上田秀人

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六代将軍没す。政権は安泰にみえても不穏な気配が忍び込む ー 上田秀人「勘定吟味役異聞 3 秋霜の撃」(光文社文庫)

嫌味なジコチューの新井白石、お金があるのでなんでもやってしまおうという紀伊国屋文左衛門、先代の時の栄誉再びを夢見る柳沢吉保、第二の「柳沢」を夢見る売れっ子ホスト的側用人・間部詮房と、当時の権力者が揃い踏みして権力争いを繰り広げるところに、初...
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今度は「御免状」を巡って吉原が相手。生命を捨てた敵に、聡四郎苦戦ー 上田秀人「勘定吟味役異聞 2 熾火」(光文社文庫)

嫌味なジコチューの新井白石、お金があるのでなんでもやってしまおうという紀伊国屋文左衛門、先代の時の栄誉再びを夢見る柳沢吉保、第二の「柳沢」を夢見る売れっ子ホスト的側用人・間部詮房と、当時の権力者が揃い踏みして権力争いを繰り広げるところに、初...
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江戸を舞台に、凄腕剣士の経理マンの活躍が始まります ー 上田秀人「勘定吟味役異聞 1 破斬」(光文社文庫)

先祖代々、勘定方のお役目についていたいわゆる「文方」の生まれであるにもかかわらず、四男坊であったがために、ソロバンの腕前よりも、戦国以来の豪剣である「一放流」の遣い手である、水城聡四郎がメインキャストを務める、江戸時代中期の六代将軍・家宣、...
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聡四郎、「竹姫」の秘密の調査で京へ行き、ついでに会津の秘密にも出くわす ー 上田秀人「御広敷用人 大奥記録 2 化粧の裏」(光文社文庫)

前巻で、八代将軍・吉宗の命令で「御広敷用人」となった水城聡四郎であったのだが、吉宗の人使いの荒さが早速にでて、大奥に逼塞する「竹姫」の秘密を調べるため京都行を命じられる。 当然、単なる調査に終わるわけがなく、前巻で相手の誤解から因縁の仲とな...
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「大奥」に巣食う「わがまま」と「贅沢」をやっつけろ ー 上田秀人「御広敷用人 大奥記録 1 女の陥穽」(光文社文庫)

前シリーズ「勘定吟味役異聞」シリーズで、将軍家宣の寵臣・新井白石に見出され、綱吉時代から行われた勘定奉行や豪商などによる幕府内の様々な不正を暴いてきた水城聡四郎が、今度は新将軍の徳川吉宗に見出され、「大奥」を相手に大暴れするのが、この「御広...
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琴姫、愛する夫の救出に乗り出す ー 百万石の留守居役(十一) 騒動

隣藩の松平福井藩に使者として赴いたものの、加賀前田家の取り潰しを踏み台に豊穣な地への国替えを狙う福井藩の本多大全と、そろそろ精神状態がおかしくなってきた松平綱昌によってあやうく殺害されかけた、瀬能一馬たちの救出劇が本書『上田秀人「百万石の留...
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一馬、福井藩へ使者として赴き、大騒動を起こす ー 上田秀人「百万石の留守居役(十) 忖度」(講談社文庫)

加賀前田家の取り潰しを画策していた堀田老中と手打ちをして、ひとまずは安心して、お国入りをする前田綱紀が分家の富山藩の家老に襲われたり、加賀藩江戸屋敷が、江戸の闇に潜む「武田党」から狙われたり、と相変わらずの、敵だらけの加賀前田家で、新婚ほや...
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江戸・加賀両方で、騒ぎは大きくなる一方 — 上原秀人「百万石の留守居役 9 因果」(講談社文庫)

お国入りで越前・加賀入りした前田綱紀、瀬野数馬にふりかかる出来事と、前田・堀田が手を握った後に、元加賀藩留守居役・小沢兵衛の悪運が尽きたあたりについての話が、この巻。 構成は 第1章 両家の都合 第2章 守りの手 第3章 お国入り 第4章 ...
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数馬、参勤交代で頭角を現すか — 上原秀人「百万石の留守居役 8 参勤」(講談社文庫)

江戸であれこれしくじりをしながら、留守居役修行をしていた瀬野数馬であるが、今回は、2年に一度の参勤交代のお国入りの参勤留守居役を命じられる。その参勤交代前から金沢間近の富山藩にはいるまで。 構成は 第1章 江戸と国元 第2章 交渉万変 第3...
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継室探しは、加賀前田家を騒動に巻き込んでゆく。それにつられて数馬も・・ — 上田秀人「百万石の留守居役 7 貸借(かしかり)」(講談社文庫)

会津から無事、というか、怪我の功名の「おまけ」まで獲得して江戸へ帰参した数馬であるのだが、その「おまけ」を巡っての会津藩江戸屋敷との悶着に始まり、綱紀の継室探しが、いろんなことを呼び込んでくるのが本巻。 構成は、 第1章 五分と五分 第2章...