【一挙紹介】清原果耶ファン必読!「城塚翡翠」に負けない相沢沙呼の「美少女探偵」2人

2022年10月16日から始まった、清原果耶さん主演の「霊媒探偵・城塚翡翠」シリーズ。霊が見えるというふれこみの美少女探偵・城塚翡翠と推理作家の香月史郎が霊視能力と論理力で謎を解いていくミステリー・ドラマで、原作小説「medium」の表紙がそっくり再現されたPRポスターでも評判をとりました。

清原果耶さんの「降霊」シーンの迫真演技がSNSでも注目されているのですが、もともとの原作は、ミステリ作家の相沢沙呼さんの「城塚翡翠」シリーズ。この作家さんにはこのシリーズに負けない2人の「美少女探偵」を世におくりだしています。

高校生マジシャン探偵「酉井初」シリーズ

ポチというニックネームの須川君が高校生になって一目ぼれしたのは「長い睫毛の下、いつも雲を見つめているその瞳は物思いに沈んでいて、けれど知的な輝きを宿している。背まで届く黒髪は柔らかそうで、思わず触れてみたくなるくらいだ」といういかにも、神秘的な美少女という風情の「酉乃初」という女子生徒。

彼女は実はレストラン・バー「サンドリヨン」で放課後、マジックの腕を磨いているのですが、そのマジックテクニックを使って、学園内でおきる数々の事件の謎を解決していきます。

このシリーズは「午前零時のサンドリヨン」と「ロードケプシェン、こっちにおいで」の2作がでています。

午前零時のサンドリヨン

収録は

空回りトライアンフ
胸中カードスタッフ
あてにならないブレディクタ
あなたのためのワイルドカード

の四篇。

図書室の書架の三段目の本が一冊を除いて全て逆向きになっていた謎や、密室状態の音楽室で酉乃初がなくしたナイフによっていつの間にか机の上に「f」の文字が3つ刻まれていたという謎を解いていくのですが、これが数年前に自殺した女子生徒からの校内掲示板への投稿事件へと発展していきます。

ここで、酉井初は自殺した女子生徒に関わるある秘密に気付き・・という展開です。

「名探偵」というとその推理力を誇らしげにアピールするのが常なのですが、その能力を隠そうとする「酉井初」の態度もこの物語の謎解きの一つです。このあたりは、市川哲也さんの「名探偵の証明」シリーズの元アイドル探偵・蜜柑花子と同じ悩みかもしれません。

ロートケプシェン、こっちにおいで

収録は

「アウトオブサイトじゃ伝わらない」
「ひとりよがりのデリュージョン」
「恋のおまじないのチンク・アンク」
「スペルバウンドに気をつけて」
「ひびくリンキング・リング」

の五篇

放課後に寄り道したマックでおきた同級生が急に不機嫌になった裏に「恋バナ」が隠れていたり、クラス中のバレンタインチョコが、クラス全員が部屋をあけているときに、集められて教壇の机の上に山積みになっていた謎、といった「日常の謎」を酉井初が解き明かしていくのですが、これとあわせて学園内で評判になったことが原因で同級生からハブられて起きた登校拒否になった少女とその原因となった女子生徒の和解に乗り出します。

廃ビルに住む高校生魔女探偵「マツリカ」シリーズ

学校近くの廃ビルに住んでいる、と自称する「S系」の美少女・マツリカと、彼女のパシリとして買い物をさせられたり、「学園の怪異」を調査させられている「柴犬」こと「柴山祐希」の二人が、学園におきる不思議な事件を解決していく、学園アームチェア・ディクティティブ・ミステリーです。

このシリーズは「マツリカ・マジョルカ」、「マツリカ・マハリタ」、「マツリカ・マトリョシカ」の三作がでています。

マツリカ・マジョルカ

収録は

「原始人ランナウェイ」
「幽鬼的テレスコープ」
「いたずらディスガイズ」
「さよならメランコリア」

の四篇。

夏の暑い時に裸で校舎裏を疾走していった「原始人」の謎や、学校の裏庭で行われた肝試しで、片目が潰れて自殺した女子生徒の「声」が聞こえたり、目的地までいった証拠となるお札が一枚亡くなっていたりといった謎を、廃ビルの中の自室で柴山の報告を聞いて、マツリカが謎を解いていきます。

