元妻の再婚で、父と子は離れ離れになるのか? ー 豊田悠「パパと親父のウチご飯 5」(バンチコミックス)

千石・愛梨親子のドタバタ愛情劇にひきずられて、隙間風の入りがちであった仲もしっくりいってきた晴海・清一郎親子であったのだが、前巻の最後で別れた妻から、再婚する旨の連絡と、清一郎を引き取りたい、という電話が入ったことから、大波乱が予測される第5巻である。
今までの巻では、晴海のワーカホリックと優柔不断が離婚の原因という描かれ方がされていて、別れた奥さんは、彼の優しさの陰に隠れた無神経さに疲れて、といった風情であったので、意外にヒール(悪役)としての登場である。

【収録と注目ポイント】

収録は

21話 和風ローストビーフ
22話 あんかけうどん
23話 ロールキャベツ
24話 ミートソースのタリアテッレ&鮭のファルファッレ
25話 手作りアイスクリーム
ウチレシピ
パパ飯レシピ

となっていて、今巻は最初から、晴海の元妻が、彼女の再婚相手とともに、清一郎を引き取りにやってくるといういきなりのピンチである。

しかも、その時に彼女が清一郎と食べようと思って作ってきたお弁当が

といった、エビフライ、ミートローフ、ローストビーフと最強の布陣で、これには料理が上手になったとはいえ、千石が勝てるはずはありません。

さらに、再婚相手がやり手の会社社長という設定で、晴海、千石のシングルファーザーたちはかなりの劣勢なのだが、ここで味方になるのは

といったママ友たちでありますね。前巻まででママ友たちを味方に引き入れた「愛梨」たちの手柄ですね。
ということで、21話から23話までは、清一郎を巡っての親権争いのドラマあんおだが、22話で清一郎が自ら元妻のところへ行くというハプニングがおきて、事態を難しくしてます。
ただまあ、元妻のつくった豪華版弁当と比べても、晴海のつくる、第22話で風邪をひき熱を出した千石に作った「あんかけうどん」や

第23話でつくった「ロールキャベツ」はけして引けを取らない出来で、

これは清一郎の

こんな顔が証明してますね。そして、清一郎が元妻のところへ行ったわけは優しい彼らしいものなおだが、真相は原書で確認してください。も一つ付け加えると、元妻の再婚相手の保岡という男が結構な「上から目線男」で、読者のほとんどは千石・晴海に味方してしまうと思いますね。

後半の24話、25話は、かなりヘビーな話が前半に続いたので、ちょっと軽めの仕上がりです。春休みに帰国するという愛梨の母親に振り回される千石の姿であるとか、いつも父親と一緒のことが多い愛梨に嫉妬する清一郎をなだめる晴海であるとか、それなりに悩みは尽きないのだが、なんとなく嵐が過ぎ去ったあとの平穏感が漂います。

【レビュアーから一言】

第24話では母親が帰国したら離れ離れになるんだろうな、と予測する千石が愛梨のために手作りパスタに挑戦します。そして、その教官となるのは、もちろん壇ゆかり先生、ということで、

といった久々の「ゆかり」さんの麗しいお姿がたくさん登場しますので、「ゆかり」ファンは見逃せませんね。

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