時代小説・歴史小説

上田秀人

事態は動くのだが、新井白石の怒りをかって聡四郎干され気味 ー 上田秀人「勘定吟味役異聞 4 相克の渦」(光文社文庫)

嫌味なジコチューの新井白石、お金があるのでなんでもやってしまおうという紀伊国屋文左衛門、先代の時の栄誉再びを夢見る柳沢吉保、第二の「柳沢」を夢見る売れっ子ホスト的側用人・間部詮房と、当時の権力者が揃い踏みして権力争いを繰り広げるところに、初...
上田秀人

六代将軍没す。政権は安泰にみえても不穏な気配が忍び込む ー 上田秀人「勘定吟味役異聞 3 秋霜の撃」(光文社文庫)

嫌味なジコチューの新井白石、お金があるのでなんでもやってしまおうという紀伊国屋文左衛門、先代の時の栄誉再びを夢見る柳沢吉保、第二の「柳沢」を夢見る売れっ子ホスト的側用人・間部詮房と、当時の権力者が揃い踏みして権力争いを繰り広げるところに、初...
上田秀人

今度は「御免状」を巡って吉原が相手。生命を捨てた敵に、聡四郎苦戦ー 上田秀人「勘定吟味役異聞 2 熾火」(光文社文庫)

嫌味なジコチューの新井白石、お金があるのでなんでもやってしまおうという紀伊国屋文左衛門、先代の時の栄誉再びを夢見る柳沢吉保、第二の「柳沢」を夢見る売れっ子ホスト的側用人・間部詮房と、当時の権力者が揃い踏みして権力争いを繰り広げるところに、初...
上田秀人

江戸を舞台に、凄腕剣士の経理マンの活躍が始まります ー 上田秀人「勘定吟味役異聞 1 破斬」(光文社文庫)

先祖代々、勘定方のお役目についていたいわゆる「文方」の生まれであるにもかかわらず、四男坊であったがために、ソロバンの腕前よりも、戦国以来の豪剣である「一放流」の遣い手である、水城聡四郎がメインキャストを務める、江戸時代中期の六代将軍・家宣、...
上田秀人

聡四郎、「竹姫」の秘密の調査で京へ行き、ついでに会津の秘密にも出くわす ー 上田秀人「御広敷用人 大奥記録 2 化粧の裏」(光文社文庫)

前巻で、八代将軍・吉宗の命令で「御広敷用人」となった水城聡四郎であったのだが、吉宗の人使いの荒さが早速にでて、大奥に逼塞する「竹姫」の秘密を調べるため京都行を命じられる。 当然、単なる調査に終わるわけがなく、前巻で相手の誤解から因縁の仲とな...
上田秀人

「大奥」に巣食う「わがまま」と「贅沢」をやっつけろ ー 上田秀人「御広敷用人 大奥記録 1 女の陥穽」(光文社文庫)

前シリーズ「勘定吟味役異聞」シリーズで、将軍家宣の寵臣・新井白石に見出され、綱吉時代から行われた勘定奉行や豪商などによる幕府内の様々な不正を暴いてきた水城聡四郎が、今度は新将軍の徳川吉宗に見出され、「大奥」を相手に大暴れするのが、この「御広...
高田郁

苦難を乗り越えて、いざ「江戸」へ ー 高田郁「あきない世傅 金と銀 本流篇」(時代小説文庫)

商売がうまくいったり、成り上がりの兆しが見えてくると、旦那さんとかに支障がでるっていうのが、五鈴屋の「幸」さんの運命らしい。巻が進むにつれた、ぷっくらとした顔立ちから「別嬪」さんにどんどんなっていくのだが、そのあたりに秘訣があるんですかね、...
高田郁

店の拡大、売れ筋新商品の開発で商売繁盛。しかし「好事魔多し」 ー 高田郁「あきない世傅 金と銀 転流篇」(時代小説文庫)

放蕩者の四代目の事故死、商売熱心だが酷薄な五代目の失踪のあと、人柄は良いながらも商売の才能はない三男坊の智蔵と再婚した「幸」だったのだが、商才がないので自分は「女房に操られる人形」という立ち位置に徹している彼とは相性もかちっと合って、しかも...
高田郁

五代目当主とともに、「幸」は新たなサクセス・ストーリーの段階へ ー 高田郁「あきない世傅 金と銀 貫流篇」(時代小説文庫)

兵庫県の田舎から天満の老舗呉服屋に奉公にあがって、料理や掃除といった下働きをする「女衆」から、四代目の主人の後妻に入り、四代目の事故死後は、次男の五代目に惚れられて再婚し、とのし上がっていく、「あきない世傅」シリーズの「幸」なのだが、ミステ...
高田郁

店の主人の急死をバネに「幸」はさらにステップアップ ー 高田郁「あきない世傅 金と銀 奔流篇」(時代小説文庫)

大坂の天満の呉服屋「五鈴屋」を舞台に、浪人の娘から、女衆を経て「ご寮はん」となった「幸」のサクセス・ストーリーの第三弾である。 前巻では、四代目の後添えに入ったが、酒好き・女好きの四代目が廓からの帰り道に転落死。跡を継ぐこととなった、次男の...