ブックレビュー

園芸家という不思議な生態のいきもの ー カレル・チャペック「園芸家12ヶ月」

最近、家庭菜園のエントリーをしているので、ブックレビューもその系のものをエントリーしようかと思ったのだが、とりあえずカレル・チャペックの「園芸家 十二ヶ月」をとりあげよう。もっとも、私の所蔵品は中公文庫のかなり古いバージョンなので、今売って...
西川治

もっとも安い食べ物が、もっともうまい ー 西川治「世界ぶらり安うま紀行ーもっとも安い食べ物が、もっともうまいー」

世界のグルメ紀行は数々あれど、高価なものがうまいと書かれても、それは当たり前のことで、「もっとも安い食べ物が、もっともうまい」と断言したルポはちょっと小気味がいい。それが本書 西川治「世界ぶらり安うま紀行ーもっとも安い食べ物が、もっともうま...
コミック

意識の慮外にあった古代マケドニアが以外に面白い ー 岩明均「ヒストリエ」

Kindleのポイント還元につられて遅ればせながら1巻を買ったのだが、読んでみると次は、次は、という感じで6巻までを一気に読んでしまったのが、岩明均「ヒストリエ」。 作者は、最近映画化されて、とたんに評判になった「寄生獣」の作者で、長年暖め...
ワークスタイル

今一度、ノートの使い方を見直してみる

電車の車内にノートを置き忘れてから、ちょっとノートの利用から離れていたのだが、今一度、ノートの活用を始めている。 ただ、今回は、今までのように、日常生活のほぼ全てをノートに落としていこう、という使い方ではなくて、会議録とか仕事上の打ち合わせ...
コミック

図書館舞台のふんわかとした話の数々。当然、殺人はなし。 ー 埜納タオ「夜明けの図書館」1〜3(双葉社)

「図書館」は、ミステリーの舞台になることは結構あって、例えばれんげ野原のまんなかで (創元推理文庫)とか図書館の死体 (ハヤカワ・ミステリ文庫)などなどあるのだが、コミックで図書館を主の舞台として取り上げているのは、寡聞にして「図書館の主」...
ビジネス

「朝活」の次は「ひとり時間」? ー 池田千恵『「ひとり時間」ですべてがうまく回りだす』

『「朝4時起き」で、すべてがうまく回り出す」』の著者の2弾目の自己啓発本が、池田千恵『「ひとり時間」ですべてがうまく回りだす』。 早起きの次はひとりで考える時間をきちんと持とう、ということらしい。 構成は 第1章 なぜ、「ひとり時間」が大切...
今 柊二

魚系でも立派な”定食”だ ー 今 柊二「お魚バンザイ!」

定食といえば肉、フライといったほうが主流であると思うのだが、年齢を重ねると、そうしたガッツリ系が毎日、というのは辛くなって、「魚」が食べたくなるのが日本人というもののような気が「勝手に」している。ところが、「魚」の料理でなく、「定食」を扱っ...
グルメ

カレーライスは”国民食” ー水野仁輔「カレーライスの謎」(角川SSC新書)

本書に曰く「ラーメンとカレーは二大国民食」である。例えば、「たかがカレー、されどカレー」で検索するとたくさんの個人ブログが並ぶ。そうした「カレーライス」について様々な角度からとらえてみているのが、水野仁輔「カレーライスの謎」(角川SSC新書...
グルメ

「粉もん」は日本のソウルフードなのか、ジャンクフードなのか?

もともと粉食自体が、日本の中において、米の作付に適さないところの食物といった感が強く、「米食」「粒食」が主流である日本で、「粉食」は一段下がった感があると思っている。ところが、大阪という「日本の特異地」をくぐりぬけて、たこ焼き、お好み焼き、...
ブックレビュー

地方が望んでも得られない「ガード下」という都会的なアイテム

ガード下っていうのは、どことなくうらぶれた都会の風味があって、辺境に住む身にとっては、きらびやかなビルやショッピングモールよりも、望んでも得られないレアアイテムのような気がする。 そんな「ガード下」のことを分析、レポしたのが小林一郎『「ガー...