上田秀人

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左馬之助を付け狙う同心、ついに奈落の底へ ー 上田秀人「金の悪夢 日雇い浪人生活録8」

歴史上、「賄賂政治」と悪評の高い田沼意次の時代を、八代将軍・徳川吉宗が仕掛けた幕府再生のための「米(コメ)」から「金(カネ)」へと武家の価値観を転換する仕掛けがなされた時代と位置づけ、田沼意次に協力してその施策を進める両替商の用心棒となった...
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加賀藩潰しの「隠れた」攻勢はまだ続く ー 上田秀人「愚劣 百万石の留守居役14」

徳川第二代将軍・徳川秀忠の娘で、加賀・前田家の二代当主・前田利常の奥方・珠姫の「御陵守り」という閑職から一躍、江戸詰の留守居役に抜擢され、さらには加賀藩で「堂々たる隠密」と異名をとる本多正信を祖先とする筆頭宿老・本多政長の娘:琴姫の婿となっ...
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水城聡四郎、京都の裏の姿に出会う ー 上田秀人「抗争 聡四郎巡検譚4」(光文社文庫)

勘定筋の家の出身ながら、冷や飯ぐらいの身の上であった、水城聡四郎が、兄の死によって家を継ぎ、新井白石、徳川吉宗によって能力を見いだされ、勘定吟味役、御広敷用人として、幕府の要人や御用商人、あるいは伊賀者の企む陰謀を打ち砕いた後、「道中奉行副...
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吉宗暗殺の陰謀の結果は? ー 上田秀人「動揺 聡四郎巡検譚 3」

「江戸」と「東海道」と二部構成で展開をし始めた、「聡四郎」シリーズの3season「聡四郎巡検譚」の第3弾。 今巻では、第2巻で用意されていた「吉宗暗殺事件」がとうとう勃発して大バトルへ進んでいくことになるので、時代小説のバトルシーンが楽し...
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吉宗を狙う新たな陰謀勃発。聡四郎へは伊賀から意外な申し出が・・ ー 上田秀人「検断 聡四郎巡検譚 2」(光文社文庫)

勘定吟味役、御広敷用人という重任を果たした後、「世間を見てこい」と徳川吉宗によって新しい職「道中奉行副役」という何をしていいのかわからない役目に任じられた水城聡四郎の活躍を描く「聡四郎」シリーズの3season「聡四郎巡検譚」の第2弾である...
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加賀藩に降りかかる火の粉を、本多政長は打ち払えるか ー 上田秀人「舌戦 百万石の留守居役13」

老中筆頭・堀田備中守正俊と「手打ち」をすることのできた加賀・前田家であったのだが、安心は長くは続かず、未だに前田綱紀が将軍候補の声があったことを恨む将軍・綱吉と、先祖が取り潰された恨みを未だ忘れない大久保加賀守が敵として立ちはだかる。 今回...
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裏切り者をおびきだせ。獅子身中の虫の狙いは何? ー 上田秀人「金の記憶 日雇い浪人生活録7」(時代小説文庫)

前巻で表舞台に登場した「分銅屋」であったが、己と田沼意次との関係を外へ漏らしている「内通者」探しとその黒幕の意図を探るのが本巻の主なところ。 もう一つは、分銅屋を狙った盗賊たちと対決する村越伊勢こと売れっ子芸者の加壽美の勇姿で、なんとも美し...
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元同心と目付けは密かに罠をはる一方で、分銅屋は表舞台に登場 ー 上田秀人「金の裏表 日雇い浪人生活録6」(時代小説文庫)

今までは田沼意次との関係を秘密にしていた、分銅屋がとうとう表に出始めるのが本巻。そのせいか、分銅屋の前に現れてきそうな敵の姿も札差だけでなく、権威と結びついていそうな商人や、いきずりの盗賊やら、いろんなのを引き寄せるようになってくる。 おそ...
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札差・加賀屋の猛攻が分銅屋を襲う。左馬之助はどうしのぐ? ー 上田秀人「金の邀撃 日雇い浪人生活録5」(時代小説文庫)

今まで分銅屋にちょっかいを出しても全て失敗してきた加賀屋が、目付けの後ろ盾を得て、本格的に「分銅屋潰し」を行った顛末が描かれるのが本巻。 目付けの牽制で、町奉行所は加賀屋の動きを「見てみぬふり」を決め込む環境のもとで万全の体制で仕掛けを始め...
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目付けの狙いは分銅屋。左馬之助には仕官の罠が・・ ー 上田秀人「金の権能 日雇い浪人生活録4」(時代小説文庫)

田沼意次とともに「米から金」の世界をつくろうとする分銅屋とその用心棒・諫山左馬之助が、反対勢力の札差や目付けたちとがっぷり四つで対決する時代物「日雇い浪人生活録」の第4弾。 度重なる攻撃や買収工作を防いでいる左馬之助ではあるのだが、戦線は拡...