インドア少女「あおい」に山登りの「パーティー」メンバーの参集が始まる ー しろ「ヤマノススメ 1」

女子高生たちの「冬キャン」を通じて、「キャンプ」のイメージを変えてしまった「ゆるキャン△」や、「山料理」の数々を披露して、登山の陰にあった「山のごはん」の魅力を発見させた「山と食欲と私」と並んで、「山登り」の魅力を再発見させたくれたのが本シリーズ「ヤマノススメ」。
幼い頃にジャングルジムから落ちて以来、高所恐怖症になってしまったインドア少女「雪村あおい」が登山へ惹かれていく物語の開幕の第一巻です。

【構成と注目ポイント】

構成は

一合目 山だけはダメ!
二合目 登山って命がけ
三合目 対決!山料理
四合目 シュラフって何
五合目 決めるのは、わたし!?
六合目 デイバックって何
七合目 高尾山に登ろう
八合目 森の中に森ガール

となっていて、まずは高校生となった主人公「雪村あおい」が、小学生のときによく遊んだ「ひなた」と再会するところからスタート。

主人公は、お菓子作りや手芸が好きな「インドア)系なのだが、

相方はタガのはずれた「アウトドア」系で、

彼女に強引に引きづられて・・・、という滑り出しで、ここらは、少年マンガ、少女マンガ問わず、主人公が思ってもみなかった世界に突然放り込まれて、という常道を踏まえてますね。

そして、相方の「ひなた」に始めて連れて行かれた「山」の魅力にあっという間に魅せられて、という展開・・・にはならないのが、この物語のよいところで、おずおずと高い山に挑戦しながら、「あおい」がだんだんと自分の世界を広げていくってのが、当方としては好感のもてる展開であります。
さらに、相方の「ひなた」のほうも、運動神経はよいながらも、料理の腕はからっきしで、「あおい」に料理勝負を挑んでおきながら、自分はちゃっかり不利ウーズドライを使って、あっけらかんとしているのも、まあ憎めないところであります。

第1巻の後半のほうでは、山登りでは一日の長のある「斎藤楓」とアルペン用品の店で知り合ったり、

高尾山で靴の裏地を剥がして困っている美少女「ここな」を助けたり、とこれからの「登山物語」のパーティーができていきます。

がっつりとした修行系ではいけれど、おちゃらけ系でもない、女子たちの登山物語の始まりであります。

【レビュアーから一言】

登山をテーマにしたマンガではあるのですが、女の子たちが「山」を通して「友情」を作り上げていく物語、として読んでみてもいいかもしれません。

もともと人付き合いが苦手で、同級生から誘われても「不思議な」対応しかできなかった「あおい」が、「ひなた」と山登りをしていくうちに、だんだんと外へ心を開いて、友人をつくり、パーティーをつくって山へ調整していく姿は、どことなくRPGに似た雰囲気を漂わせるものがありますね。

ヤマノススメ 1 (アース・スターコミックス)
幼い頃、山頂で見た朝日をまた二人で…。約束したあおいとひなた。月日は流れ、&...

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