中山七里

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魔女の末裔の合成麻薬ヒートの売人殺しの濡れ衣をはらせるかー中山七里「ヒートアップ」

犯罪や法律違反の捜査や逮捕などを行う公権力というと「警察官」をまず思い浮かぶのですが、海上保安官や皇宮警察官など、警察官以外にも危険な業務に従事している司法警察官がいることを忘れてはいけないでしょう。その中でも、一般の行政職員でありながら「...
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廃棄された研究所に潜む薬物兵器を除去せよー中山七里「魔女は甦る」

合成麻薬による事件が2018年頃から注目を集め、新しい犯罪として警察による取り締まりが強化されているのですが、こういった薬剤による人間のコントロールは古くからある話で、コントロールに使う薬剤の開発は、古代から面々とした研究が続いているといっ...
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加害者の父親と被害者の娘の「暖かい対決」の物語ー中山七里「夜がどれほど暗くても」

ネットの力が強くなったとはいっても、スキャンダル報道にせよ、事件報道にせよ、テレビ・新聞・雑誌ととったマスコミの力は、世論の形成に大きな力をもっているのは間違いありません。中山七里作品では、誤報道をしてしまったテレビ局のスタッフの再起を描い...
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大災害に紛れた国家転覆の陰謀を阻止するのは誰?ー中山七里「アポロンの嘲笑」

平成23年に起きた東日本大震災は、おそらく日本を襲った有数の災害として歴史に記録されると思うのですが、その大震災の直後の福島を舞台にした社会派ミステリーがほ本書『中山七里「アポロンの嘲笑」(集英社文庫)』です。 構成と注目ポイント 構成は ...
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御子柴の右腕・日下部洋子に冤罪の危機が迫るー中山七里「復讐の協奏曲」

少年期に少女誘拐殺人の犯罪者となり、少年院入所。出所後、司法試験に合格し、弁護士となって、高額な報酬と引きかけにどんな相手の弁護も引き受けるという異色の主人公・御子柴礼司シリーズの第5弾が『中山七里 「復讐の協奏曲」(講談社文庫)』です。 ...
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廃線オタクが東京地下に潜む住民を救出するー中山七里「帝都地下迷宮」

鉄道廃線というのは、採算のとれなくなった田舎の地方鉄道にあるのがほとんどだろうと思われる方が多いと思うのですが、戦前からの長い歴史を持っているだけあって、東京の地下鉄にも、博物館動物園駅、新橋駅・東京高速鉄道ホーム、初台駅、万世橋駅など、近...
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証拠紛失の大不祥事の陰にいる殺人犯を暴き出せー中山七里「能面検事」

事件捜査に関わる公的機関というと「警察」と「検察」が大所なのですが、ミステリーの世界では、警察のほうは被害者や犯人に直に接するのと捜査活動が現場なのでドラマがつくりやすいせいか「警察小説」は一ジャンルになっているのですが、「検察」のほうは、...
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要介護探偵と女性裁判官の最強コラボ誕生ー中山七里「静おばあちゃんと要介護探偵」

中山七里ミステリーで年齢をものともせず悪党たちに立ち向かう高齢者の代表が、女性で20人目の裁判官として活躍した「静おばあちゃん」こと、「高遠寺静」と、名古屋の経済界の大立者で、不動産屋兼デベロッパー会社の経営者である「要介護探偵」こと「香月...
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頑固爺が孫一家を守る人情ミステリーー中山七里「秋山善吉工務店」

中山七里ミステリーでは、頑固一徹ではあるが、特徴ある「高齢者」の登場するミステリーに味があるものも多く、女性で20番目の裁判官で法の倫理に厳しく、悪党の隠す犯罪をその見事な推理力で白日のもとにさらけだす「高遠寺静」の活躍する「静おばあちゃん...
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美貌のダークヒロイン、復活。標的は国会議員ー中山七里「ふたたび嗤う淑女」

美貌と巧みな会話で、狙った人を犯罪へと誘導して破滅させる、究極のダークヒロイン「蒲生美智留」を主人公にしたピカレスク・ミステリーの第2弾が本書『中山七里「ふたたび嗤う淑女」(実業之日本社)』です。 前巻で、自分の偽装殺人をしかけることによっ...