柚月裕子

ミステリー

女性死刑囚の最期の言葉「約束は守ったよ」の意味するものは?=柚月裕子「教誨」

幼いわが娘と近所に住む幼い女の子を殺し、死刑宣告を受けていた母親が、処刑の直前に呟いた言葉は「約束は守ったよ、褒めて」だった。女性死刑囚の最後の言葉の真意を求め、遠縁の女性が故郷で辿り着いた幼女殺人の悲しい真相を描いたミステリー
ミステリー

変身を遂げた美魔女主婦に仕掛けられた罠=柚月裕子「ウツボカズラの甘い息」

育児と家事に追われ、そのストレスのために太った体型のせいで、夫や子供からも疎まれていた一人の主婦が、小学校時代の同級生に化粧品販売のビジネスに誘われたことから、美しく変貌していくのですが、いつの間にか殺人事件に巻き込まれていく、という犯罪サ...
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退職したベテラン刑事は、お遍路の旅中の推理で過去の事件の贖罪を果たす=柚月裕子「慈雨」

定年を迎えた刑事が、今までの刑事人生を清算するかのように、妻とともに四国のお遍路に出かけます。お遍路の途中で、退職前の職場の若い刑事から情報提供のあった幼女誘拐事件は、彼が在職時に犯人を検挙した事件と酷似したものでした。 その事件の真犯人は...
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生活保護の不正受給の影の真の敵を見つけ出せ=柚月裕子「パレートの誤算」

瀬戸内海に面した、古くはこの地域の念義妹の積み出し港として賑わい、戦時中は軍艦の建造のため多くの港湾労働者が集められた、という歴史をもつ、今では人口二十万の静かな港町を舞台に、市役所の福祉担当のケースワーカーが火事に巻き込まれて死亡した事件...
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県警本部内で起きた現金紛失事件に隠れた、警察の「闇」を暴き出せ=柚月裕子「月下のサクラ」

前作「朽ちないサクラ」で、高校時代からの親友の新聞記者を殺した真犯人をつきとめたものの、その背後に。警察の「公安」が介在していたことを知り、自分の無力さを痛感した「森口泉」が一念発起して「警察官」となり、再び警察権力の「闇」を暴いていく「サ...
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県警事務官が調べる「親友殺し」の陰に警察の闇が現れる=柚月裕子「朽ちないサクラ」

ストーカー被害を受けているという被害者からの訴えがあったにもかかわらず、犯人の行動を阻止できず、殺人事件にまで発展してしまうという残念な事件は現実の世界でも起きているのですが、その原因に警察の不祥事があり、それをスクープした親友の新聞記者が...
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孤高の検事・佐方は、有力政治家と検察上層部の妨害をはね返す=柚月裕子「検事の死命」

エリートの集まりである検察組織の中で、検事であれば誰もが気にする出世や異動に興味をもたず、「罪はまっとうに裁かれるべき」をモットーに、孤高の捜査と訴追指揮をとる検事「佐方貞人」の活躍を描くシリーズの第3弾が、『柚月裕子「検事の死命」(角川文...
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孤高の検事・佐方貞人の米崎検察デビュー=柚月裕子「検事の本懐」

警察から送致された犯罪者の刑事訴追の全権を掌握する検察庁は、正義の砦であるとともに、司法試験に合格した優秀な法曹たちの出世欲と権勢欲の渦巻くところでもあります。そんな中で、出世や異動に興味をもたず、「罪はまっとうに裁かれるべき」をモットーに...
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痴情殺人の公判をひっくりかえすヤメ検弁護士の目的は?=柚月裕子「最後の証人」

いつもよれよれの背広と寝癖のついた髪と伸びかけた髭という冴えない風貌なのですが、検事時代から「切れ者」と密かに語り伝えられている検察官あがりの刑事事件専門の弁護士・佐方貞人が事件の隠された真相を追う「佐方貞人」シリーズの第一作が本書『柚月裕...
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最先端手術ロボットは神?悪魔?=柚月裕子「ミカエルの鼓動」

ロボット技術や3Dの映像化技術の進化によって、人間の目と手で、開腹・開胸して行われていた心臓などの高度な技術を要する手術の様相が大きく変わりつつある現代医術の世界で、手術支援ロボット「ミカエル」を使って心臓外科のトップランナーを目指す心臓外...