「卑弥呼 真説邪馬台国」8=ヤノハは出雲王との会談を決断し、トメ将軍の前に「ヒノモト」の王女が現る。

古代史最大の謎「邪馬台国」を舞台に、日向の巫女の娘が、権謀術数の限りを尽くして、生き残り、女王として成り上がっていく漫画版・卑弥呼物語『リチャード・ウー・中村真理子「卑弥呼ー真説・邪馬台国」』シリーズの第8弾。

前巻で九州と離島の七カ国連合をつくりあげ、九州全土の統一も間近にし、さらに九州の日向から逃れ、本州の「日下」で勢力を蓄えているサヌ王の末裔との同盟を企む、古の氏族の野望を阻むため、那の将軍・トメと暈の将軍・ミマトの息子・ミアアキを派遣し、支配権に確立に万全を期したつもりの卑弥呼・ヤノハだったのですが、ここで暈の巫女養成所・種智院の元校長・ヒルメの陰謀により神聖な力を失い不穏な空気に包まれる九州の政治情勢と、本州に向かったトメ将軍とミアアキに新たな勢力が接触をしてきます。

あらすじと注目ポイント

構成は

口伝55 天命
口伝56 祈り
口伝57 事代主
口伝58 埃国(エノクニ)にて
口伝59 厲鬼
口伝60 油津の怪
口伝61 日下
口伝62 遭逢

となっていて、前巻の最後で暈の巫女養成所・種智院の元校長・ヒルメの命を受けて、ヤノハの冷霊力を失わせるため、ヤノハを襲って犯したナツハが、実は、ヤノハの弟・チカラオであることが判明したのですが、本巻では、二人が日向の村で巫女をしている母親と暮らしている過去の回想シーンから始まります。

この村が海賊に襲われたことから、姉弟は離れ離れになってしまったようです。ただ、この母親のヤノハが血縁関係にないのは今までで明らかになっているので、ヤノハとチカラオの間にも血縁関係はないと推測されます。

そして、巫女王が男と通じたということは霊力の消失を意味しているので、これが周囲に明らかになれば、ヤノハやチカラオのが抹殺されてしまうことは間違いありません。ヤノハはチカラオと山社(ヤマト)から逃亡することを決意するのですが・・という展開です。

ここで、「山社」の同盟国である那国に、出雲の金砂国の王・事代主の使者が到来し、一対一での会見を申し込んできます。

ヤノハは出雲の王・事代主に会うことを決断するのですが、そこには彼の人柄を確かめた上で、場合によっては倭国を譲り、国の安定を図った上で、自分はチカラオと姿を消すという希望を心に秘めているようです。

しかし、事代主がヤノハに面会を求めてきた理由が、国の譲渡をしつこく求めてくる「日下(ヒノモト)」国と、砂鉄を巡って続いている「鬼国(キノクニ)」や「吉備」との戦乱で国力が衰えてきている出雲「金砂国」をなんとかしたいということであることと、九州の地にも天然痘が侵襲してきたことで、どうやらヤノハの思い描いたようには事態は動いていきそうもないですね。

一方、サヌ王の子孫が建てた国・日下を目指して本州へと向かったトメ将軍たちは「埃国」の首都・阿岐(アキ)に到着します。周囲を広大な干潟に守られているところなので、今の広島の太田川の河口あたりかと思われます。ここで、人間を積み重ねて焼いた跡を発見し、戦乱による犠牲かと疑うのですが、生き残りの住人から「目に見えない鬼」の犠牲者だと告げられます。

そして、その焼き討ちの跡は、現在の岡山県の高嶋にあったという「鬼国」、そして対岸の「吉備国」でも発見し、さらに旧五支族の舟も伝染病でやられているのを見つけた、トメ将軍たちは、本州で「疫病」おそらくは天然痘が大流行していることに気づきます。

さらに、吉備を経て、難波碕から上陸し、現在の奈良地方に建国されていた「日下」国に至ったトメ将軍たちは、そこで、王の娘に会うことができるのですが、その王女の名前は・・というところで、詳しくは原書のほうで。

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レビュアーの一言

九州を出発して、穴門、阿岐、吉備、難波へと遠征していく那国のトメ将軍のルートは、日本書紀の神武天皇の東征ルートと重なってきてます。このトメ将軍が「日下」でどういう立ち位置になっていくかは次巻以降の展開ですね。

さらに、ヤノハと出雲王・事代主との会談は「出雲の国譲り神話」と符合してきているようで、アマテラスはやはりヤノハと同一視されるのかもしれません。

魏志倭人伝に記されている「史実」がどう料理されていくか、「モモソ」のこのアドバイスが今後のキーワードかもしれません。

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