古いWindwosマシンを最新のChrome OS Flexで再生する

最近の若者はスマホは持っていても、PCは持ってないよ、という人も多いそうなのですが、家の中にもう古くなって現役から引退しているノートパソコンを死蔵されている人も多いのではないでしょうか。

当方も、まだMacbook Airなどがまだ世に出ていない頃、CPUなどの性能は高くないものの、安価なモバイル用途として人気だったASUSのEeePCが本棚の奥深くに保管してあります。Windows10はなんとか走るものの、日常使うのはちょっとなー、というレベルのマシンで、以前、Chromebook化を企んで、ChromiumベースのOSである「Cloud Ready」のインストールにチャレンジしたことがあるのですが、ビデオカードが対応しておらず断念した、という残念なマシンです。

今回、GoogleからChromeBookのOSとして使われているOSの一変形である「Chrome OS Flex」がオープン化されたので、インストールに再度、挑戦してみました。
(作動が確認されている認定デバイスにはなっていないので、「人柱的」挑戦です)

まずは、Googleのサポートページに「Chrome OS Flexヘルプ」というサイトがあるのでそちらにアクセスして準備を進めます

最新バージョンのChorme OS Flexのインストールメディアをつくる

まずは、Chorme OS Flexのインストール用のメディアをつくるよう支持されるので、USBメモリを用意します。サポートページには

とありますが、当方はダメ元で手持ちのSanDiskの32GのUSBメモリを使いました。幸いなことにエラーはでませんでしたが、慎重を期したい向きは、SanDisk社以外のものを用意したほうがいいかもしれません。

USBインストーラーの作成は、「1.USBインストーラを作成する」の順序に従ってやればほぼ間違いありません。
ただ、「ステップ3.USBインストーラをビルドする」の5項目が「5.[製品を選択] で、[Chrome OS Flex (Developer-Unstable)] を見つけてクリックします」となっているのですが、当方の環境では「Chrome OS Flex」しか出てきませんでした。
選択したら「続行」をクリックし、USBメディアを挿入。さらに「続行」をクリック後表示される「今すぐ作成」を選ぶとインストーラの作成が自動で始まります。

途中、「Chrome リカバリ ユーティリティに異常の割合が表示され」たり、USBへの書き込みをすることを再度警告するアナウンスが出ますが、怯むことなく前へ進んだほうがいいです。

作成が終わったら、作成完了を知らせるメッセージが出ます。

Chorme OS FlexのUSBインストーラで試運転をする

次にインストールするマシンの電源を切って、インストーラUSBを挿入し、BIOSかUEFIを呼び出します。電源をいれてWindowsが起動する前に、「F2」ボタンかDeleteボタン”長押し”か”連打”することで呼び出すことができる場合が多いです。当方の場合は「F2」長押しでした。

BIOS画面が呼び出せたら「Boot」の優先順位を「USB」を第1順位にして、USBから起動します。

USBから起動して、「Chrome OS Flex」のインストーラーが動き始めたら、ロゴマークの表示のあと、ウェルカム画面へ遷移。

その後、OSをインストールするか、試してみるか選択する画面へと移ります。

最終的には今インストールされているOSに上書きして、Chromebook化したほうが安定した動作が見込めるのですが、サポートガイドでは、本格新ストール前に試運転をするよう勧められているので、「試してみる」を選択。

「ネットワークへの接続」の画面へと遷移するので、ネットワークに接続し、その後、Googleのアカウントへログインします。

Chromeデバイスの同期をすませると、

Chromebookの初期画面に到達。ここで画面下のタスクバーからアプリを呼び出すことができます。

(Chromeデバイスの同期のところでフリーズしてしまうことがあるかもしれません。当方の場合、えいやっと電源を落として再稼働させると、初期画面に到達することができたのですが、まだバグが残っているのかもしれません。)

Chorme OS Flexの正式インストールも考えよう

支障なく動くことを確認して気に入れば、正式にインストールして、本格的にChromebookとして使い始めてもいいかと思います。ちなみに、インストールすると、もともと入っていたOSは上書きされて消えてしまうので、クローンをつくっておいたほうがいいかと。

Chrome OSに置き換えてしまうのはちょっと不安が残るけど、という人は、USBメディアから起動させる方式にしておけば、既存OSを残したまま利用し続けることができます。ただ、USBメモリからの駆動になるので、HDDやSSDに比べると反応速度は遅くなるのでそこはご承知くださいね。

既存OSのクローン化には、各種のソフトウェアがあるのですが、無料系となると数が限られてきます。この中でもSamsung Data Migrationはクローン先のSSDがSamusung製でないといけませんし、定評のあったEaseUS To Do Backupはバックアップは無料ですが、外部SSDへのクローン化は有料化されています。またAOMEI BackupperはMBR形式でのクローン化は無料ですが、Windows11で必須となるGPT形式でのクローン化は有料です。

現時点で「無料」ということと機能の多さでこだわれば、ユーザー登録が必要など面倒なことはあるのですが、Macrium Reflect8一択となるような気がします。

Chrome OS Flexの使いごごちは?

今の所、お試し版で何回か使用してみた段階なのですが、ネットワーク環境さえ確保できれば、EeePCのような低スペックのPCでもスムーズに作業ができますね。

ネット情報によるとCPUがAtomだと音が鳴らないという話があるので、Eeepc901といった旧機種やLenovoのIdeaPADといったミニノートの場合は気をつけたほうがいいようですが、幸い当方のEeePC1215系はAMD系だったので。Youtubeも障害なく再生することができました。

また、スリープ状態になってからの復帰がうまくいかない状況が発生したこともあり、これはChrome OSがきちんと遮断できていないことによるそうです。電源を強制的に落とした上で、電源を長押しして起動させることで正常な起動に戻ることができました。

総じて、基本的な使用環境は、GoogleのGメールや、GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートなどのGoogleワークスペース系のオフィスソフト、さらにはGoogleドライブなどのクラウドストレージの利用といったGoogleワークスペース環境が中心となるので、がっつりローカル系の場合はちょっと使いづらいかもしれません。Web上からは、DropboxもScrapbxといったアプリも正常に動作することは確認できました。ZoomなどのWeb会議アプリは未検証ですが、マシンスペックからすると少々辛いかもしれません。

正規版のChrome OS と違って、Androidアプリにはまだ対応していないのが残念なところですが、もともと店晒しだったPCの再活用としては、十分すぎるほどの出来栄えだと思います。

ただ、当方の場合は、今の所、茶の間に置いておいて、ちょっとした作業をするときに利用する程度なのでこれで十分なのですが、外に持ち出してしっかり使いたい向きや自力でのインストールは面倒だなーという方はChromebookの購入を検討したほうがいいかもしれません。

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