内藤了「BURN 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」=比奈子と保の恋と捜査は、ここでエンディング

八王子西署の刑事組織犯罪対策課に勤務する、長野県出身で、八幡磯五郎製の七味唐辛子を常用する女性警官・藤堂比奈子が、ベテラン刑事の「ガンさん」こと厚田巌夫、東大法医学部の教授で「死神」と異名をとる石上妙子、鑑識課のオタク鑑識官・三木健、同僚のKY警察官・御子柴秀、バイク乗りのイケメン刑事・倉島や実家がお寺で陰の薄い忍者的存在の清水、厚田班から本庁捜査一課に異動した東海林恭久とともに、都内でおきる奇妙で凄惨な死亡事件の謎に挑んでいく「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズの最終章が『内藤了「BURN 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」上・下(角川ホラー文庫)』です。

前巻までで人魚の遺棄事件やマッドサイエンティストのキメラ合成事件、さらに数年の間をあけて連続しておきていた魔法円殺人事件の陰にいた巨悪との最終決着となるのが今巻です。

あらすじと構成ポイント

BURN上巻の構成は

プロローグ
第一章 スサナ・イン・ザ・ボディファーム
第二章 焼肉屋の密談
第三章 保の決意
第四章 永久の陰謀
第五章 猟奇犯罪捜査班
第六章 ミシェル・オン・永久

となっていて、「日本精神。神経医療研究センター」に入り込んでいて、秘密の研究を行っていたことがばれそうになって自滅した秘密組織・スヴェートのメンバーの素性を調べていくうちに、保や永久の相談相手であった「スサナ」の素性にも疑いをもつようになります。ちょうどそのころ、スサナは、スヴェートの親玉であるミシェルから藤堂比奈子のことを調べろという指令を受けていて、読者のほうは、ここで、スサナが敵方であることを知らされることになります。

そして、比奈子たちが、研究センター内に、殺人鬼・佐藤都夜の脳が運び込まれて研究対象となっていることや、ミシェルがクローン培養の実験を行い、永久を生かしていた理由の推測がついてきたころ、スサナのほうから石上教授に面会依頼が来て・・といった展開です。何を企んでいるかわからない「スサナ」と石上教授・藤堂比奈子の面談場面は、何事もなく終了するのですが、それがかえって不穏さを増しています。

さらに、センター内のほうでも動きがあって、秘密の一端を中島保から教えてもらった、永久が自分の作った「脾臓」のミニチュアでつくったUSBメモリをスサナにプレゼントします。USBメモリは中島保からもらったと嘘をつくのですが、実は、中身はスサナがコンピュータ・オタクの金子にプレゼントしたものを使っていて、スサナのPCからデータを抜き出すことに成功します。これによって、ミシェルたちの組織のメンバーや彼らがやろうとしている悪事の情報を比奈子たちは手に入れることとなります。

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BURN下巻の構成は

第七章 青白き炎の天使
第八章 BURN
第九章 もう一人のスイッチを押す者
エピローグ

となっていて、猟奇犯罪捜査班のメンバーはミシェルのアジトらしきものを見つけ出し、そこから頭蓋骨が開かれたりした人体実験が:行われた死体を発見するのですが、すでにミシェルはここを逃亡した後。しかも、警視庁の田中管理官の乗った車が焼き討ちにあったり、中島保と藤堂比奈子の関係を知ったミシェルが比奈子を羅利したり、と一挙に猟奇犯罪捜査班メンバーは不利な立場に陥ります。

この不利な状況を一気に挽回するため、猟奇犯罪捜査班メンバーは、研究センター内の中島保、児島永久、金子たちと連携をとって、センター内に入り込み、比奈子の奪還と佐藤都夜の脳の破壊、そして元凶であるミシェルの確保に乗り出すのですが・・といった形で、センター内での大バトルシーンが展開されていきますので、原書のほうでしっかりお楽しみください。

ミステリーの結末が気になって仕方なくなって、途中で最後のほうを読みたがる人(実は管理人もそうなのですが)向けに、少しネタバレしていくと、「悪は滅びる」というミステリーの大原則は生きています。

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レビュアーの一言

文庫本の本シリーズ最終巻の最後には、著者あとがきが収録されていて、筆者の実質的デビュー作で、無差別殺人や快楽殺人への怒りから第一作「ON]を執筆し、それがシリーズ化して行くときの筆者の心の動きが記されています。

もともと警察組織のことは何もわからなかった筆者が、このシリーズの執筆を通じて、現在継続中の「東京駅うらおもて交番・堀北恵平」シリーズへとつながっていったらしく、筆者の独特な「警察ミステリー」がさらに広がっていくのを期待するところですね。

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