コミック版「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズの6話目、最終話である。舞台は久々に東京。
事件の発端は新宿御苑でおきた「樹木」の一斉枯死事件。「事件」というのも変なのだが、新宿御苑中の樹が一斉に枯れてしまうというものなのだが、ここで「公安部」が登場、そして「刑事部」のお涼サマが邪魔にはいる、というのが、本シリーズのユニークな設定である。
事件は、「人を襲う蛍」とか「記者会見場での多数のネズミ」であるとか「自然系」のものが続く一方で、「オタク」の官僚の秘密パーティーで、防衛大臣が誘拐・拉致されたり、といった具合で、あいかわらずの盛り沢山のハチャハチャであるのだが、これがまた愉しみでもある。
そして、関東一帯を、後北条氏が支配していた頃(後北条氏は北条早雲の家系だから、戦国時代だな)、「一夜明タル二、人山の草木コトゴトク枯レタリケリ」という「ヤマガラシ(山枯らし)」という現象や、それに食いついて研究している、マッドサイエンティストの出現、というお決まりの「怪奇」ネタも準備されている。
まあ、今回の標的は、一見、都知事、あるいは防衛大臣かな・・・と思わせながら、実は湾岸を舞台にして、涼子サマが大暴れしたかっただけじゃね、と思わないでもないのですが、まあ、美女のアクションものは、それだけで「好!」とすべきでありますな。
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