メディシン吸血鬼・間瀬は、医薬マスコミ界の闇を暴く=「フラジャイル」11・12

臨床にでることなく、生体検査や病理解剖などを通じて、病気の原因過程を診断する専門医が病理医。都会の大病院・壮望会第一総合病院の病理部診断科長・岸京一郎と女性見習い病理医・宮崎、病理部たった一人の敏腕臨床検査技師・森井を中心に、臨床をもたずに患者を治療する病理医たちが、臨床医たちの誤診と傲慢や医療業界の理不尽に立ち向かっていく姿を描く医療コミック・シリーズ「フラジャイル 病理医岸京一郎の所見」の第11弾から第12弾。

前巻で、変人病理医・岸が感染症内科の臨床医から病理医になった経緯が明らかになり、小児がんの末期の少年が新しい治療に挑むきっかけを、彼が病理医になったきっかけの亡き同僚の恋人に与えてもらったのですが、今回は、サブキャストたちのエピソードと、いつまでも見習い気分の抜けない宮崎医師をガツンと刺激する出来事がおきます。

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あらすじと注目ポイント

第11巻 メディシン吸血鬼・間瀬は、医薬マスコミ界の闇を暴く

第11巻の収録は

第41話 名探偵間瀬辰人の事件簿(前編)
第42話 名探偵間瀬辰人の事件簿(後編)
第43話 絶対の診断
第44話 中熊大学野球

となっていて、かつてアミノ製薬の敏腕営業部長として知られていて、火箱のチクリと岸の爆弾発言でその職を追われた間瀬辰人は、医療関係の業界紙を経て、火箱が再就職したビフィズス製薬に入社してきたのですが、今巻の前半は、彼の業界紙時代の物語です。

彼はアミノ製薬退職後「医薬新聞」という業界紙に拾われていたのですが、そこでも以前のコネクションを活かしてスクープを飛ばしていたようです。その間瀬は突然、ビフィズス製薬に再就職することにしたのですが、再就職する矢先、この新聞社のもうひとりの敏腕記者の「亘」が行方をくらましてしまいます。その前日、間瀬が薬価改定のリーク情報をスッパ抜き、彼の前身が明らかになったのですが、どうやらそれが関係しているようで・・という筋立てです。

医薬新聞の社主から、「亘」を探し出してこないなら退職を認めないと宣告された間瀬はかつてのコネクションをつかって、彼の行方をつきとめるのですが、それと同時に、「亘」がスクープを飛ばしていた理由も暴くこととなり・・という展開です。医薬業界の黒い部分がちょっと垣間見えてきます。

三話目の「絶対の診断」では、宮崎医師が病理医の誤診を見つけ出すのですが、それを検査・診断したのは、低価格を売りに多くの病院から大量に受注している検査会社です。岸とともにそこに乗り込んだ宮崎は、それを診断したのが「伍代」という第22話の病理学の権威・一柳教授の検査事件で騒動をおこした病理医であったことを突き止めるのですが、なんと彼は名前貸しをしていることが明らかになり・・という展開です。

最後のところで、病理医の職をかけて、宮崎はコイントスの賭けに出るのですが、結果は案の定、期待はずれに終わります。

フラジャイル(11) (アフタヌーンコミックス)
名探偵とは、直接犯人と争うことなく事件の原因を調べ謎を解く探偵だ。かつての&...

第12巻 他病院の患者にセカンドオピニオンを勧めた謎の人物の目的は?

第12巻の収録は

第45話 医師と技師
第46話 筋
第47話 病理医の仕事
第48話 デビュー戦(前編)
第49話 デビュー戦(後編)

となっていて、冒頭話は壮望会とはべつの病院で診断・手術を受けた患者が紹介状と詳細な診断資料と病理標本をもって、壮望会の岸たちのセカンドオピニオンにやってきます。術後、退院してしばらくして、担当医・三原とは違う人物がやってきて書類をわたし、セカンドオピニオンを受けるよう勧めたということなのですが、その人物は誰で、その目的は・・といった筋立てです。

この案件には前巻で出てきた検査会社で、臨床検査技師をしている鴻池が、森井との関係で関わってきていて、セカンドオピニオンを勧めてきた人物があの「伍代」であることを指摘します。伍代は三原の診断に疑問をもっていて、壮望会の病理にその証拠ともいえる資料を患者にもちこませ、自分の手を汚さずに三原の誤診を岸たちに指摘してもらおうという魂胆ですね。

これを鴻池から聞いた岸たちは、伍代を呼び出して詰問するのですが、岸が指摘したのはなんと標本の出来が悪い、ということで・・・という展開です。岸は冷や飯を食わされている伍代に自分の診断に筋を通させるために、新しい検体を採取させるとともに、鴻池にその標本を仕上げさせ、二人に病理医や検査技師としての矜持を取り戻させます。

後半の「デビュー戦」では、宮崎医師が試される物語となります。担当医の診断と治療方針にアク異を唱えた宮崎だったのですが、恩師の病気の治療方針に、経験不足の宮崎の診断に従うことに不安を感じる担当医の下した判断は・・ということで、宮崎が経験不足に涙する結末となっているのですが、詳細は原書のほうで。

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レビュアーの一言

第12巻の最終話では、ヘタレの宮崎医師は、経験不足のため、自分の診断を信頼してもらえず、その結果、担当医の判断を覆せずに患者の死を招いてしまい、直後はかなり落ち込んでいるのですが、ちゃんとお腹も空いて意外に回復力は高いですね。

まあ、これから彼女の診断結果をないがしろにする医師はほとんどいなくなるでしょうから、病理医としてもうワンランク、レベルアップしたといえるかもしれません。

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