STEAMとは
サイエンス(科学)の「S」
テクノロジー(技術)の「T」
エンジニアリング(工学)の「E」
マセマティックス(数学)の「M」(P16)
ということで、当方のようなバリバリ文化系には、ちょっと耳に痛い内容であるのだが、どうやら世の中は、「科学」「技術というったやつをなんとか使いこなさないと人並みの生活がおくれないようになってきているようだ。
それはAIによって「仕事が奪われる」という事態にも現れていて、「今ある47%の仕事は近い将来なくなる」という予測があって、それは知的難易度とかなることの難しさとは関係なく、例えば判例や資料を調べたりする「下級弁護士」はAIにとってかわられてもいるようで、なんともうかうかしてはいられないご時世ではある。
構成は
第1章 これからはSTEAMが必須
第2章 STEAMとアート(A)が結びつく
第3章 ”今ある仕事がない世界”がやってくる
イノベーター対談 ×鈴木寛(文部科学大臣補佐官)
第4章 学校では教えてくれないSTEAMを学べ
コラム もはや中国製はあなどれない
第5章 マーク・ザッカーバーグはSF小説に発想を得る
イノベーター対談 ×堀江貴文(ホリエモン)
第6章 残酷な10年後に備えて今すぐ読みたい本
コラム ガソリン車の復権
終章 ゲームで遊ばないような奴に明日はない
となっていて、終章のあたりで「ニンマリ」する人もいるかもしれないが、基本的には、理科系の知識の取得に勤めない輩には、ちょっとペシミスティックな内容ではある。
ただ、科学的な知識を身につけるのは、何も、理系大学や理系大学院に再入学しないといけないと主張しているわけではなく、
そこで独学だ。独学で十分なのだ。基本的にこれからの学びは高等教育でこそ自習になると思う(P118)
独学に最も適しているのは、もちろん読書だ。本は場所を選ばず、自分のペースで読むことができる。まずは一冊、気になっている分野のサイエンス系の読み物を買って読んでみるといい。
途中でわからないところがあっても気にしない。最初の一冊は、とにかく最後まで読み通すことが肝心だ。そのためには、薄い本、文字数が少なめの本を選ぶのもいい。続いて読むのは、最初に読んだ本で引っかかった部分について書いて有りそうな本ではなく、まったく関係のなさそうな本だ。
何かの専門家になるわけではないから、広く浅く理数系に触れるつもりで読んでいくのが基本的なスタンスとなる。(P118)
ということのようであるから、まあ、それぞれの努力の範囲で頑張れるのかな、と勇気づけはしてくれるのである。
何にせよ
AIやロボットを使う側の仕事と、使われる側の仕事が生まれる。
使い側とは、AIやロボットを道具のようにか使ってイノベーションを起こす仕事であり、使われる側とはAIやロボットに命じられるままに働かされる仕事である。(P67)
という社会の到来を睨んで、「理系」の知識に食指を伸ばしておいたほうがよさそうでなのであるが
ゲームや遊びは悪で、勉強は善。それが世間の常識のようだ。
でも、目を覚ましてほしい。この先の残酷な時代を生き抜くには、5教科7科目の勉強や眼の前の仕事だけに必死になるよりも、ゲームで遊んだ方が役に立つ(P210)
ということのようなので、まずは肩の力を抜いて、あれこれ手を伸ばしてみるのがよさそうですね。
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