岡島県警最大の麻薬摘発事件、ようやく決着=泰三子「ハコヅメ 交番女子の逆襲」13〜15

日本の架空の都市、岡島県町山市の市街地から離れた田舎にある町山署の町山交番に勤務する、安定した職場と収入を求めて警察官となった新人巡査・川合麻合をメインキャスト、警察官にふさわしくない美貌と、男性警察官を上回るゴリラ的精神をもつ川合の指導をするペア長・藤聖子巡査部長、抜群の取り調べの才能とチャラさを併せ持つ刑事課の源誠二巡査部長、源に忠誠を誓う山田武司巡査をサブキャストに、警察の内部情報に溢れたポリス・ストーリーのシリーズ『泰三子「ハコヅメ 交番女子の逆襲」(モーニングKC)』の第13弾から第15弾。

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あらすじと注目ポイント

第13巻 牧高のオタク趣味と源の出生の秘密が明らかになる

第13巻の構成は

その107 牧高の受難
その108 源流取り調べ術
その109 ブレブレ遺伝子
その110 ギフテッド・モジャ
その111 心構えを怠るな
その112 AV王子の企み
その113 STOP! 無限ループ
その114 ちょうどいい才能
その115 公用免許がほしくって

となっていて、冒頭話では、刑事課たった一人の女性警察官である「牧高」が主人公。刑事課の男性刑事たちが苦手な書類仕事を一手に引き受けて信頼度の高い彼女なのですが、実は対人業務があまり得意ではありません。
しかし、出先の刑事課にいる以上、乱暴な地域住民と「ふれあう」機会も普通の仕事より多いわけで、今日もDV夫が署内に駆け込んできた女性をだせ、と怒鳴り込んできて・・という筋立てです。
それから2日後、その女性から電話がかかってきた牧高は、その女性たちが住んでいるアパートへ急行するのですが、なんと「仲直りした」ということで、という展開です。
やる気がくじかれる牧高をふるいたたせるのは、あの国民的作家のあの小説で・・ということで詳細は原書で。

中盤では、同期の結婚式の2次会で一緒になった先輩警察官(後に町山署に新任でやってくる新署長とわかるのですが)から、源の実の父親と育ての父親に関する秘話を教えてもらいます。源の実の父親も警察官で、その奥さんが育ての父の妹だったのですが、実の父親はある土砂災害に巻き込まれ、といった筋立てです。源の育ての父と母はこれから重要なキャラとしてちょくちょく登場してくるので覚えておきましょう。

後半部分では、「藤」の幼馴染の先輩刑事「如月」の幼少時に受けた性被害によるトラウマが垣間見えます。その加害者は「藤」を襲おうとした犯人と同じなのですが、間一髪被害をまぬがれた藤と違って、如月には大きな傷跡を残しているようです。

第14巻 岡島県警最大の麻薬摘発事件の関係者のその後は

第14巻の構成は

その116 警察犬ヤマ公
その117 エースの美徳
その118 奥岡島事件の恩賞①
その119 イージス is not イージー
その120 ど根性大根役者
その121 奥岡島事件の恩賞②
その122 奥岡島事件の恩賞③
その123 奥岡島事件の恩賞④
その124 奥岡島事件の恩賞⑤

となっていて、本巻の中心は第三話目で、町山署の猿橋署長のもとへ、奥岡島で世話になったと「前村孝三」という男性が訪ねてきたことから始まります。

彼はかつて岡島県警至上最大の覚醒剤摘発事件であった「奥岡島事件」で、猿渡署長が捜査陣の一員として取り調べを担当した犯罪グループの幹部の一人だったのですが、捜査陣に加わって内偵調査を担当していた、「源」父親にお礼参りをするために猿渡から現在の勤務先を聞き出そうとやってきたようで・・という筋立てです。

中程では、女性機動隊に強制参加させられて、厳しい訓練でヘロヘロになる川合や県警一の美女といわれる「桃木」の奮闘や、体はでかいのに力のない如月のペアっ子・宇都の意外な効能が明らかになります。

後半では、前段でさわりのあった「奥岡島事件」の関係者たちのその後の様子が描かれます。
この事件の捜査では、猿渡署長が幹部たちの取調に参画していたほか、源の育ての父親が情報収集班を担当して、犯罪グループのかなりやばい情報を剛腕で手に入れています。そのメンバーには、町山署の副所長である鬼瓦の妻も当時独身で県警の特捜本部に抜擢されて内偵調査を担当しています。このほかに、現在は監察室にいる矢吹と退職してしまった塩谷、という布陣です。
このほかに組織に内部潜入している人物がいるのですが、その正体は後巻で明らかになるのですが、藤や川合に無関係な人物ではないですね。

そして、最後半では尾行中の刑事が一番恥辱としているらしい、尾行対象者から逆にしゃべりかけられる「逆問」を、この事件の主犯格から仕掛けられることになります。

第15巻 岡島県警最大の麻薬摘発事件、ようやく最終決着

第15巻の構成は

その125 奥岡島事件の恩賞⑥
その126 奥岡島事件の恩賞⑦
その127 奥岡島事件の恩賞⑧
その128 奥岡島事件の恩賞⑨
その129 奥岡島事件の恩賞⑩
その130 私のパパは警察官
その131 暴走ゴリラ制圧事案
その132 牧高がゆく
その133 ハングリーバンクシー精神

となっていて、前巻の最後で犯罪グループのリーダーの「虎松譲二」から源と鬼瓦が「逆問」をかけられたのは、捜査班の一員・塩谷から情報がもれたせいだとわかったため、情報収集班は解散を余儀なくされるのですが、源の父親は殉職した同期の「誠」の息子を養子に出してでも捜査陣に残ろうとするのですが、捜査を仕切る幹部から義理の息子(モジャツンの源ですね)との時間を大事にするよう説得され、地方の交番勤務を選ぶこととなります。

そして、一番危険な目に合いそうだったのが、組織の内部に潜入していた「伊賀崎」という秘匿捜査員だったのですが、その人とこそ今はサボリの名人と呼ばれているあの人で・・という筋立てです。

で、「奥岡島事件」編の最後では、捜査陣のその後から離れて、事件の主犯格だった虎島譲二のその後へと繋がっていきます。彼は、組織の情婦だった女性とその娘と隠れるように暮らしていたのですが、今回、第2巻でヤクの売人組織が、第12巻で違法デリヘルの組織があげられ、追い詰められた格好で、源の息子(モジャツン)に検挙されることになります。

ここで多くの警察官を巻き込んだ「奥岡島事件」が最終的に決着するように見えるのですが、実は後巻で虎島譲二の検挙による火種が思わぬ形で発火することになります。

レビュアーの一言

このタームの「奥岡島事件」の回想と最終決着が見えたことで、今まで温和な地方の交番勤務の警察官と見えていた「源」の父親であるとか、サボりの名人という印象だった町山交番の伊勢崎交番長、そしてキツイ印象の町山警察署の鬼瓦副所長の奥さんとかの本当の姿が見えてきます。

詳しくは原書のほうで確認してほしいのですが、思ってみない真相がぼろっと出てくるのがこのシリーズの楽しみでもありますね。

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