アイヌの娘・アシリパは第七師団兵士の追跡を撃退するー「ゴールデンカムイ」2

アイヌの娘「アシリパ」と日露戦争で死線を潜りぬけ「不死身の杉元」と呼ばれた杉元佐一たちが、明治期の北海道を舞台に、かつてアイヌ民族が明治政府打倒のために集めていた大量の金塊を巡って、幕末の新選組の生き残りの土方歳三や日露戦争で頭蓋骨の上半分を失った第七師団所属の情報将校・鶴見中尉を相手に、金塊の在り処を記した「刺青人皮」の争奪戦を繰り広げる、明治の北海道版ゴールドラッシュストーリー『野田サトル「ゴールデンカムイ」(ヤングジャンプコミックス)』の第2弾。

前巻でアイヌ民族の大金塊を共同で捜索することになったアシリパと杉元なのですが、彼らを追跡してきていた第七師団の兵士たちが迫ってきます。武装した第七師団兵士との死闘と結末がえがかれるのが本巻です。

「ゴールデンカムイ 2」の構成と注目ポイント

構成は

第8話 逃走
第9話 窮鼠
第10話 博打
第11話 アイヌコタン
第12話 カムイモシリ
第13話 憑き神
第14話 遠吠え
第15話 におい
第16話 死神
第17話 追跡者

となっていて、脱獄王白石の情報で、金塊強奪の主犯格で刺青人皮の作成者であある「のっぺらぼう」が脱走囚人たちへ「小樽へ行け」と言っていたことを聞き、「アシリパ」と「杉元」は小樽へ向け、雪山を行きます。しかし、そんな二人に第七師団の兵士たちの追跡の手が迫ります。歩兵銃で武装し、アザラシの皮を板の裏に貼った「樺太式」のスキー板で装備を固めた第七師団の兵士たちの追撃は厳しく、アシリパは木の上に追い上げられてしまいます。

ここで日本語のわからないふりをしてやり過ごそうとするアシリパなのですが、木の上に追い詰められたアシリパを救うため、エゾオオカミの生き残りの「レタラ」が第七師団兵士・谷垣を襲います。(彼はこの後、アシリパの集落で長く滞在し、村人の信頼も得ることになるのですが、第七師団のスパイの疑いが晴れない人物ですね)

杉元のほうも、第七師団の兵士たちに追い詰められるのですが、羆の巣穴の近くまで兵士たちをおびき寄せ、その巣の中に飛び込み、中にいる小熊を人質にして母熊を誘い出して、兵士たちと噛み合わせるという捨て身の作戦に出ます。母グマの子グマを守る愛情を使って、兵士たちに逆襲するのですが、ここでは羆の凶暴な強さをしっかり読んでおきましょう。

今巻では、金塊をめぐる争奪戦でこれからストーリーの中心となっていく人物たちが次々と顔を揃えます。幕末の新選組の生き残りである副長の土方歳三、屯田兵の第七師団の情報将校あがりの鶴見中尉など、それぞれが明治政府への恨みや反乱の思いを抱きながら活動を始めます。

第七師団の兵士を退け、アシリパの村で英気を養った後、杉元はアシリパの村を出、単身で小樽の町へ入るのですが、ここで鶴見中尉率いる部隊に捕まってしまいます。ここで、鶴見中尉の企む「北海道独立計画」を打ち明けられ、自分の配下で一緒に戦うよう説得されるのですが・・といった展開です。

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レビュアーの一言ー「カワウソのオハウ」はちょっと不気味

杉元はアシリパの住んでいる村に案内され、そこでしばらく彼女の実家の世話になるのですが、ここで供される料理の数々が野性味あふれるものばかりなのですが、中でもスゴイのがカワウソのオハウ(汁物)

特別なご馳走だと杉元に奨められる「カワウソの頭の丸ごと煮」はかなり迫力がある「食物」です。

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