JKの釣り女子マンガ、「ていぼう部」開幕 ー 小坂泰之「放課後ていぼう日誌 1」

釣り

以前は「少年」か「おじさん」が主役であった「釣りマンガ」なのですが、先だってレビューした「おひ釣りさま」をはじめ女性がメインキャストになっているコミックがたくさんでてきています。その中で、現役の女子高生の「部活動」の「釣り日誌」の日々を描いたのがシリーズが『小坂泰之「放課後ていぼう日誌」(ヤングチャンピオン)』です。

舞台となるのは、コミックの登場人物の一人である「ていぼう部」の部長の「だったら高校いっしょたい!」「アギャン、グチャグチャんとば」「調子でらんばい」とった方言をみると、九州、それも熊本あたりでしょうか。いずれにせよ、地方の海べりの田舎町を舞台に始まります。

【構成と注目ポイント】

構成は

れぽーと01:おひっこし
れぽーと02:ていぼう部
れぽーと03:アジゴ
れぽーと04:リール
れぽーと05:キャスティング
れぽーと06:海王丸
れぽーと07:マゴチ

となっていて、まずは、主人公の「鶴木陽渚」(つるぎひな)が父親の実家のある田舎町へ引っ越ししてくるところからスタート。彼女が高校に入学するときを機会に転居してきた、というところのようですが、引っ越し理由までは不明です。

もともと陽渚はインドア派で、手芸部にはいるつもりだったのですが、手芸用品を買いに散歩にでたところで、人影を堤防のところで見つけ、自殺ではないかと疑って駆けつけます。

そこで会った女性に釣りをススメられ、「タコ」を釣り上げたところから本編が開幕です。
実は彼女は「生きもの」全般が苦手で、釣り上げたタコに吸い付かれ失神しそうになっているところを、その女性に助けられ、

どさくさに、高校の「ていぼう部」に入部させられてしまいます。

このへんは、主人公が思っても見なかった分野へ入っていく時の、「巻き込まれ」系の典型的なスタートですね。

さて、もともとアウトドアは大の苦手で、生きものもダメという彼女は、「ていぼう部」からの退部を申し出に部室へ向かうのですが、途中で小学生時代、夏休みなどで里帰りしていた時によく遊んでいた幼馴染の「帆高夏希」(ほだかなつき)に再会したり、部長の「黒岩悠希」(くろいわゆうき)の「記念に一回だけ釣りやってみらん」という誘いにのってしまって連れていかれた堤防での「サビキ釣り」で

大量の「アジゴ(鯵の子どもですね)」を釣ったり、

サーフキャスティングでは、30cm級の「マゴチ」をビギナーズラックで釣り上げたり、とどんどん深みにハマっていくことになっていきます。

釣り漫画というと、魚との駆け引きであるとか、自然との闘いであるとか、面倒くさいところが出てくるものもあるのですが、本シリーズはひとまずは、あっけらかんとした「釣り部活」マンガに仕上がっているので、「お気楽」に読めるのがよいところですね。

【レビュアーから一言】

本巻では「釣り」のシーンの他に、二年生部員で魚屋の娘・「大野真」(おおのまこと)が釣り上げたアジゴを堤防の上でとれたてを唐揚げにしたり、

マゴチのアラの味噌汁をつくったり、といったシーンが出てきます。

釣りに行かない人も、こうした現地でさばいて調理する「漁師メシ」には憧れる人も多いのではないでしょうか。自由に外出できるようになったら、港近くの食堂を訪ねてみるのもいいですね。

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