辺境駐在員

上田秀人

数馬の「会津行き」は、なかなかの収穫を得た旅になりましたな– 上田秀人「百万石の留守居役 6 使者」(講談社文庫)

外様小藩の留守居役の宴席でしくじり、薩摩藩から、加賀藩へ「お手伝い普請」を押し付けるための格好の材料として狙われることとなった数馬である。その罠をしかける薩摩藩主催の外様組合の宴席に欠席させるため、会津・保科家を使者として出向かされることと...
薬師寺涼子の怪奇事件簿

美女と美女の「格闘」は、とても魅力的ですなぁ — 田中芳樹・垣野内成美「薬師寺涼子の怪奇事件簿 水妖日にご用心」(アフタヌーンKC)

「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズのコミック版は、マガジンZKCから11冊にバインディングされて出版されているものがあるのだが、これは講談社からの出版で、上記のシリーズとは別物。 とはいうものの、漫画家は同じなので、絵柄は変わらず、涼子サマ...
薬師寺涼子の怪奇事件簿

地底から湾岸へ。涼子サマ、大暴れ — 田中芳樹・垣野内成美「薬師寺涼子の怪奇事件簿 夜光曲」(マガジンZKC)

コミック版「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズの6話目、最終話である。舞台は久々に東京。 事件の発端は新宿御苑でおきた「樹木」の一斉枯死事件。「事件」というのも変なのだが、新宿御苑中の樹が一斉に枯れてしまうというものなのだが、ここで「公安部」...
薬師寺涼子の怪奇事件簿

劫を経た「毒蜘蛛」も涼子サマには敵わない — 田中芳樹・垣野内成美「薬師寺涼子の怪奇事件簿 黒蜘蛛島」(マガジンZKC)

コミック版「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズの第5話である。 今回の舞台は、カナダ・バンクーバー。この近くの森で、在留の日本人男女二人が殺されているところからスタートする。 地元の総領事館がカナダ警察の捜査を拒否するので、我らがお涼サマにこ...
薬師寺涼子の怪奇事件簿

悪辣な元大統領も、涼子サマにはカタナシですな — 田中芳樹・垣野内成美「薬師寺涼子の怪奇事件簿 クレオパトラの葬送」(マガジンZKC)

さて、涼子サマの「怪奇事件簿シリーズ」のレビューも4作目となった。今回は、豪華客船「クレオパトラ八世号」で香港までのトラベル。もちろん、仕事がらみであって、任務は「ラ・パルマ共和国」という南米の国の前大統領・ホセ・モリタの護衛である。この人...
仕事術

目標は秘めて、ぐっと溜めておくべきか

President Onlineの茂木健一郎さんの 『デキる人は「自分の目標を言わない」』を読んだ。 要点は ・「できる人」の特徴は、自分の目標をやたらと人に言わない ・大言壮語せずに、地道に頑張るのは日本人の専売特許ではなく、アメリカの企...
薬師寺涼子の怪奇事件簿

涼子サマ、パリで仇敵の美女+女性錬金術師と対決 — 田中芳樹・垣野内成美「薬師寺涼子の怪奇事件簿 巴里・妖都変」(マガジンZKC)

「摩天楼」「東京ナイトメア」に続いての、「怪奇事件簿」シリーズのコミック版の三作目は「巴里・妖都変」ということで、海外雄飛(かなり表現が古いな)。 海外出張の理由は、涼子サマが、パリ第二大学での犯罪学の実践講座に招かれたという次第。調べてみ...
ビジネス

「名門の凋落」に、組織の衰亡の原理を見いだせるか? — 立石康則「さよなら、僕のソニー」(文春新書)

話の大筋は、日本の「高性能・高機能・高品質」の代表であったソニーが、その頂点から、出井社長、ストリンガー社長と経て、凋落していく様子の物語である。構成は   第一章 僕らのソニー 第二章 ソニー神話の崩壊 第三章 「ソニーらしい」商品 第四...
薬師寺涼子の怪奇事件簿

財務省の豪華ビルで涼子サマ、悪夢に出くわす — 田中芳樹・垣野内成美「薬師寺涼子の怪奇事件簿 東京ナイトメア」(マガジンZKC)

さて、摩天楼での警視庁復活を経た涼子サマの次なる活躍というか乱暴狼藉の場は、東京・三田の高級ホテルの横に立つ「三田分室」という怪しいんだが怪しくないんだかわからないところが舞台。 話は、高級ホテルで行われる名族の結婚式のバージンロードに死体...
薬師寺涼子の怪奇事件簿

涼子サマ、都心の高層ビルで大暴れで伝説の獣退治 — 田中芳樹・垣野内成美「薬師寺涼子の怪奇事件簿 摩天楼」(マガジンZKC)

田中芳樹氏のミステリー「薬師寺涼子の怪奇事件簿シリーズ」をコミック化したものの一冊。もとは「摩天楼 薬師寺涼子の怪奇事件簿」かな。 小説のコミック化と実写化は、その出来が極端に出るもので、仮に変なものにあたると、主人公のイメージやらが、固定...