集中の肝は「ウィルパワー」にある ー メンタリスト DaiGo「自分を操る 超集中力」

「やる気」はあるのだが、「集中力」が続かなくて中断が多くて成果が上がらない、そんな悩みを抱えている人は多いはず。
ただ、集中力をつけるようトレーニングしようと思っても、どうやって手をつけたらいいのかわからない、そんな人に向けて、メンタリストDaiGoが実体験を基に、集中力を科学的に高める方法を伝授するのが、本書『メンタリスト DaiGo「自分を操る 超仕事術」(かんき出版)』。

【構成は】

まえがき
もはや集中力は、最短・最速で身につくスキル
集中職で、1年が13ヶ月になる
どんなに疲れていても、集中力を発揮できる人の秘密とは
第1章 集中力を自在に操り3つのルール
ー集中力の高い人に共通する行動原則とは
ルール1 集中力の高い人は、鍛え方を知っている
ルール2 集中力の高い人は、実は長時間集中していない
ルール3 集中力の高い人は、「疲れ」を脳でコントロールしている
第2章 高い集中力を生み出す7つのエンジン
ートップスピードで「すぐ没頭できる」自分に変わる
エンジン1 場所
エンジン2 姿勢
エンジン3 食事
エンジン4 感情
エンジン5 習慣
エンジン6 運動
エンジン7 瞑想
第3章 疲れをリセットする3つの回復法
ー疲れを感じている方は、ここから読み進めてください
キュア1 睡眠
キュア2 感覚から癒やす
キュア3 不安を書き出す
第4章 集中力を自動で作り出す5つの時間術
ーいつもの仕事の時間を変えるだけで、パフォーマンスは上がっていく
時間術1 超早起き
時間術2 ポモドーロ・テクニック
時間術3 ウルトラディアンリズム
時間術4 アイビー・リー・メソッド
時間術5 スケジュールの余白をつくる

となっていて、第1章は、「集中力」のメカニズムについて、第2章が、集中力を高めるための環境面の工夫。第3章が集中力を下げる原因となる「疲れ」を防止ないしは癒やす方法、第4章が、集中力を上げるためのテクニカルなところ。

【注目ポイント】

最初に注目すべきは「集中力がなくなるのは、ウィル・パワーが消耗するから」というところで、本書によると

毎日の生活のなかで「なにかをやる」「なにかをやらない」「なにかを望む」という選択と決断をくり返す度に、ウィルパワーは減少します。
(略)
ウィルパワーが一定以下になると、どうなるかというと、このジャムの実験で明らかになったように「先延ばし」をしてしまうのです。
(略)
ところが、何か決定しなくてはいけない細かいことを、頭の中で「やりかけのまま」「先延ばし」にしておくと、無意識に 気にした 状態が続きます。
これを「決定疲れ」 といい、決定を放置し、後回しにした場合にウィルパワーが消費される現象を指します。つまり 人は、行動ではなく「意思決定」で疲れるのです。

ということで、「集中力」を保つためには、このウィルパワーの消耗をフ防ぐとともに、いかに早く回復する、いうところが重要であるとのこと。

ということで、このレビューでは、集中力を下げないための、「ウィルパワー」の消耗をさけるテクニックで、「ほぅ」と思ったのをいくつか紹介しておくと

環境づくりでポイントになるのが、 自分を行動しやすくすること。具体的には、選択肢やモノを減らし、集中力を奪う迷いや決断を減らすこと

とか

「1つの作業が終わるまで、断固として次のことをやらない」という仕組みづくりで

1.紙に「明日やるべきこと」を6つ、メモする
2.その6項目を重要だと思われる順に1、2、3、4、5、6と番号を振る
3.翌日、このメモの順番に従って仕事を進める
4.もし全部できなかったら、悔やむことなく忘れる
5.その後、明日のための6つの項目を新しくメモする
6.1~5を丁寧にくり返す

というのを基本にする、やるべき行動を絞り込んでいくToDoリストの一種である「アイビー・リー・メソッド」であるとか、やるべきこととして決めておいても、その日のうちに出来なかったことによる「挫折感」をなくすためのテクニックとして

予定や目標を、1日ごとに立てない。 代わりに、7日間(1週間) ごとに数値目標を設定する。 これによって、「今日はできなかった」という挫折が消える

といったことなど、手の届く手法が多い。詳しくは原書で確認あれ。

【まとめ】

冒頭のところで「集中力が手に入ると、仕事や勉強が短時間で終わり、評価や成績が上がるだけでなく、あり余った時間でプライベートも充実していく」とあるように、集中力を鍛えることによって、得るところは大きい。本書のテクニックをいろいろ試してみても損はないと思いますね。

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