池井戸 潤

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若手ミステリ作家の移住した「田舎」は事件に満ちていた=池井戸潤「ハヤブサ消防団」

五年前にミステリ作家の登竜門となる「明智小五郎賞」を受賞して、ミステリ作家としてデビューしたものの、最近はマンネリ状態に陥っている若手作家が、移住して「田舎生活」を父親の生まれ故郷で、消防団に加入させられたことをきっかけに、田舎の様々な行事...
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銀行支店内の現金紛失事件には行員たちの「悲喜劇」がこびりついている=池井戸潤「シャイロックの子供たち」

「半沢直樹シリーズをはじめ、銀行を舞台にした企業小説の名手である筆者による、中小企業や町工場がひしめく、東京の都心にほど近い支店でおきた、行内の現金紛失事件の犯人捜しと行員の失踪事件、それに絡まる行内の出世競争や社内恋愛、たたき上げの悲哀と...
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航空会社再建の裏にある「悪事」を片付けろー池井戸潤「銀翼のイカロス」

地位や権力をかさにきたり、隠れ蓑にして私腹を肥やしたり、部下を犠牲にして成り上がろうとする者たちに対して「やられたら、やり返す。倍返しだ」と鉄槌を加えていく、半沢直樹シリーズの第四弾が本書『池井戸潤「銀翼のイカロス」(ダイヤモンド社)』です...
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企業買収に絡む悪だくみに「倍返し」をー池井戸潤「ロスジェネの逆襲」

銀行からの融資を無断転用した上に偽装倒産した会社社長や自分の妻の会社の負債の穴埋めのための浮き貸しをする銀行幹部など悪質な経営者やバンカーに「やられたらやりかえす!倍返しだ!」と、鉄槌を加える半沢直樹シリーズの第3弾が『池井戸潤「ロスジェネ...
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銀行上層部の不正取引を暴き出せー池井戸潤「オレたち花のバブル組」

「やられたらやりかえす!倍返しだ!」のキャッチフレーズで、銀行の内部に巣食っている悪徳銀行員や銀行を食い物にする不誠実な取引先の嘘や悪事を暴く銀行マンの活躍を描く「半沢直樹」シリーズの第2弾が『池井戸潤「オレたち花のバブル組」(講談社文庫)...
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半沢直樹の「倍返し」の始まりの物語ー池井戸潤「オレたちバブル入行組」

バブル絶頂期に都市銀行に入行し、これで一生安泰と思っていたところが、バブル崩壊に伴う都市銀行再編のためポストは減少し、経営環境は先行き見えない中で中堅バンカーが、私腹をこやす悪徳取引先や、背任上司に「倍返し」の復讐をする痛快ビジネスストーリ...
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下町の町工場の「大逆転劇」は爽快感、半端ない ー 池井戸 潤「下町ロケット ヤタガラス」(小学館)

「ゴースト」編で帝国重工のロケット分野見直しと、知財訴訟を解決してやったギアゴーストの突然の裏切りにあって、窮地を脱しきれない「佃航平」率いる佃工業と、家業の農業を継いだものの農協や周辺農家との軋轢でストレスが貯まる一方の佃工業の元経理部長...
池井戸 潤

下町の町工場は”農業機械”の新天地をめざす ー 池井戸 潤「下町ロケット ゴースト」(小学館)

「下町ロケット」「下町ロケット ガウディ計画」で技術力の高さを見せつけた佃航平率いる佃工業なんであるが、樹が高くなるとその分吹く風も強くなる、というのが世とこのシリーズの常で、今巻からの「ゴースト」「ヤタガラス」のシーズンも、大取引先の「帝...
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下町の町工場は、新天地「人工心臓」市場をめざす ー 池井戸 潤「下町ロケット ガウディ計画」(小学館文庫)

前作「下町ロケット」で自社の技術力を活かして、帝国重工のロケット事業に食い込んだ、研究者あがりの下町工場の社長・佃航平の率いる「佃工業」。 内製化が至上命令で、外注をしないのが基本の「帝国重工」にバルブのような小さなものとはいえ、自社製品を...
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中小企業の「心意気」と「技術力」を見せつけろ ー 池井戸潤「下町ロケット」(小学館文庫)

阿部寛さん主演でテレビドラマ化されたので、ご存知の方も多数とは思いながらも、半沢直樹シリーズに続いての池井戸氏の人気シリーズで、下町の工場が脚光を浴びた一因でもあるかな、と当方では思っている。 【構成は】 プロローグ 第1章 カウントダウン...