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「都会から地方への副業斡旋」は一極集中の風穴になるか?

日経新聞の2019年10月30日付けで「人材各社、「地方で副業」仲介。スキル持つ都市部、ミドル社員に照準 テレワークを活用」という記事を読んだ。

記事の要点は

・都会の大手企業で働く会社員を対象に、IT技術や財務などの都会の大手企業で培ったスキルを地方の中小企業で活用してもらうための「副業紹介」のサービスが増加中
(特に40歳代から50歳代の管理職を対象に横暴が増加しているとのこと)
・転居を伴わず、週に数日、時にはリモートで働けける副業という形で、地方の中小企業の人材不足、特に中堅の専門家の不足に対応しようというもの
・この動きには地方の公共団体も反応していて、広島県では副業対象の県内企業の事業説明会を都内で開いたり、長野県塩尻市や奈良県生駒市のように、自ら副業・テレワークOKの外部人材を採用するところもでてきている。

というもので、実例としては、横浜の大手アウトドアメーカーのIT部門で働く管理職の会社員が、「もう一度プレーヤーとして働きたい」ということで、長野県白馬村のリゾート運営会社で、月2回の出勤とリモートワークを提供する「副業」を始めたものが紹介されている。

当方も務めている地方の企業にとって、財務とかITの人材は社内に必要なことは間違いないのだが、さりとて専任で雇い入れるにはちょっと、ということもあるし、待遇や地方へIJUターンするには家族の同意が・・・、といったこともあって苦戦しているのが現状のところである。

その意味で、こうした動きが広がれば、無理ない形で地方の中小企業の事業支援、人材不足解消に役立つのは間違いない。

その上で当方が妄想するのは、この動きが広まってリモートによる副業が当たり前になれば、職住近接に縛られた「都市集中」も風向きが変わっていかないかな、と思うところである。
先だっても、いわゆる「地方創生事業」による東京への一極集中を是正する政府目標の期限延長が報道されたところで、当方が考えるに、オフィスの近くに住居を構える、というところを変えない限り、この課題は解決しないように思うのであるがどうだろうか。

自然災害の猛威が続いて、地方部においても被害が相次ぐので、地方・田舎なら安心というわけにはいかなくなっているが、少なくとも都会地への台風や水害による社員が出社できなくなたりといったリスクは、社員の居住地を分散化とリモート化によって防げるところも多数あるように思える。

そして、こうした形で都市と地方、地方と地方の関係が複数つながることが膨らんでいけば、人口の一極集中の話も様相が変わってくるのかもしれないですね。

生涯キャリアを選択する時代の「働き方」とは ー 新井健一「働かない技術」

「人生100年時代」「働き方改革」という議論が先ごろまであちこちで起きていたのだが、最近は、ラグビーワールドカップで日本チームが大健闘したせいでもないのだろうが、議論が下火になっている感が強い。
ただ、この問題は、筆者の

自らの、あるいは自社の働き方について、いま最も真摯に考えるべきなのは、若手でも経営層でもなく、ミドル世代だと思っている。この世代が、働き方改革の本質を見極め、改革を正しい方向に導かなければ、日本も日本企業も凋落の一途をたどるだろう。

という投げかけのとおり、今現在、企業社会を支えている層が、自らの意思で、自らの方向をきめるべき問題ではある。
そんな企業社会を担う「管理職」世代への「働く」ということについての提言が本書『新井健一「働かない技術」(日経プレミアシリーズ)』である。

【構成と注目ポイント】

構成は

プロローグー「働かない」のにはスキルと覚悟が必要だ
第1章 なぜ「働かない技術」が必要か
第2章 ガラパゴス化する職場
第3章 ダラダラ職場が生まれる理由
第4章 「働きすぎる」ミドルの末路
第5章 「職場脳」からの脱却
第6章 残業できない時代をどう生きるか?
エピローグ
「働く技術」
日本の組織ならではの強みを活かしつつ新しいステージへ
あとがき

となっていて、まず

そもそも、これからは8時間労働そのものも疑ってかかる必要がある。
(略)
8時間労働は18世紀後半、それまでの10時間から16時間にのぼる過酷な労働を見直し、「仕事に8時間を、休息に8時間を、やりたいことに8時間を」というスローガンのもとに提唱されたものである。
要は8時間労働とは、労働安全衛生という人道的見地から提唱され、定着したものであり、知識労働者の生産性を高めるために必要な「集中していられる時間」とは無関係なのだ。

