健太はキヨとすみれに渾身のハンバーグをつくる=「舞妓さんちのまかないさん」25【ネタバレあり】

一流の舞妓となることを目指して、青森から京都へやってきた「すーちゃん」こと「すみれ」と舞妓さんたちに日々の食事を出し、掃除洗濯など屋形を支える「まかないさん」となった「キヨ」の頑張る毎日が描かれる『小山愛子「舞妓さんちのまかないさん」(小学館)』シリーズの第20弾から第25弾。

前回では、百花やキヨが暮らしている屋形「市」のおかあさんこと「あずさ」と百花の姉妓の「百子」が疎遠になっていた経緯と和解が描かれていたのですが、今巻ではその後日談と、二人の和解を受けて、あらためて関係を深める、「すみれ」「キヨ」「健太」の姿が描かれます。

あらすじと注目ポイント

第25巻の構成は

第262話 新しい一画
第263話 クリスマスのサプライズ
第264話 人のために
第265話 初球
第266話 ライバル?
第267話 リベンジ
第268話 どうか、どうか
第269話 背伸び
第270話 同じ手
第271話 大一番
第272話 約束

となっていて、Amazonのレビューでは

キヨとすみれ、健太は年末年始で青森へ帰省することに。
久しぶりの実家。3人が京都で過ごした時間の密度や培われた成長が家族にも伝わります。
そして、帰省前にシェフと先輩から助言を受けた健太は、帰省を通じてとある料理に挑戦することに。
それは、初めて“人のために”作る料理――
――3人の成長とこれからが垣間見える25巻です。

といった紹介がされています。

物語のほうは一足飛びに「青森」へはいかなくて、今までのわだかまりを解消した「百子」が実家である「市」で「あずさ」の横で夕食を御馳走になっている場面から始まります。若かったころのように「あずさ」に甘える姿は変わっていないのですが、成長して一人前の芸妓になった現在では、百子も妹舞妓の成長に気を配っている姿がわかります。

第三話から舞台は青森へと移ります。キヨやすみれより一足先に帰省した「健太」は、親戚筋や高校の同級生やら、彼が野球を辞めて上洛してから様々なわだかまりができていた関係性を修復していっています。これも、京都の一流の洋食店のシェフ見習いとなったことが皆に知れたことが大きいようですが、健太が叔父や部活の同級生に、自作の料理をつくって食べさせてあげたことも関係しているようです。

自分のつくった料理を他の人に振る舞うことは今までなかったようなのですが、勤めているレストランのシェフや先輩に料理人として客に食べさせる料理をつくる修行を始めろ、といわれたことがきっかけになったようです。

彼が食べさせたい相手はもちろん「キヨ」と「すみれ」なのですが、そこに至るまでの試作の数と気合の入りすぎた入念な準備の状況については原書のほうでお読みくださいね。

故郷「青森」でさらに「絆」を強くしていく、「キヨ」「すみれ」「健太」のほっこりする物語が展開されています。

(「キヨ」はあいかわらず、「天然」が炸裂しているのですが、彼女の良さはそこにあるんですよね)

レビュアーの一言

今巻では三人の幼い頃からのソウルフードとして工藤パンの「イギリストースト」と、「すみれ」のお気に入りの京甘堂の「ブランデーケーキ」がでてきます。

どちらも日持ち期限の短いものなので、青森以外では手に入らないのかな~と考えていたのですが、調べてみるちイギリストーストはYahooショッピングで「レギュラー版」、「スペシャルイギリストースト もっとジャリまし」、期間限定ながら「キャラメルコーン味」「チョコスプレー&生チョコ入りチョコクリーム」などが通販されていることがわかりました。

現物のお値段は現地価格なのですが、送料がけっこうかかかかるのが難点なのですが、このシリーズをみてぜひ食してみたいと思うものの、なかなか青森までは行く暇がないなーという方は試してみてもいいかも、です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました