかりと訪れ記録を残そしたイザベラ・バードの行動は「スゴイな」という言葉に尽きるし、当時の風俗も、まるで異国の物語を読むようで興味深い。

ただ、その快挙を読んで。追体験しようにも、出版されているのは「講談社学術文庫」を始めとした「カタイ本」なので、少々敷居が高い。本シリーズの続刊がまたれるところでありますね。

 

【イザベラ・バードの原著はこちら】

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