関 裕二

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たまには「日本古代史」はいかが — 関 裕二「沈黙する女王の鏡」(ポプラ社)

古代史っていうのは、定説が定まらないか、異論があるところのものが一番面白くて、邪馬台国あたりの「日本の成立秘話」のところがその最たるものであろう。 といっても、宇宙人がどうこう、とか、ユダヤ人が日本の古代に、といった話までいってしまうとつい...
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日本古代に「但馬」という新しい舞台が登場 ー 関 裕二「海峡を往還する神々」(PHP文庫)

国情が不安定になったり、国勢が下がっている気配が見えると、ナショナリズムが高揚するというのは、他の国々でもよくあることと思うのだが、ここ日本においては、その国の成り立ちのルーツというか、その頃の王権に関わる言説があれこれ飛び交うことが多いよ...
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古代日本の意外なバックヤードであった「関東」(関 裕二「古代謎解き紀行 関東・東京編」)

畿内(ヤマト)、山陰(出雲)、九州、瀬戸内海(吉備)と続いて、今巻はポンと関東まで距離を伸ばした『関 裕二「古代史謎解き紀行 Ⅴ 関東・東京編」(ポプラ社)』をレビュー。   構成は 第1章 古墳王国群馬の実力 第2章 関東の出雲の謎 第3...
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古代の隠された主役 ”吉備” の正体 (関 裕二「古代謎解き紀行 Ⅳ 瀬戸内海編」)

さてさて「吉備」である。「吉備団子」の「吉備」である、「桃太郎のきびだんごの「吉備」である」、とでも言わないとどうにも印象の薄い「吉備」である。このへんは本書の表題にも表れている気がして「ヤマト」「出雲」「九州邪馬台国」とそれなりの古代史的...
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古代日本の定番”北九州”の隠された秘密(関 裕二「古代史謎解き紀行 Ⅲ 九州邪馬台国編」)

古代史謎解き紀行も「ヤマト(畿内)」、「出雲」ときて、さてここらで主砲登場。万を持しての「旧九州」ということで「古代史謎解き紀行 Ⅲ 九州邪馬台国編」である。"主砲登場"の雰囲気は、「はじめに」で紹介されている、九州の短大のT教授が東京の歴...
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古代の「イズモ」の役割を再認識する(関 裕二「古代史謎解き紀行 Ⅱ 出雲編」)

関 裕二氏の古代史モノ「古代史謎解き紀行」。1巻目の「ヤマト編」に続く第2巻の「古代史謎解き紀行 出雲編」(ポプラ社)。 ただ、私が若いころの古代史紀行といえば、畿内の次は、当時、邪馬台国論争の片側の雄であった「北九州」というのが定番であっ...
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日本古代の”ヤマト”を問いなおす(関裕二「古代史謎解き紀行 Ⅰ ヤマト編」)

「歴史」モノっていうのは、年齢が経過したり、どこか方向に悩んでいる時に読んでみたくなる傾向があるような気がしている。 そして同じ歴史モノといっても、元気にどこへ行こうか悩んでいる時には戦国とか幕末あたりがふさわしいに対し、どことない不遇感や...