コミック

ヤマザキマリ

ポッパエアが妊娠し、「ネロ」のローマ帝国も安泰か、と思いきや・・ ー ヤマザキマリ、とり・みき「プリニウス 8」(バンチコミックス)

古代ローマ時代のが博物学者「プリニウス」をメインキャストにすえて、当時の地中海世界の様子や、ネロ時代のロー目帝国の盛衰を描いた本シリーズも第8巻目となった。 ローマの大火の後の混乱はようやく静まってきたのだが、帝国の支配権を手に入れるために...
乙嫁語り

タミルとスミスが再会。愛は「砂漠」を乗り越えるのだ ー 森薫「乙嫁語り 11」(芳文社コミックス)

砂漠の中で、両方が想い合っていながら、わずかな行き違いから別れてしまった、スミスとタミルの再会である。再会自体は先巻の10巻で果たしているのだが、今巻は再会するまでのアミルの旅であるとか、再会してからの二人の行く末について描かれるのが本書で...
ヤマザキマリ

古代ローマ人に”とりあえず、風呂!”の「生き方」を学ぶ ー ヤマザキマリ「仕事にしばられない生き方」(小学館新書)

古代ローマ帝国と現代の日本を舞台にしたタイムスリップもの的お風呂マンガ「テルマエ・ロマエ」で大ヒットし、現在は、同じく古代ローマの政治家にして博物学者の「プリニウス」を主人公したマンガを連載中の筆者が、自らの半生を振り返りつつ「仕事」「お金...
コミック

「ゆきちゃん」と「おかあさん」の心がほっこりと温まる物語をどうぞ ー ながしまひろみ「やさしく、つよく、おもしろく」(株式会社ほぼ日)

「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載され、離婚したて(?)の「おかあさん」と小学校1年生の「ゆきちゃん」の一年を描き、「こころをふるわせる」マンガとして評判をとっていたものが書籍化されたのが本書「やさしく、つよく、おもしろく」。 一話ごとの終わりに...
薬師寺涼子の怪奇事件簿

猫ハンドのお涼さまはいかが ー 田中芳樹・垣野内成美「女王陛下の招き猫ー薬師寺涼子の怪奇事件簿」(アフタヌーン・コミックス)

本巻は「魔境の女王陛下」の前の作品であるらしく、海外が舞台となることが多いこのシリーズには、珍しく「国内」しかも東京都が舞台である(もっとも東京都下の「島」なのだが)。ただ、この島は「猫だらけ」の島という設定で、女王陛下版「化け猫」の物語と...
コミック

300歳の独身魔女の「こじらせ」ストーリー ー 「魔女は三百路から」(白泉社)

地味で年齢を重ねた、職場のお局様という存在は、漫画の主人公としてはあまり向いている方とは思えないのだが、三百路(みおじ)となった独身魔女となると、年季が入って熟した魅力が出てくるものらしい。まあ、こんな感じの女性であるので、300歳とは思え...
不思議の国のバード

女性冒険家誕生の瞬間を垣間見る ー 佐々大河「ふしぎの国のバード 5」(HARTA COMIX)

明治の女性探検家・イザベラ・バードを主人公に彼女の横浜から蝦夷地までの日本の奥地探検をテーマにした「ふしぎの国バードシリーズ」の第5巻。 前巻までで、江戸から出発して、日本海側に抜け、新潟、山形あたりまでたどり着いたのだが、案内役をつとめる...
乙嫁語り

カルルクは弓の修行に頑張る。スミスには春が来たか? ー 森 薫「乙嫁語り 10」

前巻で、「強くなりたい」と、アミルから弓を習い始めた、カルルクが、彼女に格好良い所を見せたい、という欲望に忠実になって、彼女のもとからしばし離れて、修行を始めるのが『森 薫「乙嫁語り 10」(ビームコミックス)』。   【収録は】   第六...
乙嫁語り

パミルの恋の行方は、果たしてどうなる・・・ ー 森 薫「乙嫁語り 8・9」

アミルの一族による街の襲撃や、民俗学者のスミス氏のペルシャを通ってのアンカラへの旅の途上での様々な事件などが、このシリーズの話の華のところをとっていて、味のあるいいキャラを持ちながら、ちょっと日陰の存在であった「パリヤ」さんに「春がやってき...
乙嫁語り

ペルシャの「百合」の物語 ー 森 薫「乙嫁語り 7」

第1巻から第6巻までは、中央アジアのウズベキスタンとかを舞台にしていたせいが、いろいろな意味で、ごく健全な印象が強かったのだが、舞台が、歴史の長い集積のあるペルシャ(イラン)に移ると、少々風合いが変わってくる。シリーズの前巻までとは、ちょっ...