と我々の「労働観」そのものへの疑問から始まる。たしかに、今の「働き方改革」の議論は、働く「方法論」、働く「形態論」で議論されることが多くて、労働時間も含めた、「働くこと」の基本論について議論されている気配はない。このあたりは、まあ議論しても甲斐がない、という思いのある人もいるだろうが、効率性や生産性の話の前提として、我々はどういう「働き方」を選択したいのか、という面では、いつも頭の中においておくべき話なんだと思う。

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人間の「四類型」ごとに最適なワークスタイルを考えよう ー カーソン・テイト「ワーク・シンプル」

「ハードワーク」のため心が疲れ切ったり家庭やプライベートを犠牲にしてしまうのは、日本人のワークスタイルの特徴の一つとしてあげられるのだが、これは、けして日本だけのことではなく、特にハードワーカーの度合いは、グローバル化が
より進んでいたり、競争原理の徹底度が高い、といったことから、特に「アメリカ」のビジネス社会は、日本のそれより輪をかけた状態であるらしい。

そのアメリカで、コンサルタント会社を経営し、コンサルタントとしてバリバリとハードワークをこなしつつも、「単なる」疲労や睡眠不足ではなかった。魂が消耗していたのだ」と自覚した女性コンサルタントによる、忙しさに振り回されずに、生きる目的や意味を取り戻すための「シンプルに働く」ための提案が、本書『カーソン・テイト「ワーク・シンプル」 がんばらずに成果が上がる働き方(日経BP社)』である。

【構成と注目ポイント】

構成は

プロローグ 無理をやめ、シンプルに働くと決めた日
第1章 ハードワークではなくスマートワーク
第2章 楽になるための準備をしよう
第3章 あなたの生産性タイプは?
第4章 注意力をコントロールする
第5章 あなたの本当の優先事項は?
第6章 狙った時間に賢く投資する
第7章 「マスター・タスクリスト」で脳を開放する
第8章 絶対できるタイプ別の実行・管理法
第9章 メールの手なづけ方
第10章 作業効率の良い空間作りのコツ
第11章 書類整理に時間をかけないために
第12章 チームメンバーへの上手な助けの求め方
第13章 違う生産性タイプとうまく働くコツ
第14章 会議革命を起こす
第15章 「本当のあなた」が一番、生産性が高い
エピローグ 忙しさは克服できる

となっていて、基本のところは、それぞれの人の「生産性のタイプ」に応じて、タスク管理、書類の管理などの仕事のノウハウを提案していく、というつくりとなっている。

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「仕事を楽しみ「本当にやりたいこと」を探すには・・・ ー ピョートル・F・グジバチ「PLAY WORK(プレイ・ワーク)」

「人生百年時代」とか「働き方改革」とか、いろんな掛け声はあるのだが、思ったような成果とか変化とかが見えてこないのが、多くの人の実感であろう。
その原因は、おそらくは「働き方」や「人生の設計の仕方」についての根本的な「思想」のところはおいといて、ノウハウ的なところや、制度的なところに熱中してしまう日本人の癖がでているのではないか、と当方的には思っている。

そんな「働くこと」そのものについて、「 人生100年時代、「働くこと」は「生きること」と限りなく重なり合っていきます。 」と根本的なところについて提案・アドバイスしているのが本書『ピョートル・F・グジバチ「PLAY WORK(プレイ・ワーク)」』である。

【構成と注目ポイント】

構成は

Step1 自己認識
Srep2 自己開示
Step3 自己表現
Step4 自己実現

となっていて、まずは

見方を変えれば、AIの登場は僕たちにとっては朗報です。つまらない仕事や嫌な仕事を、AIが代わりに引き受けてくれるのです。 人間はもっと自由にやりたいことを仕事にすればいい

と言ってくれるのは、とかくデジタル・ネイティブ世代に引け目を感じてしまう当方のような世代にとってうれしい発言である。

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職業人生のターニングポイントの設定方法をアスリートに学ぶ ー 為末大・中原淳「仕事人生のリセットボタン ー 転機のレッスン」(ちくま新書)

人生100年時代といわれながら、労働環境、働き方については、「霧の中」の度合いを増しているのが現状であろう。そして、「転職」ということが変わったことではなくなった若い世代よりも、「就社」意識がほとんどであった時代にビジネスマンとなった中高年世代が「霧が深い」というのが実感であろう。

そして、副業解禁、転職解禁とはいいながら、中高年世代が自分のライフサイクルの中で、どこでターニングポイントを迎えたらいいのか、どう気持ちの持ち方を変えたらいいのかについては、個々人が探っていかなければならない課題として残されているのが現状で、どこを見ながら動いたらいいのか、と悩んでいる人も多いと思う。

