月別アーカイブ: 2016年9月

M/B交換後のライセンス認証のトラブルが解消できた

突然、PCの電源が入らなくなって、電源やグラボがおかしくなったのかとあれこれやってみて、とうとうマザーボードがいかれてしまったのがわかったのが1週間半前。

使っていたのがLGA1155というかなり古い型式のものなのだが、カンタンに新品のマザーボードの値頃品がみつかるのがAmazonのエライところ。

Prime会員なので2日ほどで到着し、早速に交換したのだが、ここでおきまりのライセンス認証の問題が発生。すぐさま設定を開いて認証をしろ、と警告がでたまま。

ところが、マザーボード交換など大幅なパーツ変更をした場合に定番の「トラブルシューティング」を試みるも認証できない。しばらくあれこれ試してみたのだが、どれも失敗。

このPCのOSはWindows7→Windows8(マイクロソフトのサービスパッケージを購入)→Windows8.1(無償アップデート)→Windows10(無償アップデート)と年季が入っているので、そのせいなのかもと、新しいOSを買わんといかんのかな、と半ば諦めぎみになる。

でもまあ、ダメ元でと、アカウントに登録されているPCを削除し、Windows8のプロダクトキーを入力・・・

なぜなのか原因は不明なれど、認証が通りました・・・。全ての場合に有効かどうかは不明なれど、ライセンス認証でトラブったときは試してみてくださいな。

大崎 梢「ねずみ石」(光文社)

「片耳うさぎ」と同じく、数は少ないと思われる、大崎 梢のジュブナイル。

彼女のジュブナイルの良さは、少年少女向けとは銘打っているから、主人公や協力者などは中学生ないしは小学生の少年・少女であるところは押さえておいて、筋立てや謎解きはしっかりと造りこんであるところと、陰惨な事件がでてこないこと。

この「ねずみ石」も謎を解く事件は、四年前におきた母娘殺人事件で、事件の描写自体をみるとかなり猟期的な感じがするのだが、どことなく遠い過去の風合いを出した表現が多く、陰惨さは薄い。

ホームズないしワトソン役は、田舎の中学校に通う「サト」こと土井諭大という少年と「セイ」というクラスメイト。

物語は、二人が村の神社である「神支神社」の祭りに参加する数日間を舞台に展開する。

先輩の「シュウ」が巫女舞の舞い手になったり、小学生までが対象の御神体の大石にあやかった「ねずみ石」を村の大人たちが隠し、子どもたちがそれを捜す祭りの行事とか、片田舎の村の鎮守らしからぬ由緒ありげな祭りのようで、そのエピソードをたどるだけでも面白いのだが、母娘殺人の重要なキーワードが隠れているので、そこは注意して読んでおこう。

そして、四年前の事件の真犯人を捜すため、当時捜査に当っていた刑事が再び聞き込みを始めたり、「シュウ」の兄で、殺された娘と同級生で交際相手であった「繁樹」の逃走と、その友人の「タマ」が殺されるなど、突然、事件に関連する物事が動き始めるところはちょっと設えすぎの感はあるが、まあ、ミステリの常道と許しておこう。

鳥取市 神楽で「とんこつ濃+炒飯」を食す

明日は「秋分の日」で休日、しかも業務が入っていない、という絶好の日和。

なので、夕方から実家へ帰還。であるのだが、奥さんも娘も飲み会とのことで夕食は食べて帰りなさいという指示。

最近、忙しさにかまけてアパートで出来合いの惣菜かコンビニ弁当という生活が続いていたので、ここはラーメンかなと勝手に決めて、「神楽」の「とんこつ濃」を食すことにする。この店は替え玉もできるので、満腹になるのを優先すれば、その選択もあるのだが、ここはちゃんと「炒飯」をセットに。

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家庭でなかなか美味しいものがつくれないのが「炒飯」だと思っていて、火力と調味料の関係が「店」でなければつくれない、いわば玄人の味といっていい。なにかと自作、自力、お家でなんとかが流行りであるが、素人が到達できない玄人の域というものを尊重し、それなりのお金と敬意を払うことが「伝統」を守る、次代につなげるといったことになると個人的には夢想してみる。

まあ、なんにせよ、夜のラーメンというのは、なにかしら、うらぶれた感じがあって、妙な風情がありますな

大崎 梢「片耳うさぎ」(光文社)

「配達あかずきん」など本屋の成風堂を舞台にした書店ミステリーで人気を博した著者のジュブナイルっぽい作品。とはいっても、つくりはしっかりしているので、そのあたりは大人のミステリーファンもご安心あれ。

発端は、父親の事業がうまくいかなくなって、父親の実家(地元の名家で旧家であるらしい)に居候している、小学生の奈都が、週末までの数日間一人で、その家で暮らさないといけなくなったところから始まる。父親の実家だから、なんてことはないだろっていうのは庶民の浅はかさというもので、なんとも格式高くて過ごしにくいことこの上ない家であるらしい。そこで暗い顔をしていたら、クラスメートの祐太の「ねえちゃん」のさゆりが一緒に泊まってくれることになった、という設定。

