佐々木典士「ぼくたちに、もうモノは必要ない。ー断捨離からミニマリストへー」

「所有することのススメ」と「捨てることのススメ」は定期的に循環しているように思えて、今は「「断捨離」や「ときめき片付け術」とかの流行と合わせて考えると今は「所有しないこと」その前提として「捨てること」が推奨される時代なのであろう。
構成は
第1章 なぜ、ミニマリストが生まれたのか?
第2章 なぜ、モノをこんなに増やしてしまったのか?
第3章 捨てる方法最終リスト55!!
    さらに捨てたい人へ追加リスト15
第4章 モノをステ、ぼくが変わった12のこと
第5章 幸せに「なる」のではなく「感じる」
となっていて、著者が「汚部屋」から脱出して、「捨てる生活」から「持たない生活」への変遷していくまでが語られ、その後の「ミニマリスト」思想っぽいものが語れるのが大まかな粗筋。
若干、筆者の思いがダラダラと語られるところもあって読みづらいところもあるし、そこまで「捨てる」「持たない」ことに執着してもと思うところもあるのだが、そこは、「ミニマリズム」への傾倒の故と思おう。
個人的には、こうした「持たない」「ミニマリズム」の思想には賛同するのだが、どうしても一種の時代背景を背負ってのものであるよな、と思わざるをえないものはある。
というのも、当方のような高度成長期に青春期を過ごした者は、当時の美徳は「たくさん持つこと」「たくさん消費すること」であったし、その環境を準備したのは、当方の親世代、この本の筆者の祖父母世代の戦後間もないころの若いころの窮乏生活であるように思う。で、そうしたモノ過剰の中で、ちょっと周りにモノが増えすぎてないか、でも捨てられないな、というのが当方の世代。そして、その気持ちを受けなfがら成長した「ミニマリズム」の筆者の世代という構図ではないだろうか。
「持つこと」「持たないこと」両極端に平静はなく、その中庸にあるのでは、と窮乏世代と豊穣世代の中間にいる当方としては思うのであるがどうであろうか。

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