歴史

信長のシェフ

「瑤子」と「松田」、それぞれの旅立ち — 梶川卓郎「信長のシェフ 19」(芳文社)

信長のシェフ第19巻は、現代から戦国時代へと紛れ込んできた原因とその同僚たちとの別れの巻といっていい。 収録は 第158話 あの日の出来事 第159話 この時代で生きること 第160話 瑤子の処遇 第161話 命がけの馳走 第162話 証と...
信長のシェフ

「陰謀」は敗れるからこそ面白い — 梶川卓郎「信長のシェフ 18」(芳文社)

さて、「信長のシェフ」の18巻は、信長軍と本願寺軍との戦のその後。以前、砦に足止めされている明智光秀軍へ織田勢の救出の動きと、本願寺勢の攻め。そして、その間で信長の暗殺を狙って策謀を巡らす果心居士と、その黒幕の松永久秀、といった具合で、やは...
信長のシェフ

本願寺挙兵ス — 梶川卓郎「信長のシェフ 17」(芳文社)

さて「信長のシェフ」の17巻目は、「天王寺合戦」の始まりのところ。 調べてみると、本願寺と織田勢との戦で、結構重要な位置づけの「戦争」のようだ。 収録は 第142話 操るもの、操られるもの 第143話 瑤子の伝言 第144話 戦国の茶会 第...
へうげもの

「数寄」と「政治」のすれ違いは昔から根深いもの — 山田芳裕「へうげもの 十服」(講談社文庫)

さて十巻は、加藤・福島らの石田三成を除こうとする反乱に始まる1599年閏3月3日に始まり、関ヶ原(1600年10月21日)の直近の1600年9月8日まで。 反乱騒ぎで、石田三成は五奉行を辞し、前田利家の亡くなり、いよいよ世の実権は「徳川へ」...
へうげもの

巨星が堕ちるときには大振動があちこちでおきるもの — 山田芳裕「へうげもの 九服」(講談社文庫)

第9巻で、とりあげられる時代は、慶長の役が始まる1956年から石田三成を除こうとする加藤・福島の反乱(?)が起きた1599年3月2日まで 冒頭、禁教令が発布され、高山右近を見せしめとして処刑しようとする石田三成に対し古田織部は九州であった三...
へうげもの

熟すれば「数寄」と「統治」は袂を分かち始めるのだね — 山田芳裕「へうげもの 八服」(講談社文庫)

第8服の「へうげもの」文庫版は。1595年2月伏見邸の完成から1596年伏見城の山里丸が建築される頃まで ざっくりと、この巻で筋をレビューすると 前巻で、伊達政宗と大騒ぎをした、蒲生氏郷は病死している。 織部は唐津務めを良いことに朝鮮に渡り...
へうげもの

時代の文化的象徴の壁が崩れる時は、かくも劇的か — 山田芳裕「へうげもの 七服」(講談社文庫)

武人にして茶人である数寄大名・古田織部を描いたコミックの文庫版の第7巻。 年代は1991年2月24日から1595年9月。 秀吉が刺客に襲われ千鳥の香炉が鳴いて危難を逃れたエピソードから、利休の処刑を経て、伊達政宗と蒲生氏郷が和解するまで。 ...
へうげもの

茶人大名の戦国絵巻〜北条氏滅亡から利休が捕らわれるまで — 山田芳裕「へうげもの 六服」(講談社文庫)

武人にして茶人である数寄大名・古田織部を描いたコミックの文庫版の第6巻。 時代は1590年6月下旬から1591年2月まで。 事件的にいうと戦国関東の雄・北条氏の滅亡から始まる。 その後、織田長益が出家して織田有楽斎となったり、利休の娘・お吟...
コミック

やはり登場人物の多さと複雑さは変わらないな — 石ノ森正太郎「マンガ日本の歴史 22ー王法・仏法の破滅−応仁の乱」(中央公論新社)

久々の歴史書のベストセラーとなった呉座勇一氏の「応仁の乱」を買ってみたはいいのだが、登場人物の多さと人間関係・政治的関係の複雑さに目と脳が眩んでしまって、あえなく頓挫。 そんな折に、知人から勧められたのが、この「マンガ日本の歴史22ー王法・...
へうげもの

茶人大名、小田原でさらに脱皮する — 山田芳裕「へうげもの 五服」(講談社文庫)

さて、本日は続いて「へうげもの 文庫版」の第五巻をレビュー。 年代は1588年1月~1590年5月 歴史的なエポックは、小田原の北条攻め。 先立って、あの山上宗二が北条氏に厄介になり彼の居場所を発見するのだが、これが彼の悲劇的な死の発端にな...