その数日間で起こる事件というのは、ジュブナイルっぽい仕立てのせいか、殺人とかいった荒事はない。なのだが、旧家らしく隠し扉や階段の発見や屋根裏の探索から始まり、奈都のおじいさんの手紙やら、屋根裏に出没する謎の人物の出現やおばさんの出生の秘密や、この家の数代前に起こった毒殺事件の真相とかが絡み合うのと、奈都がこの家の人々に馴染んでいないせいか、誰が味方やら誰が何を企むつもりなのか、先が見えない状況を作り出しているのがこのミステリーの妙で、凄惨な事件はない割に不気味さを醸し出している。

でまあ、奈都とさゆりが共に過ごすのも4日間という短い期間の間に、旧家を揺るがした謎が解かれ、屋根裏の不審人物も、おばさんの秘密も明らかになるので、お手軽と言えばお手軽ではあるのだが、とてもリズミよく読ませるので、そのあたりは了としておこう。

ついでに最後の「エピローグ」のところで、さゆりの正体も明らかになるのだが、少々出来過ぎ感があるよな、と少しばかり腐しておく。なにはともあれ、大団円が用意されている、安心して読めるミステリーであります。

西村ミツル・梶川卓郎「信長のシェフ 10」(芳文社コミックス)

第10巻は武田信玄亡き後の織田と足利将軍家との最後の闘争と朝倉・浅井が殲滅される戦いの発端のところまで。

前半のスッポンの料理のあたり、改元が織田と将軍家との闘争の主題となっていて、足利義昭が即位時に改元した「宝亀」がキーになるのだが、一世一元に馴染んでいる当方としては、改元による勢威の表し方とか、改元のもたらす効果といったあたりは少々感覚的に疎い。

もうひとつ、感覚的に実感が薄いのが「砂糖」の有り難さ、貴重さ。

こてこての砂糖漬けの生活となっている我々には、山科中納言がころりと寝返るところや「菓子」を媒介にした接待・折衝の妙は、痒い所をコートの上からさすっているような感じでなんとも体感の外にある。

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神田神保町「さぼうる2」で豚肉生姜焼きのランチを食す

本日は東京出張で、久々に神田神保町を訪れた。約束していた時間は昼からだったので近くで昼食をとる。辺境に住まう身としては、昔ながらの都会の食堂的な喫茶店の老舗というのはほとんどお目にかからないので、チェーン店はよしにして「さぼうる2」に。

さすが人気店だけあって11時30分頃であったのだが、すでに人が並んでいる。ただ、結構回転はよいのでおとなしく待つ。待つこと十数分で店内に。

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メニューは、焼肉、豚肉生姜焼き、スパゲティナポリタン、炒飯と豊富であるのだが、少し注意を要するのが、量が結構多いこと。以前、ナポリタンを注文した時、完食するのに結構苦労したので、今回は、豚肉生姜焼きをチョイス。

こんなのだ。

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スープはオニオンのあっさりめのコンソメ。御飯は普通盛なのだが皿にてんこ盛りである。生姜焼きは味も濃い目で御飯に合うのである。節目にレタスで舌を洗うのがコツではある。

連れはナポリタンスパを注文。初めての来店であったので山盛りのスパに驚いている。

味は良し。店内の雰囲気は昔ながらの喫茶店。女性客多い。量は多い、となれば人気店であるのは当然ではありますな。

西村ミツル・梶川卓郎「信長のシェフ 9」(芳文社コミックス)

第9巻は、武田信玄の料理番(とはいっても信玄の体調調整のための薬膳専門みたいな感じではあるが)をつとめ、信玄の体調の復活や勝頼の歴史上では起きなかった家督相続のセットアップに関わり、歴史を変えるんでは、と悩みながら元の歴史にもどるべく修正するという、タイムスリップものでは、おなじみの悩み事から始まる。

タイムスリップものの分岐点は、ここがキーになもなって、半村 良氏の「戦国自衛隊」は歴史を改編してしまうし、「GIN」は大きな歴史改変は起こさないまでも、主人公も周辺の歴史は変えてしまうという筋立てであった。今のところ「信長のシェフ」は変わりそうで変わらないという微妙なところ。ただ、主人公と同じように現代から迷い込んだ本願寺の料理人となっている「ようこ」という存在もあり、統御にこれから苦しむかもね、と案じてはみる。

物語は、信玄の好意で、武田領を脱し、徳川家康のところへ転がり込んで三方原の合戦に遭遇するところが後半のメイン。信長や秀吉の近辺に従う物語では、家康はとんでもなく腹黒い人物として描かれるのが常ではあるのだが、本巻では主従のまとまりもよく、しかも三方原の憤怒に駆られた行為に反省する家康の心根も家臣思いで、なにやら山岡荘八の家康ものを彷彿とさせるような好意的な扱い。

最近は、武将ゲームやら大河の影響であるのか、はたまた閉塞感と先行き不安に駆られる世情ゆえか家康の人気がかんばしくはないように見受けるのだが、これも世間の風が変わればまたもてはやす時期がくるのだろうね、と達観したように論じてはみる。