そんな時、ビジネスマンの先達の発言よりも、人生のかなり若いところで引退や転身を迫られる「アスリート」の発言が「道標」となることが多いのだが、オリンピック・メダリストとなった後、スポーツとは違う分野に転身した「為末大」氏の発言の数々は参考となることが多いのではなかろうか。

【構成と注目ポイント】

構成は

第一章 右肩上がりの単線エスカレーター人生はもう終わり
第二章 勝てる傍流か、負ける主流か?
第三章 新たなスタートを切るために
第四章 自分の経験をリフレッシュする

となっていて、基本は、為末大氏と中原淳氏との、人生百年時代の「働き方」「職業スタイル」についての対談集である。

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”日本型”や”シリコンバレー流”にとらわれない「働き方」を模索する ー ピョートル・F・グジバチ「Google流 疲れない働き方」(SB Creative)

「世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか」で、「今、その場で仕事を終らせる」「無駄に悩まない」「メールに頼りすぎない」などのGoogle流の「世界一速く仕事をする」仕事術について紹介してくれた筆者が、今度は「働き方」について書いたのが本書。本書のキーワードは「疲れない」という言葉で冒頭のところで

皆さんは、ヘトヘトに疲れるまで働いているのに成果が出ないと思っているかもしれませんが、逆です。 「疲れている」から、成果が出ないのです。

と「時間」の量を基準にする我々の「働き方」「成果」について疑問を投げかけるのだが、精神論に流れていかないのが高ポイントな「働き方改革)本。

自らのマネジメントや心理的な手法などの誰もがとっかかれそうな「テクニカル」なノウハウも含めてアドバイスしてくれるのが、誰もが仕えるサービスを提供するGoogle流の肝であると実感するのが本書である。

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歴史的・構造的に「残業」をとらえた長時間労働の「処方箋」 ー 中原淳+パーソナル総合研究所「残業学」

電通の痛ましい自殺や、いろいろ表にでてきた過労死といったことを発端に始まった「働き方改革」なのであるが、「働き方」を改革することが遅々として進まないだけでなく、「労働時間の短縮」も、大企業から中小企業への付け回しのNHKニュースもあったように、思ったようには進んでいないのが実態であろう。

そんな「残業」の問題を、単純な「効率アップ」「生産性向上」の観点だけではなく、歴史的背景や慢性的な長時間労働を産む「構造」の問題まで、正面からとらえたのが本書『中原淳+パーソナル総合研究所「残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうか?」(光文社新書)』である。

【構成と注目ポイント】

構成は

オリエンテーション ようこそ!「残業学」講義へ
第1講 残業のメリットを貪りつくした日本社会
第2講 あなたの業界の「残業の実態」が見えてくる
第3講 残業麻痺ー残業に「幸福」を感じる人たち
第4講 残業は「集中」し、「感染」し、「遺伝」する
第5講 「残業代」がゼロでも生活できますか
第6講 働き方改革は、なぜ「効かない」のか?
第7講 鍵は「見える化」と「残業代還元」
第8講 組織の生産性を根本から高める
最終講 働くあなたの人生に「希望」を

となっていて、まずは

残業についての議論がこのように絶望的なすれ違いをもたらす原因の一つには、「データに基づく対話がなされていない」という問題があると私は見ています。・・・「木を見て、森を水」の状況が、残業問題には常についてまわります(P35)

といった問題提起から始まる。働き方改革法案の国会審議の過程ででてきた、長時間労働の統計のいい加減さは置いといて、たしかに、長時間労働の問題の議論が深まらないのは、単なる「時間数削減」に目が行って、長時間労働を生み出す原因は、「ダラダラした働き方」であるとか、働く側のメンタリティの部分だけ強調されて、心理学的、労働の構造論的なアプローチがされていないことにも原因があるように思える。

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「スペシャリスト」ではない生き方も魅力的だ ー エミリー・ワプニック「マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法」(PHP)

もしあなたが、次の2つの項目

①「一筋の道」とか「専門家」とか、とかく世の中のワークスタイルについてのアドバイスは、特定の分野を永年にわたって掘り下げる人を推奨することが多くて、あちこち興味が移る人にとっては、とても冷たいことが多い。

②日本社会の「職人崇拝」の影響のせいか、企業社会においても「スペシャリスト」よりも「ゼネラリスト」は「冷遇」されててしまうことが多いような気がする。

について賛同できて、さらに自分自身が「興味が多方面にあるために冷や飯を食わされている」と思っていたら、あなたは、本書にいう「マルチ・ポテンシャライト」なのかもしれない。

