愛梨は”千石”を父親と認め「パパ」と呼ぶのか、それとも・・ ー 豊田悠「パパと親父のウチご飯 2」(バンチココミックス)

あれやこれやはありながら、なんとか共同生活をスタートさせた、シングルファーザーの千石・愛梨親子と晴海・清一郎親子の二組の親子の、ドタバタの親子愛情物語の第二弾。
今巻は、「運動会」と「幼稚園の裏の畑の芋掘り」といった、親子のふれあいを強化する典型的なイベントでの親子の「絆」確認もつかの間、千石・愛梨親子に突如の亀裂が入ってしまうトラブルが起きます。

【収録と注目ポイント】

収録は

6話 運動会の唐揚げ弁当
7話 コロッケ
8話 エビグラタン
9話 具たっぷり味噌ラーメン
10話 鶏つみれ鍋
ウチレシピ
パパ飯レシピ

となっていて、まず第6話の「運動会の唐揚げ弁当」は、千石・愛梨親子親子のお話。足が遅いので父親にかっこ悪いところを見せたくなくて、運動会のチラシを隠していた愛梨なのだが、皆に励まされたのと、好物の唐揚げを弁当にいれてもらうことで運動会で頑張ることを約束するのだが・・、といった展開。
もちろん、どういうわけか愛梨の運がよくてリレーでは、ってなことは起こりません。さて、千石が愛梨にかけた言葉は、というところが山場ですね。

そして第7話の「コロッケ」は、今度は晴海・清一郎親子の話。熱を出しても、幼稚園にいくと言い張る清一郎。おとなしくて、わがままをいわない彼が頑強に主張する理由に、彼の幼稚園のスケッチブックを見た晴海が気づくのだ、それは・・、という展開。家を出ていった妻のことや、故郷の両親とのわだかまりをグズグズ考えている「晴海」の姿には、「しっかりせい」と背中をどやしたくなるのは当方だけでしょうか・・・。

ともあれ、唐揚げを食べる愛梨と清一郎の

といった姿や、幼稚園の芋掘りのじゃがいもでつくったコロッケを見て

といった顔をする二人には癒やされること間違いなしですね。

第8話の「エビグラタン」から第10話の「鶏つみれ鍋」までは、千石・愛梨親子に激震が走ります。
事の発端は、清一郎が母親との面会をしたことを羨ましく思った愛梨が、ママ恋しさが募って

と千石のつくった朝ごはんを拒否したところでトラブル発生。キレた千石は、その朝ごはんをゴミ箱に捨てて、「食いたくねーなら、食わなくていいぜ」と突き放してしまいます。そして、反省した彼が気分転換に、バイクでちょっと遠出したのが、運の尽き。山中でガス欠してしまいます。夜中まで帰ってこない彼に、愛梨はその日の朝のことを思い出し、自分のせいで千石もいなくなったと思い込み、

といった展開です。まあ、最後のところは「めでたしめでたし」となって、千石がはじめて父親としてふさわしい名前でと呼んでもらえます。

彼は「パパ」と呼んでほしかったようですが、そこは、その人に「ふさわしい」呼び名があるようで・・・。

【レビュアーから一言】

なんとなく仲良さそうでありながら、隙間が空いていた千石・愛梨親子がようやく本当の「親子」になった感じがする今巻ですね。
一方、晴海・清一郎親子のほうは、ふたりとも知性的なところが災いして、なんとなく薄皮が間にはっている感じが残ります。さらに、晴海は別れた奥さんのことが忘れられないようで、ここらもそれに輪をかけてますね。そのあたりが解決されるのは次巻以降を待ちましょうか。

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