印象に残ったのは、徳川家康が三方原で圧倒的に不利な情勢で武田軍に向けて出陣する際の心模様を描いたシーン。長い絶望の中にいた人間が針の穴ほどの小さな光に目が眩んで、勇ましく伸び上がってしまうところ。「溺れる者は・・・」の心理はかようなものかと改めて思う次第。

巻の最後の筋立ては、武田軍が突如、軍をとめ、徳川家中が再び結束を固めたところで、ケンは再び織田へ帰参。信玄の「京は遠い」という言葉に、都から遠く離れたところに生を受けた英雄の不幸を感じさせて次巻へ続くのでありますな。

西村ミツル・梶川卓郎「信長のシェフ 8」(芳文社コミックス)

第8巻は顕如の率いる石山本願寺との再度の和睦。この席で、信長に食中毒の罠をしかけて政治的暗殺が企まれるのをからくもケンが阻止するのだが、顕如があいかわらず貴人の冷たさと謀略好きを見せて悪役ぶりが良い。

巻の中ほどは、松永弾正の裏切りの鎮めと、武田信玄の元での幽閉生活

松永弾正が、自分は誰の味方でもなく、「わしはわしだけの味方」「欲しいのは混沌と混乱」とうそぶく辺りが裏切りの連続で戦国時代の陰のところを象徴する武将の姿がよく描かれている。

また、武田での幽閉生活は、織田領から武田信玄の命令で始末されるところを、薬膳の知識にすくわれて、信玄の料理番として命をつなぐのであるが、武田の家中の印象というのが、個人的な印象では少々暗さが過ぎる。

これも信玄に信長を評させて、「あの男のように全てを破壊し全てを変えていくよりも、守っていくことこそが正しいこともあろう」と言わせている「守り」の故でもあろう。

「変化」の厳しい折には「守り」の美しさに惹かれることも多いのは事実で、他の書評をみると信長と対照的な信玄の姿勢に憧れるむきもあって、それはそれで良いのだが、「守り」は特有の停滞と暗さを伴うものであるところは押さえておくべきかな。

西村ミツル・梶川卓郎「信長のシェフ 7」(芳文社コミックス)

さて、第7巻は、松永弾正、武田信玄の登場と比叡山の焼き討ち。

「信長のシェフ」の魅力の一つは、戦国時代のイベントや武将の固定観念を揺さぶってくれるところにあるのだが、この巻でも女・子どもまでみな焼き殺したといわれる「比叡山の焼き討ち」の本質がなんであったか、というところが読みどころの一つ。

まあ、当時、女色と酒食・肉食と堕落を極めていたといわれる比叡山が堅固に山を守っていたかというと確かにそういうベクトルは働かないよな、と思いつつも、信長軍の行状がこの巻のようであったら、「魔王」と敵・味方双方から恐れられた信長の姿は誰が喧伝したのか、そしてなぜ信じたのかといったところがこれから明かされるところか。

さらには、策謀家で裏切りが常といわれる松永弾正や、かなりの保守家で、仮に彼が天下をとっていたとしたら室町幕府の大勢は変わらず中世はもっと長く続いたであろうと言われる武田信玄をどう描いていくか、といったところは今後に期待。

加えて、信長の女忍者の「楓」が首尾よく、本願寺の料理人である「ようこ」のもとへの潜入に成功するわけだが、この展開も、次巻を待て、という感じ。

 

全体的に、急展開していくであろう次巻以降の準備期間という感じではあるな。

梶川卓郎・西村ミツル「信長のシェフ 6」(芳文社コミックス)

この巻では、本願寺や比叡山、浅井・朝倉軍の包囲にあって、信長の忠臣中の忠臣である森可成が命を落とすところから、本願寺との停戦、朝倉との和議による信長第1次包囲網の綻びまでが語られる。

 

読みどころ的には、本願寺との料理勝負で、ケンと同時代からタイムスリップしたらしい。「ようこ」という料理人が姿を現すこと。どうやらケンとは現代でなにやら深い関係があったそうな感じではあるが男女のもつれか、はたまたそれに起因した料理人としての諍いは不明なまま、織田・本願寺の菓子勝負に突入。結果は本書を参照いただくとして、牛脂(バター)を使った菓子に戦国時代の人々がすんなりと馴染み美味と感じたのかな、とは思わないでもないが、まあお話であるのでよしとしよう。

 

二つ目は、姉川の合戦の時同様に、朝倉の兵の士気を挫く料理のところ。織田軍とは違い、自らの土地と離れれば離れるほど、離れる期間が長ければ長いほど、里心がつきやすく脆くなりがちな兵農分離されていない戦国武将の軍隊の弱点に着目する辺り、作者の眼の付け所にほう、と頷いてよい。

 

惜しむらくは、この巻でケンと理解者・協力者としての役回りを演じてきた森可成が戦死すること。戦死は史実ゆえ如何ともしがたいが、物語の展開的には、次の適役を織田の家中で見つけられるかどうかではあるが、こいつは「7巻以降に期待」というところか