ミステリー

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紙鑑定士は、子供が抱える「深い謎」を解く=歌田年「紙鑑定士の事件ファイル 偽りの刃の断罪」

持ち込まれた紙のサンプルを調べ、メーカーや銘柄を鑑定して、本のカバーや帯、表紙などにあった紙銘柄を提案したり、書籍や雑誌の使用されている紙の使用量を調べ、本当の刷り部数を割り出すという、他にはいそうにない「紙」コンサルタントを営んでいる「...
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歌舞伎の未上演脚本が連続殺人を招く=芦辺拓「鶴屋南北の殺人」

歌舞伎の狂言作者と聞かれると、正直、たくさんの人物名は答えられなくて、せいぜい近松門左衛門、河竹黙阿弥、鶴屋南北といったところぐらいしか思い浮かばないのですが、そのうちの「東海道四谷怪談」を書いた四代目鶴屋南北が遺した幻の脚本をめぐって、...
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呑兵衛たちは「宅飲み」で日常の謎をとく=石持浅海「Rのつく月には気をつけよう」

新型コロナ・ウィルスの感染拡大に伴う外出自粛で飲食店、特に居酒屋系は大変なダメージを受けたわけですが、そのかわり客足というか需要を伸ばしたのが「宅飲み」の世界。UberEatsをはじめとした料理のデリバリーサービスや持ち帰りなども随分と当...
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「副業」殺し屋は、殺しのついでにターゲットの日常の謎を解く=石持浅海「殺し屋やってます。」「殺し屋続けてます。」

おそらく世界で一番有名な殺し屋といえば「ゴルゴ13」と思われるのですが、彼の依頼料の相場は「デュークPRESS」さんのサイト情報(「ゴルゴ13の報酬相場?殺し屋の年収?依頼の最高額と最低額は?」)によると2000万円、最高は1京ジンバブエ...
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旧歌舞伎座の舞台で起きる「忠臣蔵」が生んだ毒殺事件の謎=稲羽白莵「仮名手本殺人事件」

重要無形文化財で日本を代表する古典芸能といっていい歌舞伎。落語など寄席を主体としたものと違って、少々敷居の高いのは間違いないのですが、「大向こうを唸らせる」や「一枚看板」といった歌舞伎由来の決まり文句も多く、私たちの暮らしにしっかり根付い...
逸木裕

AIの作曲アプリのもたらす世界で「音楽」は死ぬのか?=逸木裕「電気じかけのクジラは歌う」

人工知能・AIが、それぞれ個人にあわせて作曲をして配信してくれる「jing」というアプリが世の中を接見し、「作曲家」という職業が絶滅しかけている近未来。 伝説的な人気バンドのクリエイターで、数少ない「売れる」作曲家であった元バンド仲...
逸木裕

少女の綴る「殺人ノート」は「加害恐怖」のトラウマの真実を見抜くか?=逸木裕「少女は夜を綴らない」

小学生の頃、同級生の女の子・加奈子が死ぬ場面を目撃してから、「他人を傷つけてしまうかもしれない」という加害恐怖症にかかり、刃物や尖ったものが持てないというトラウマを抱えている「山根理子」という中学校の女の子が、同じ中学に転校してきた、加奈...
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小さな闇が、だんだんと巨大化していく怖さはいかが=芦沢央「汚れた手をそこで拭かない」

ありふれた日常の中で、ふと浮かんだ小さな悪意や隠していたものが、だんだんと膨れ上がって、じわじわと浸食してくる怖さが描かれるミステリ五篇が収録されているのが、本書『芦沢央「汚れた手をそこで拭かない」(文芸春秋)』です。 本書の紹介文...
逸木裕

探偵の謎解きは、人の心の底の「苦味」を抽出する=逸木裕「五つの季節に探偵は」

「人の心の奥底を覗きたい、人の秘密を暴きたい」そんな厄介な性質を抱えていることに気づき、探偵家業にはまり込んでしまった少女・榊原みどりを主人公に、彼女が暴く謎や秘密によって思いがけない人間ドラマがこぼれだしてくる探偵ミステリーが本書『逸木...
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劇場をめぐる五つの物語は、パワハラのリベンジ劇を誘導する=芦沢央「バックステージ」

「バックステージ」というのは、演劇や映画などの「舞台裏」のことで、本書は東京の中野大劇場ホールという架空の劇場で、有名演出家が手がける芝居の周辺で起きた五つの出来事と、パワハラ上司の背任の証拠をつかもうとするPR会社の社員の動きが結びつい...
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