そんな移り気といわれる「マルチ・ポテンシャライト」がとても魅力的な性向で、「スペシャリスト」では実現できない、様々な成功の可能性を秘めていることを教えてくれるのが、本書『エミリー・ワプニック「マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法」(PHP)』である。

【構成は】

PART1 あなたが「なりたいものすべてのもの」になる方法
     ようこそ、「マルチ・ポテンシャライト」の世界へ

 第1章 マルチ・ポテンシャライト
  ー世間にしばられず、複数の天職を追求する人たち
 第2章 マルチ・ポテンシャライトのスーパーパワー
 第3章 マルチ・ポテンシャライトが幸せに生きる秘訣

PART2 マルチ・ポテンシャライトの4つの働き方 十人十色

 第4章 グループハグ・アプローチ
 第5章 スラッシュ・アプローチ
 第6章 アインシュタイン・アプローチ
 第7章 フェニックス・アプローチ

PART3 マルチ・ポテンシャライトたちの課題
     ”ドラゴン”の倒し方を教えよう

 第8章 自分に合う「生産性システム」のつくり方
 第9章 マルチ・ポテンシャライトが抱く「不安」に対処する

となっていて、PART1が、「マルチ・ポテンシャライト」が決して劣った性向ではないという評価、PART2が、「マルチ・ポテンシャライト」の類型分析と、それぞれの特徴とワークスタイルの処方箋、PART3が、「マルチ・ポテンシャライト」全てに向けて、彼らの仕事のスタイルや仕事をする上で、彼ら特有の悩みへのアドバイスである。

 

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「AI」が全盛となる時代に「機嫌よく働く」ためのポイントを考える

【 「AI」に関する記事2つー「光」と「陰」】

 
ITmediaによる、NECプラットフォームソリューション事業部マネージャーのセミナーの概要をまとめた『「AI導入のリスク」よりも「AIを活用しないことで起きるリスク」を考えろ』という記事では
 
・もはやAIはブームではない
・AIの精度が100%ではないことをリスクとして手をこまねくのではなく、AIを活用しないことで想定されるリスク(少子高齢化による労働人口の減少やノウハウのあるベテラン社員の不足)の対処するためにAIを活用するステージに入っている
・企業のAI導入につながる「情報活用」のステージは
①データ取得(収集)ができているか
②データが活用できる形で蓄積できているか
③データを見える化してビジネスに活用できているか
④予測、最適化などの高度な分析のトライアルができているか
⑤分析モデルを作成しビジネスで成果をあげているか
の5段階で、企業はこのステージを1段階づつ上って情報活用のレベル向上を目指すべき
 
一方で、AIへの過信を戒める記事もあって、「日本を覆う「AI万能感」の危ない正体」では
 
・そもそも、AIは学習時に与えられたデータを使って、最も当てはまりの高い解を「推定」しているにすぎない。
人間のように概念を理解し思考をもって答えを「決定」しているわけではない
・今のAIは言語の意味やそれが持つ真意を人間の知能のように理解して、解答を導き出しているわけではない。
 統計的な処理とAI的な処理を融合させて、最適解を探しているに過ぎない
 
としていて、今の「AI」は、当方のような一般人が思い浮かべる「HAL」のような人工知能には遥か及ばない段階にあるようだ。
 
この2つの記事から「AI」による社会の変化を推測すると
 
①「AI」による企業の変化は「まだら」に進む。それは、「AI」に適した業種かどうかではなくて、それぞれのAIへの理解度によってまちまちに進む。
②このため、企業社会の変化も劇的には起きない。
③個人を取り巻く環境も、企業社会の変化にひきづられて、劇的には変化しない。ただ、いつの間にか、生活や職場が変化している状況で、確実に、仕事が減ったり、変わったりしている
 
といった風に、じわじわと水かさが増していくように、気がつけば、すっかりあたりの様子が変わっていたというような感じで進むはずで、企業活動はおいといて、個人としても自己防衛を講じておいたほうがよいのは間違いない。
 

【野口悠紀雄『「産業革命以前」の時代へ』でのアドバイス】

 
 
