コミック

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やはり登場人物の多さと複雑さは変わらないな — 石ノ森正太郎「マンガ日本の歴史 22ー王法・仏法の破滅−応仁の乱」(中央公論新社)

久々の歴史書のベストセラーとなった呉座勇一氏の「応仁の乱」を買ってみたはいいのだが、登場人物の多さと人間関係・政治的関係の複雑さに目と脳が眩んでしまって、あえなく頓挫。 そんな折に、知人から勧められたのが、この「マンガ日本の歴史22ー王法・...
ヒストリエ

エウメネスの大出世が始まりそうな予感がする — 岩明均「ヒストリエ 10」

買うには買ったが、積ん読状態が続いていた「ヒストリエ」の10巻。リアル本であれば、ふと手にとって読み始めるということがあるのだが、Kindle本は、そのあたりが、こちら側のアクションにかかっているあたりが、積ん読が増える所以でもあろうか。 ...
高橋葉介

奇妙な味のグリム童話 — 高橋葉介「ストーリィ−テラー」(ぶんか社)

毎度おなじみの奇妙な味の作者、高橋葉介の手による「グリム童話」である。 設定は、「月刊テラァ・ストーリィ」の編集者、九鬼奇句子(くききくこ)が一般の人から聞く不思議な体験、目撃談が紹介されるというもので、収録は 赤ずきん ヘンゼルとグレーテ...
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田舎娘の立身出世の料理譚 — 本庄 敬・末田雄一郎「ハルの肴」(ニチブン・コミックス)

Kindle Unlimitedではコミックのシリーズ物が全巻対象となることがあるので、休日などに一気読みするというのが、当方の個人的な新しい楽しみ方になっている。 この「ハルの肴」もそんな類で、北海道から画家を目指して上京した春野ハルが、...
高橋葉介

高橋葉介「怪談少年」(ぶんか社)

高橋葉介の名作といえば、妖艶で怪しげな美女が登場するホラーものというのが定番ではあるのだが、この「怪談少年」も姉「六道影絵)と暮らす少年「辻成」が出くわす怪奇譚。 収録は 「耳なし芳一」「茶碗の中」「猿の手」「竹青」「蜘蛛」「夢十夜」「笛吹...
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花形 玲・本庄 敬「隠密包丁〜本日も憂いなし」

Kindle Unlimitedで提供されているコミック「隠密包丁〜本日も憂いなし」1〜4巻である。 設定は江戸時代後期、12代将軍徳川家慶が将軍の時、列強の姿はちらほらと見えてはいるが、幕末の動乱はまだ遠い時代である。 主人公は、歴代の御...
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工藤かずや・池上遼一「信長」1〜8 (グループ・ゼロ)

このブログでもレビューしている「信長のシェフ」とか、TVドラマで話題になった「信長協奏曲」とか、変わり種の「信長モノ」が最近流行りではあるのだが、そこはオーソドックスな「信長」を押さえておいてでないと楽しみは薄いと思う次第。 そんな場合にう...
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高橋葉介「もののけ草紙」壱〜四(KInlde Unlimited)

本シリーズの「もののけ草紙」はお座敷芸人の「手の目」が幼い頃から、成長して妖艶な女芸人となり、弟子ができ、「手の目」自体は姿を隠し、といった展開で進んでいくのだが、氏のシリーズ物によくある伝で、脈絡をもって進んでいくのだはなくて、突然「手の...
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黒川依「ひとり暮らしのOLを描きました」① (ゼノンコミックス Kindle Unlimited)

幸いなことに、娘は実家の近くに就職していて、自宅通勤状態であるので、身につまされる量は少ないのだが、仮に、娘がこんな感じで都会で頑張っていたら、すぐさま迎えにお父さんは行っしまうぞ、といった、年頃の娘を持つ父親にはちょっと「うるうる」感を呼...
高橋留美子

高橋留美子「高橋留美子劇場 4」(小学館 Kindle版)

とりあえず今のところリリースされている「高橋留美子劇場」の最終巻。 収録は 「ポジティブ・クッキング」 「年甲斐もなく」 「運命の鳥」 「しあわせリスト」 「隣家の悩み」 「事件の現場」 初出は2007年から2011年。長編連載としては「犬...