マツリカ・マハリタ

収録は

「落英インフュリア」
「心霊ディクティティブ」
「墜落インビジブル」
「おわかれソリチュード」

の四篇。

構造的には前作と一緒で、写真部へやってきた新入部員希望の女子生徒が部屋を出て忽然と消えてしまった謎や前巻でワトソン役の柴山祐希と仲がよくなった同級生の小西さんがカメラを密室状態の写真部の部室に置いていたところ、カメラ内のフィルムがすべて感光していた謎などを「安楽椅子探偵」のマツリカさんが解き明かしていきます。

本巻では、マツリカさんの正体が、この廃ビルで以前に自殺したといわれている「1年生のりかこさん」の亡霊ではないか、という謎解きも入ってます。

マツリカ・マトリョシカ

構成は

第一章 開かずの扉の胡蝶さん
第二章 犯人はあなたなんですか?(松本まりかの推理)
第三章 謎はすべて解けた(柴山祐希の推理)
第四章 解けないならばそれしかない(三ノ輪部長の推理)
第五章 流しそうめん大作戦(高梨千智の推理)
第六章 疑心暗鬼が駆け巡る(村木翔子の推理)
第七章 僕にできる、ただ一つのこと
第八章 再び、柴山祐希の推理
第九章 廃墟の魔女による解明
第十章 呪詛と祝福

となっていて、今巻は長編仕立てとなっていて、学校一の美人と評判の女子生徒の制服が盗まれ、鍵がかかっている美術準備室に置いてあるトルソーに着せられていたという事件の謎解きを、写真部の部員たちがそれぞれの推理を巡らしていきます。

しかし、事件の謎がすっきりと解決しない仲、二年前に同じ美術準備室で女子生徒が血を流して倒れているのが発見されたという事件と関連していき・・という筋立てです。。

今回は、柴山くんの相棒が変わるのと、制服泥棒の疑いをかけられた柴山くんの濡れ衣を晴らすため、マツリカさんが廃墟から学校内へと飛び出してきます。

レビュアーの一言

清原果耶さんが主演する「城塚翡翠」シリーズの原作本は2022年10月現在で3作が発表されています。このブログでも「あらすじと注目ポイント」を紹介していますが、テレビドラマのネタバレ的なところもありますのでご注意を。

超S級美人霊媒師が、怪奇事件の謎を解く ー 相沢沙呼「霊媒探偵・城塚翡翠 medium」
美人高校生マジシャンや廃墟に住むサディスティックな美女探偵など、魅力的な探偵キャラを生み出してくれた筆者が、今回夜に出したのは、一見するとツンデレ系の霊媒師なのだが、実は大金持ちの帰国子女で、純粋で、初(うぶ)な霊感が強い美少女・城塚翡翠。
相沢沙呼「invert 城塚翡翠倒叙集」=霊媒美少女探偵はまたも犯人を惑乱する
純粋で少し天然系の風貌と仕草で、容疑者に先入観と油断を与えておきながら、実はその鋭い観察力で初見で犯罪の兆候と犯人を見抜いていて、突然の豹変と推理で犯人を驚愕させる美人霊媒師探偵・城塚翡翠の活躍するミステリーの第2弾が本書『相沢沙呼「inv
霊媒師探偵・翡翠は、殺人犯のアリバイづくりに利用される=相沢沙呼「invert 2 覗き窓の死角」
純粋で少し天然系の風貌と仕草で、容疑者に先入観と油断を与えておきながら、実はその鋭い観察力で初見で犯罪の兆候と犯人を見抜いていて、突然の豹変と推理で犯人を驚愕させる美人霊媒師探偵・城塚翡翠の活躍するミステリーの第3弾が本書『相沢沙呼「inv

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