プロジェクトを進めるに利のあるのは”個人の力”か、”集団の力”か

「タレントの時代」(書評はこちら)を読みながらプロジェクトを進めていくのに、個人の能力に頼るのがよいか、集団で運営した方がどちらのほうがうまくいくのかを考えてみた。

個人の力に極度に頼るのは、少し前、グローバリズム華やかなりし時代に、ビジネスシーンを席巻したもので、当時はフリーランスであることと、ノマドであることが流行りでもあったのだが、景気がよくなっていくと下火になっていったのはどういうことであろうか。

概して言うと、新規の物事には個人の能力、タレントに頼った方がよい。組織を作るにもどういう形で作れば良いか決まっていないことが多いし、臨機応変な対応は個人の方に利があるという風に考えていい。

一方で、すでに出来上がっていることを、継続していくには集団での運営が適している。個人は継続性に限界があるし、特定の個人が失われた時には事業の遂行そのものがうまくいかないことが多い。最近は、若者の安定志向もあってか、”チーム”ってやつが妙にモテはじめているように思うのだが、行き過ぎると、また暴走する集団主義に日本の組織は陥っていくきらいがあるのでそこは、適度にブレーキが必要であろう。

考えてみるに、どちらが優れているかではなくて、どちらが、時代情勢やその組織の置かれている状況と歴史性に左右されることのような気がする。草創期と、今ある制度の破壊期には、個人の力に負うところが大きいし、安定期には集団による運営が間違いがない、ということであるのかな。

コメント

タイトルとURLをコピーしました