このあたり、先だってレビューした野口悠紀雄氏の『「産業革命以前」の時代へ』では
 
人間でなければできない仕事は残るだろう。例えば、「なぜか?」という疑問をAIが発することはできないだろう。そしてAIが定型的な文章を書いてくれるようになれば、人間は分析的な作業に集中できるようになる。
(略)
さらに残る仕事は、創造的な仕事だけではない。例えば、掃除だ。「何がゴミであるか」を判別するのは、それほど容易なことではない。一見したところ単なる紙切れに見えても、そこに重要なメモが書いてあるかもしれないからだ。
いかにコンピュータが進化しようと、行っているのは演算に過ぎない。
判断をするためには、機械学習するAIでもデータが必要だ。それは人間が与える。だから、人間は主人であり続けるだろう(P189)
 
とし
 
いま必要なのは、人間にしかできない価値のある仕事がなんであるかを考え、それを追求することだ。
自分にしかできない価値をいかに生み出すかが、これからますます問われてくる(P189)
 
とアドバイスしている。
 

【当方が勧める3つの「機嫌よく働く」ためのポイント】

 

①「定型的」なことからはできるだけ遠ざかる

 
AIの得意分野は、ビッグデータに基づいて分析、推計することであること。このジャンルで戦っても人間に勝ち目はない。
なので、いさぎよく、この分野からは手をひいていこう。例えば、入力作業とか、集計作業、データ分析といった仕事については、できるだけ、自動化、機械化、あるいは外注化することを考えて、自ら手を動かすことは、できるだ避ける。一応、必要最低限なことはできるようにしておく必要が今のところはあっても、熟練する必要はない。
 

②「考えること」の割合を増やす

 
これは企画やプランニングに特化しろ、といっているのではない。自分がやっている仕事は単純な「作業」にするのではなく、「もっと自動化できないか」「もっと楽できないか」、「もっとうまくいく方法はないか」という視点で考えていくということ。
単純作業が必要な場面は多いし、ポジションによっては、避けられないことも多い。できるだけ、AIにできそうなことからは逃げ出して、AIが苦手とするところを見つけて、やっていこう。
 

③「人の手」をいれることによるプラス・オンを考える

 
AIの苦手なところは「ハンドメイド」などの「人の感性」が関わるところ。データーから推測されることをなぞるのではなくて、自分の感性によって、なにかプラスオンできないか考えてみよう。例えば、データの集計作業などをやらされていても、自分なりのデータの使い方や新たなビジネスを考えてみる、なんてことをついでにやってみてもよいのでは。
 

【まとめ】

 
「AI時代」に機嫌よく働くコツは、否定形で、気まぐれである「人間の特性」にある意味、忠実に従ってみるということに尽きるのかもしれない。例えば、自分たちの創意工夫を、作っているものにこっそりと忍ばせたりといった、江戸時代の職人たちがの振る舞いが参考になるかもしれないですね。

「安定した低空飛行」経営に、「働き方改革」の特効薬を見つけた

「働き方改革」の掛け声は相変わらず勇ましいのだが、努力しても労働時間はへらないし、効率化をしてはずなのに、ラクにならない、というのが多くのビジネスマンの「働き方改革」への実感ではないだろうか。

そんなあなたに参考になりそうなのは”BUSINESS INSIDER”の「売上増も他店舗展開も捨てた企業ー「家族で晩御飯」の働き方をフランチャイズ展開」で取り上げられていた株式会社minittsの経営する国産ステーキ丼専門店「佰食屋(ひゃくしょくや)」のビジネスモデルである。

【「安定した低空飛行」を目指す「働き方」】

詳細は、上記の記事で確認願いたいのだが、要点は

・飲食店は、平日より土日の方が大変なわけだが、土日に余分に働いたからといって給料が高くなるわけではない。

・「頑張ったら自分に返っていくる仕組み」を飲食店に導入できないか考えたのが「1日100食売り切ったら、その日は店仕舞い」というシステム。

・休暇は、社員・アルバイト同士が話し合ってシフト変更をする

・ビジネスプランコンテストではケチョンケチョンに言われたが、今では3店舗まで増えた。

・ただ、基本は会社を拡大しようというのが目的ではなく、「自分たちが働きたい会社」をつくること。譲れない条件は「家族で晩御飯が食べられること」

ということ。

その基本理念はあくまでも「会社に貢献している人が報いられないのはおかしい。会社が儲かっても社員が報われないのはおかしい」ということにおきながら、今後は「佰食屋」から。さらにダウンサイズして「五十食屋」を増やすことを目指す。
つまりは「安定した低空飛行」ができる店を増やし「働き方のフランチャイズ」をつくりたい

といったことで、いわゆる「拡大志向」から遠いところにいようという意思が強固に示されている。

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