「推しの子」は母「星野アイ」殺しの黒幕をつきとめる(?)=「推しの子」8〜10

地方都市の寂れた診療所に勤務する産婦人科医のもとで売れっ子アイドル「星野アイ」が産み落とした男女の双子「アクア」と「ルビー」。妊娠と出産を隠してアイドルを続けていたシングルマザー・アイドル「アイ」が20歳の誕生日前に、ファンによって殺害されたことから、メジャーになることを目指した母親の夢を叶えるとともに、犯人探しと復讐に乗り出していく異色の転生系芸能界コミックが『赤坂アカ×横槍メンゴ「推しの子」(ヤングジャンプコミックス)』シリーズの第8弾から第10弾。

前回では、人気マンガを舞台化した2・5次元舞台に出演した「アクア」だったのですが、そこで知り合った舞台俳優とDNAが同じであったことがわかり、彼の父親がすでに死んでいること自分の父親探しも終結したと思い込んだのですが、今回は彼の前世が終わった地「高千穂」へと出向いていきます。

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あらすじと注目ポイント

第8巻 「推しの子・ルビー」は高千穂で復讐を決意する

前巻の最後で、アクアとDNAが同じ舞台俳優・姫川大樹に、彼の父が浮気者でたくさんの女性芸能人に手を出していたこととすでに他界していることを教えられ、自分が使命のように考えていた「父親探し」も集結し、ロス感に襲われるアクアだったのですが、これからどうするか考えるために、ルビーや有馬カナ、そして黒川あかねと連れ立って宮崎へと旅行へでかけます。

その前に、アクアは「あかね」に自分が母親を殺した犯人をつきとめるため父親探しをしていたことと、その父親らしき男がすでの無理心中で死んでいることを話すのですが、彼女はその話に「抜け穴がある」と気づきます。それを裏付けるように、アイの墓参りをするルビーを見守る男が・・という筋立てです。

そして、宮崎では「B小町」のMVの撮影を始めるルビーは、撮影の終了後、あかねと話をしている時に、宿泊しているホテルのキーを咥えて飛び立ったカラスを追いかけていくうちに古い祠にたどり着くのですが、そこは「アクア」の前世である「アマミヤゴロウ」が殺害されたところで、という展開です。

ルビーは翌朝、現場近くにいた少女から、アマミヤ殺害当時の様子と、アイが入院して病院がちかくにあること、そして当時病院の周辺をうろrついていた大学生一人と中学生一人が行方不明になっていることを教えられます。
ルビーの前世での憧れの人であった星野アイとアマミヤを殺した犯人がいることを知り、彼女は犯人を探し出し復讐することをあらたに誓うこととなります。

第9巻 復讐を誓った「推しの子・ルビー」はメジャー目指して売り込みに走る

今巻は宮崎・高千穂行きから半年後へと移ります。

この半年間で、「B小町」はMVがきっかけでアイドルとして売れ行き好調、黒川あかね、アクアもそれぞれメジャーとなる第一歩に踏み出しています。

しかし、アクアとあかねが交際を始めたことで、カナは「どんより」した日々が続いています。カナの様子をみかねたMEMがアクアとの橋渡しを試みるのですが、「冷たい」と思っていたアクアの「かな」への深い思いやりを知ることになります。ただ、一方で「あかね」は襲われてもいいのかな、とは思います。(このあたりのアクアの行動の理由は第10巻になるとわかってきますが、アクアの好きなのは「かな」のほうだったのね、と「あかね」が可哀想になってしまいますね)

一方、ルビーのほうは母親と前世で憧れていた医師を殺害した犯人を見つけ出し復讐するという目的を抱いてから、今までの天真爛漫さの中に陰がさすようになっています。
彼女は元「苺プロ」の社長・壱護から母親と関わりのあった芸能界関係者の情報を手に入れるため、彼のアドバイスをうけて、ガツガツとジャンルを問わず番組に出演していきます。

そして、ここで目をつけたのが、兄・アクアの出演しているネットTVのバラエティ番組「深掘れ☆ワンちゃん!!」です。この番組に自ら企画書を持ち込んで売り込み、おバカキャラを前面に出して、番組キャスターとして地位を確立していきます。
そして、番組で「コスプレイヤー特集」の企画がたてられたとき、出演者の確保で苦労しているADをターゲットに狙い定め・・という筋立てです。
その後、番組は出演したコスプレイヤーからクレームをツィートされ大炎上を起こし・・という展開です。

第10巻 「推しの子・ルビー」はメジャーの道を突っ走り、「推しの子・アクア」は「アイ殺し」の黒幕をつきとめる

炎上騒ぎを起こした「深掘れ☆ワンちゃん!!」なのですが、この炎上を「ルビー」は自分がのし上がっていくのにしっかりと利用していきます。
クレーム・ツィートをしたコスプレイヤーや担当ディレクター、前日になって企画変更する原因となった「東京ブレイド」関係者などを出演させ、番組が炎上した原因を深掘りしていくのですが、担当ディレクターの謝罪と禊と称して仕掛けたのが、自作コスプレで・・という展開でキレイに番組を仕上げていきます。

これをきっかけに「ルビー」は爆売れしていくのですが、少々行き過ぎの感がありますね。

後半部分では、拾の父親が死んでいたと納得していたアクアに対し、元「苺プロ」の社長・壱護が、姫川の父親がアクアの父親とは断定できないことを教え、アクアは再び「犯人探し」の泥沼へと踏み込むこととなります。

沈みこんでしまったアクアを心配していた「黒川あかね」だったのですが、新人俳優賞受賞の祝賀会で劇団代表から教えてもらったララライ劇団のOBの稽古映像を見て、それに登場している「カミキ ヒカル」という当時15歳の中学生がアクアによく似ていることに気づきます。

「あかね」は「アクア」が復讐の犯行に出ることを阻止するため、ある行動を決意するのですが・・という展開です。
少しネタバレしておくと、歩道橋から転落しかけた「あかね」を「アクア」が救うのですが、ここで今までアクアが「有馬かな」ではなく「あかね」を恋人に選んでいた理由が明らかになっていきます。

レビュアーの一言

今回は、十数年前に殺されたアクアの前世の死体の発見から、コスプレイヤーとテレビ番組の炎上騒動、「星野アイ」殺しの黒幕の判明(?)と急展開をしています。

二人の境遇も大変化を遂げる中、黒川あかねに受賞祝の花束を贈ってきている「カミキ ヒカル」は演劇界のかなりの大物になっているようなのですが、「アクア」はこの標的にどう迫っていくのでしょうか。

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