辺境駐在員

コミック

「ヒロシマ」は遠くなったか、近いままか — こうの史代「夕凪の街、桜の国」(双葉社)

「この世界の片隅に」の映画で大ブレークをした、こうの史代さんのコミックなのであるが、彼女の取り上げるものは「この世界・・・」も本書も「ヒロシマ」である。そう、実はとても重いテーマなのである。   収録は 「夕凪のまち」 「桜の国(一)」 「...
上田秀人

外様大名家という一風変わった所を舞台にした時代小説シリーズのはじまり、はじまり — 上田秀人「百万石の留守居役 1 波乱」(講談社文庫)

「捕物帳」をはじめ時代小説は、とても中央集権が進んでいるもので、たいていの場合、東京(江戸)のしかも日本橋、神田、深川あたりをうろうろするのが通例で、新宿・品川あたりまで出張ることすらも少ないもの。しかも、武家ものであれば、幕府かあるいは町...
ビジネス

ジム・ドノヴァン「何をしてもうまくいく人のシンプルな習慣」(ディスカヴァー携書)

サラリーマン生活がなんとなくうまくいかない時、っていうのはよほど幸運に恵まれた人以外は誰しも経験するもの。そんな時に、自分を景気づける方法ってのはいろいろあると思うんだが、一番ベーシックなのは自己啓発書とかビジネス書を読むっていうあたりであ...
ビジネス

”グループ”は、こうやって”チーム”になる — 「今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則ージャイアントキリングの流儀」(講談社)

Kindleの講談社の50%ポイント還元セールも2月8日までなので、このあたりで、先日紹介した「今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則」をレビュー。   筆者は楽天大学の学長をつとめる仲山進也氏で、「ジャイアントキリング」というサッ...
ワークスタイル

「一兵卒」という言葉への批判に思わず我が身を振り返ってしまった・・・

PRESIDENT ONLINEでコラムニストの河崎 環さんが『「一兵卒」という言葉に酔う男たちの限界』という表題で、滅私奉公、軍隊的な組織への忠誠心といったことに象徴される「男中心の会社(日本的組織)社会」についての辛口のコラムを寄せてい...
和田はつ子

「炊き込みご飯」よろしく事件の種類がてんこ盛り — 和田はつ子「料理人季蔵捕物控 秋はまぐり」(時代小説文庫)

料理人季蔵シリーズの17弾目の「秋はまぐり」は、表題通り、季節は「秋」。前作の「夏まぐろ」を前編に、今巻を後編に、といった感じで読むとよい。収録は 第一話 長屋はぎ 第二話 さんま月 第三話 江戸粋丼 第四話 秋はまぐり 最初の「長屋はぎ」...
和田はつ子

マグロ料理の陰に殺人劇あり — 和田はつ子「料理人季蔵捕物控 夏まぐろ」(角川時代小説文庫)

料理人季蔵シリーズの第16弾のメイン素材は「まぐろ」である。本書によると、「まぐろ」は江戸っ子が珍重しない魚の代名詞らしく、 一年を通して獲ることのできる鮪は、下魚とされる秋刀魚や鰯にくらべても、さらに格が低かった。冬場、鮪の赤身を角に切り...
LifeHacks

生活や仕事を変える「Tips」の総覧。これだけ揃うと、かなり壮観である。 — 堀 正岳「ライフハック大全」(KADOKAWA)

副題に「人生と仕事を変える小さな習慣250」とあるように、一頃一世を風靡したが、最近はさほど耳にすることも少なくなった「LifeHacks」「ライフハック」に関しての筆者の集大成本といっていい。 構成は SECTION00 始めよう「人生を...
ワークスタイル

”Amazon Go”によってキュレーション能力のない社員は淘汰される?

もう少し”Amazon Go”で世の中がどう変わるかを妄想してみよう。 ”Amazon Go”では、いわゆるレジ機能はほぼ人間を互換することになるので、単純に考えれば、「店員さん」 の職場はかなり影響を受けることになり、場合によっては、この...
地域振興

”Amazon Go”の持つ「買い物難民救済」の可能性

日経新聞の「100人並んでも待ち10分、AmazonのAIコンビニ開業」によれば 【シアトル=佐藤浩実】米アマゾン・ドット・コムは22日、米シアトルでレジのないコンビニエンスストア「アマゾン・ゴー」を一般向けに開業した。画像認識技術などを駆...