ミステリー

友井羊

麻野と母親は関係修復できるか? ー 友井羊「子ども食堂と家族のおみそ汁 スープ屋しずくの謎解き朝ごはん」

オフィス街の路地にあるスープがメインのレストラン「しずく」を舞台に、店の常連「奥谷理恵」とレストランのシェフ・麻野と彼の娘・露をメインキャストにして、店のお客たちが抱えている悩みごとの謎解きと、スープ料理が愉しめる「スープ屋しずく」シリーズ...
ミステリー

全99巻の自費出版本に「イジメの仕返し殺人」の鍵が隠れている ー 麻見和史「永久囚人 警視庁文書捜査官」

未解決のまま迷宮入りした事件に関する「保存文書」を読み解いて再検証し、真犯人を突き止める手掛かりをつかむため、警視庁に特別に設けられた「文書解読班」の鳴海理沙と部下の矢代をメインキャストにする「警視庁文書捜査官」シリーズの第2弾が『麻見和史...
ミステリー

美女は美味いランチで「謎」を解く ー 水生大海「ランチ探偵」

住宅メーカーの大仏ホーム本社の経理部に勤務するスタイル抜群の正統派美人の「阿久津麗子」を語り手に、童顔で可愛らしい容姿ながら、観察力鋭い推理オタクで、少々空気の読めない「天野ゆいか」を探偵役に、ランチ合コンをする相手がもらす数々の謎を解き明...
北森鴻

日本各地に伝わる「儀式」と「民俗」が謎解きの鍵 ー 北森鴻「凶笑面」

作者が急死したため、完結しなかったシリーズといえば、この北森鴻氏の「蓮丈那智」シリーズがまず第一にあげられるのではなかろうか。主人公は都心にある「東敬大学」の助教授(今は「准教授」っていうんだよね)で、ひと目をひく美貌の持ち主ながら、妥協を...
大崎梢

多絵ちゃんの推理が人気作家を救う ー 大崎梢「サイン会はいかが」

都心の駅ビルの6Fにある中規模書店で働くしっかり者の姉さん肌の「杏子」さんと「理知的」で分析と推理力抜群ながらとんでもなく不器用なアルバイト「多絵」ちゃんが活躍する「成風堂」シリーズの第2弾が『大崎梢「サイン会はいかが」(創元社推理文庫)』...
大崎梢

地方の老舗書店の「幽霊」の謎に多恵が挑戦する ー 大崎梢 「晩夏に捧ぐ」

都心の駅ビルの6Fにある中規模書店で働くしっかり者の姉さん肌の「杏子」さんと「理知的」で分析と推理力抜群ながらとんでもなく不器用なアルバイト「多絵」ちゃんが活躍する「成風堂」シリーズの出張番外編が『大崎梢「晩夏に捧ぐ」(創元推理文庫)』であ...
大崎梢

街中の「書店」のふんわりミステリーをどうぞ ー 大崎梢 「配達赤ずきん」

ミステリーの舞台設定の一つとして、一般人では経験できないような場面を提供する、というやり方があるが、本書は、これとは違い、ひどくお馴染みの場所でありながら、経験できない場を提供する、という簡単なようでかなり高度な技が提供されている。 舞台は...
大崎梢

「ヨコハマ」の街の洒落た謎の数々を楽しもう ー 大崎梢「横浜エトランゼ」(講談社)

都市にはそれぞれがまとっているイメージというものがあるのだが、この物語の舞台となる「横浜」というところは、「神戸」と並んで名前を聞いただけで「オシャレ」なイメージが立ち上がってくる、というなんとも羨ましい街である。 そんな「横浜」の地を舞台...
ミステリー

かくして「新米警察官」は巣立っていく ー 長岡弘樹「教場 2」

木村拓哉を主人公にして、2020年の新春にドラマ化された「教場」の原作本の第二巻目が『長岡弘樹「教場 2」(小学館文庫)』。ドラマはこの第一巻と本巻の話をピックアップしながら再構成されているつくりになってたような気がします。 舞台となるのは...
ミステリー

「文字」に秘められた事件の鍵を探し出せ ー 麻見和史「警視庁文書捜査官」

ミステリーが面白いかどうかは、探偵役になる人物の専攻とかプロフィールか性格がどれだけ変わっているか、ということと、そのあたりと風貌との落差がどれだけあるか、というのが決め手になることが多いのは「警察小説」でも同じことであろう。 最近の「警察...