「スマホでメモをとる」ことで、あなたは変われる ー 須藤 亮「スマホメモ 仕事と人生の質を上げるすごいメモ術」(CCCメディアハウス)

「メモを取る重要性」とか「メモの取り方」といった「メモ術」の本は数々あるのだが、多くはアナログびいき、アナログ・デジタル併用のもので、本書ほど、「デジタル」しかも「スマホ」でメモをするということを真正面からとりあげたものは珍しい。
もっとも、例えば電話の聴き取りメモであったり、買い物メモといったものまで、「スマホで」と主張しているのでなく、あくまで「星の数ほどある、浮かんでは消える脳の思いつきを文字に落とすこと」であるとされているので、スマホで脳の中に去来するモノゴトを記録することのススメと、いかに記録するか、といったことについて著されたのが本書『須藤 亮「スマホメモ 仕事と人生の質を上げるすごいメモ術」(CCCメディアハウス)』である。

【構成と注目ポイント】

構成は
はじめに ー 本書は、「スマホメモによる知識創造のメソッド」の本です
第1章 「スマホメモ」で生活が一変
第2章 「スマホメモ」って何?
第3章 どうやる?「スマホメモ」
第4章 「スマホメモ」であなたの脳はこうバージョンアップする
第5章 「スマホメモ」であなたはこう変わる
第6章 すぐ始めよう、「スマホメモ」生活
おわりに メモとは何か

となっていて、まず注目したのは、

自分の気づきや知見をストックしておくことで、何か起こった時に、いつでも引き出せる、ということがあります。脳の記憶だけでは心もとないのですが、スマホメモはそれを絶対に忘れない、いわば「 自分の思考の無限倉庫」になるのです。

ということで、頭の中に澱のように溜まっていって、いつの間にか消えてしまう「発想」とか「思い」を書き留めて残していくことで、何かを形作っていくということに有効そうでありますね。
 

その際に「いつでもどこでも気づきをメモるだけです。しかも、〝ゆるゆるだらだら〟でいい」といったあたりもハードルが高くないところも高評価な点であろう。

もっとも、

スマホメモを勧めている私でも、紙のノートは使っています。どういう時かと言うと、例えば、得意先でのオリエンや会議の時、あるいは、紙を使って図を書いてみたい時や簡単な整理をしたい時などです。

といったことであるんで、デジタル一辺倒の狭量さはないので、アナログを捨てきれない人も安心してください。

 

【レビュアーから一言】

本書は、「スマホメモ」というタイトルではあるが、なんでもかんでもスマホでメモしろ、アナログは絶対ダメ、というわけではなく、手帳よりもスマホを携帯している機会の方が多いのであるから、思いつきや着想も、スマホにメモしておけば、見返したり、あるいは検索したりといった機能がアナログよりも増加しますよ、という趣旨で読んでおいていいと思う。

 

なんにせよ「記録すること」「メモを見返すこと」が大事で、本書で提案されているアプリに限らず、Evernoteとか、それぞれの好みで一番ストレスなく入力できるものを選んでメモを残すことが肝要であろう。とにかく「メモる」ことを始めてみましょうや。

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