きんどう ZON「KINDLEのまとめサイトでどうにかこうにか1000日生計を立てた話」

Kindle本のセール情報などのまとめサイト・Kindle本の販売サイトとして有名な「きんどるどうでしょう」の作者 きんどう ZON氏による電子書籍に関する「電子書籍」あるいは、Kindleに関する「Kindle本」。値段は、H27.9.1現在で150円になっている。当方の買った時点(H27.8.29)はセール時であったせいか99円であったので、人気を反映して値上がりつつあるのかどうかは不明であるのだが、こうした価格変動が数日で起こるのが最近の電子書籍、とりわけKindleの値付けの特徴でもある。
構成は
ごあいさつ
第1章 電子書籍を売るためのメディアのつくり方
第2章 キンドルまとめサイトとわたしの1000日間
第3章 メディアを続けるための「面白くて金になる」
第4章 電子書籍を盛り上げるためにできること
おわりに 電子書籍に関わることになった方々へ
となっていて、総括するとキンドルを始めとした電子書籍や出版界への思いや、サイト立ち上げにいたる経緯や運営のあれこれについての雑記というジャンルになるのだろうが、(アメリカから平行輸入されていて日本語書籍がほとんどなかった時代は別として)日本のKindleの草分けの頃から、電子書籍販売のサイト運営をしていた筆者の思いがかなり”熱い”のが伝わってくるのは確か。

最近、電子書籍に対する「本屋の逆襲」とか「本屋」を舞台にしたミステリー本の流行などがあって、以前言われていたように、電子書籍が紙書籍を駆逐するといった状況は果たしてくるのかどうか、といったところはある。しかし、書店での書籍販売がやはり「本屋」という外形のもとに成り立っていて、その顧客範囲も物理的に制約があるという状況や、ネット販売というシステムが、「物」の配達ということは割愛できないから、手元に届くまでに時間が必要という制約を如何ともしがたい中で、辺境に住む当方としては、電子書籍という形がもっと流布してほしいと思うのは以前とかわらない。
そういうところは抜きにしても、作者はアマゾン・アフィリエイトを使いながら電子書籍の売上のアフィリエイトで生活している状況らしいので、アフィリエイターとしても、また電子書籍の販売者としても有数といっていい。
生計をたてるという動機が大きいとはいえ、「書籍」を売ることに、こんなに熱心になっている「書店員」はリアル書店でもそういないだろ、という点だけでも、”本に関わる人”として作者を高く評価してもバチは当たらないというもの。
とりわけ、この「きんどるどうでしょう」のサイトは書評サイトではなくて、電子書籍販売サイトであるので、リアル書店ではなく、ネット書店を立ち上げて頑張っている、ネットワーカー、ネット起業家の奮闘記と考えれば、なんかストンと納得できそうな気がする。
題名だけみるとキワモノっぽい印象をうけるが、新進気鋭のネット書店経営者の書店運営と書籍に関する思いの本として一読をオススメする次第である。

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