グリフィスが「魔王」となり、ガッツの「黄金時代」終わる=「ベルセルク」黄金時代篇12〜14

中世ヨーロッパを思わせる、キリスト教に似た宗教が強大な力を持ち、貴族階級と王権が支配する「ミッドランド」を舞台に、身の丈を超える巨大な剣を武器に、悪魔となった上に恋人を陵辱した、かつての盟友への復讐を志して旅を続ける死人から生まれた男「ガッツ」と、自らの国をこの世界につくりあげようと、暗黒の世界に身を売り、蘇った男「グリフィス」を軸に、剣と悪魔と魔獣が戦う「ダークファンター」シリーズの名作・三浦建太郎「ベルセルク」シリーズ・黄金時代篇の第12弾から第14弾。

前巻までで、ウィンダム城の地下牢に投獄され、拷問を受けていたグリフィスを救出し、城から脱出したガッツたちを追ってきた黒犬騎士団のワイアルドを撃退したのですが、傷つき絶望したグリフィスの呪いの叫びに呼応して訪れた「蝕」の中で、ガッツ、グリフィス、キャスカ、そして鷹の団の仲間たちが過ごした幸福な「黄金時代」が終わりを告げます。

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あらすじと注目ポイント

第12巻 傷つき絶望したグリフィスに「蝕」が訪れる

第12巻の構成は

風の鎮魂歌
黄昏の戦士達
路地裏の少年

約束の刻
降臨
人外百鬼

決別

となっていて、グリフィスをウィンダム城の地下牢から奪還したものの、彼の体は皮膚を剥がれ、手足の腱を切られ、さらには舌を切られていて、身動きができない上に、声も発することもできない状態となっています。
グリフィスの復帰が不可能となり、再び団を脱けるかどうか悩むガッツなのですが、鷹の団のこれからに希望を失ったキャスカや仲間たちを置いていくことはできず残留します。

残留を決めたガッツとキャスカの会話を聞いてしまった、グリフィスのほうは、鷹の団の仲間の足手まといになっている自分が嫌になり、無理して馬車で隊を離れようとするのですが果たせず、という筋立てです。
心の中で絶望の声を上げるグリフィスなのですが、そこに、以前に髑髏の騎士が予言した「蝕」が訪れます。
それは、魔界と現世が繋がり、4人のゴッドハンドが魔物をつれて降臨する刻なのですが、現れた彼らは、グリフィスにある提案をします。それは、鷹の団の仲間たちを生贄に差し出せば、彼を魔王の一人にしてやろう、といくものです。グリフィスはどういう選択をするのか・・?、という展開です

Bitly

第13巻 「蝕」により魔王となったグリフィスはキャスカを襲う

第13巻の構成は

死の嵐①
死の嵐②
深淵の神
鮮血
胎動
誕生
右目の残照
脱出
悪夢にめざめて
疾走
反撃の誓い

となっていて、前巻で鷹の団の仲間たちをゴットハンドたちの「生贄」に捧げるというグリフィスの決断によって、ピピン、コルカス、ジュドーなど鷹の団のメンバーが次々と魔物の犠牲になっていきます。

必死になって魔物たちに抗うガッツは、仲間たちが次々と「魔」に侵食されていく姿を目撃していくことになるのですが、中でも彼の心を砕いたのは、5人目の魔王「闇の翼 フェムト」となったグリフィスに犯されるキャスカの姿ですね。
このあたり、今の青年誌だと規制がかかるところがあるかもしれませんが、詳しくは原書のほうで。

そして、このままでは「魔」に取り込まれてしまうガッツとキャスカを救ったのが、あの「蝕」を予言した髑髏の騎士です。騎士は魔王となったグリフィスから二人を奪還し、途中で出会ったリッケルトとともに、ある山里へ彼らを連れていくのですが、キャスカの精神はこの出来事で幼女にまで退化していて・・という展開です。

Bitly

第14巻 ガッツは新たな武器「ドラゴン殺し」の大剣を得て、新たな旅へ

第14巻の構成は

幼魔
武装
ドラゴンを狩る者

ー断罪篇 ロスト・チルドレンの章ー
黒い剣士、再び
霧の谷の妖精
ジル
飛来
幼虫
BERSERK THE PROTOTYPE

となっていて、前半部分が「黄金時代」篇の完結編です。

ゴンドハンドや魔に変じたグリフィスから逃れ、山中に見を見初めるガッツとキャスカたちだったのですが、ここでキャスカがグリフィスによって孕まされた子を産み落とすのですが、この子供は、ガッツによって殺されそうになるところを逃れ、魔界へと消えていきます。

そして、宿をかりていた鍛冶屋のゴドーに腕に装着する義手をつくってもらった上に、「ドラゴン殺し」の大剣を譲り受け、更にパワーアップして、ガッツの新しい旅が始まります。

中盤以降の「断罪篇 ロスト・チルドレンの章」については、次の投稿でレビューしますね。

Bitly

レビュアーの一言

第14巻の「幼魔」で登場するキャスカが産み落とした「幼魔」は、本シリーズで、ガッツの心が弱っているときに不意に現れて、彼を悪夢にさそったりするのですが、後巻の「幻想世界編 妖精島の章」ででてくる「男の子」と関連がありそうな気がするのですがどうでしょうか。
このシリーズは雑魚キャラかな、と思っていたキャラクターが後巻になって、しっかりと伏線回収されることが多いので期待大です。

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