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”立ち蕎麦”の名店に見る経営の真髄ー「富士そば」はなぜアルバイトにボーナスを出すのか

東京を中心に130店以上の店舗、海外にも15以上の店舗を抱える「立ち食いそば」界の巨人であるとともに、アルバイトにもボーナスや有給休暇出したり、ユニークな店舗限定のメニューがあったり、と定型化・固定化した飲食チェーンとは一味違う、「名代富士...
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「拡大しないこと」で生み出される成長もある ー 中村朱美「売上を減らそう」(ライツ社)

業績を上げている女性経営者の著作というのは、先だってレビューした小林せかいさんや臼井由妃さんのように、理想主義の刀を振り回さない穏やかさはあるものの、とても尖っているものが多い。 この、たった10坪、14席の食堂で、メニューはステーキ丼など...
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「ほぼ日」経営の秘訣をインタビューで丸裸にする ー 糸井重里・川島蓉子「すいません、ほぼ日の経営」(日経BP社)

伝説的なコピーライターであって、現在は作詞、エッセイ、ゲーム制作など多方面で活躍している糸井重里氏に、なうてのインタビュアーである川島蓉子氏が絡んで、”ほぼ日手帳”で有名な「ほぼ日」について、すみずみまで語らせたのが本書である。もともと、ユ...
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経営の肝にレバレッジをかける ー 本田直之「レバレッジ・マネジメント」

「レバレッジ・リーディング」「レバリッジ・シンキング」などでブームとなった「レバレッジ(てこ)」本シリーズの「マネジメント編」が本書『本田直之「レバレッジ・マネジメントー少ない労力で大きな成果をあげる経済戦略」(東洋経済新報社)』である。 ...
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経営者への転進は「起業」だけが選択肢ではない ー 三戸政和「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい」

経済産業省の調査によると、中小企業経営者のうち、95%が事業を他の人に引き継ぎたいと思っているのだが、そのうち、20%が事業承継を希望しているが後継者が居ない状況であるとのこと。一方で、高齢者の定年後の再就職は、政府の旗振りはあるが、なかな...
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「水族館」の中に、経営の基本を見つける ー 内田詮三「沖縄美ら海水族館が日本一になった理由」

水族館は、子どもだけでなく、大人の人気も依然として高く、あちこちの公共団体が、地域振興のハードものの「切り札」として出てくるのが、バブルの時の「テーマパーク」に代わって、いまは「水族館」であることが多い。そんな公営の水族館の中でも、一番の成...
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「JR九州の躍進」は、熱気を持って、基本に忠実に動くことにある — 唐池恒二「新鉄客商売 本気になって何が悪い」(PHP研究所)

前作「鉄客商売」での、本州各社に比べて、経営基盤も脆弱なJR九州の引き続きの、奮闘記。 本書では、JR九州を象徴する「ゆふいんの森」や「ななつ星」のデザイナーである水戸岡氏と筆者とのインタビューも収録されていている。   構成は   本気に...
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No.2の重要性もわかったが、大変さもわかったような気がする — 大塚英樹「続く会社、続かない会社はNo.2で決まる」(講談社+α新書)

組織における「No.2」という存在がクローズアップされたのは、堺屋太一さんが、「豊臣秀長」に注目したあたりからであろうか。 そのNo.2の企業における役割や重要性について、熱く説いたのが本書。   構成は   第一章 いまこそNo.2精神を...
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二代目の女性社長の意気地、ここにあり — 諏訪貴子「町工場の娘 主婦から社長になった2代目の10年戦争」(日経BPS社)

起業家がブームになった時があって、とにかくアントレプレナーを目指せ、なんて風潮があった。最近では、サラリーマンが定年を迎えそうになる時に、起業を進めるアドバイスもあったりするのだが、そういった声に惹かれる人は、この本に目を通してから決断した...
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「豪華観光列車」の成功の陰には、熱気あふれる「前史」があった — 唐池恒二「鉄客商売 ー JR九州大躍進の極意」(PHP研究所)

「ゆふいんの森」や「ななつ星」で、鉄道業界に大きな波を巻き起こした、JR九州の社長である唐池恒二氏の自叙伝。もっとも「自叙伝」とはいっても、1980年代の国鉄バスの営業所長あたりからの自叙伝なので、管理職としての奮闘記、という印象。   構...